ユスモク・クラブ第6回。
今回は「端材を活用した箸づくり」。
講師には宇和島高等技術専門校木工クラフト科を卒業されて、
ひきこもりの若者の自立支援の一手段として木工を活用されている田島順子さん。
昨年度一年間通った愛大の地域マネジメントスキル習得講座で知り合い、
今回講師をお願いしました。
宇和島高等技術専門校はいわゆる職業訓練校です。
これまで木工による地域づくりとしてユスモクを展開してきましたが、
やはり技術不足を痛感しており、木工技術を専門的に学びたいと考えるようになりました。
といっても、タマビでの学費に貯金を使い果たし、新たに学ぶための学資もない。
その点、職業訓練校は逆に失業保険をもらいながら通えるわけで。
周囲の話を聞いたり、一度見学に行った感じではしっかりとしたカリキュラムそうでした。
というわけで、任期終了後には自分もここに通おうと思っています。
その後、ユスモクを本格的に事業として立ち上げるつもりです。
昔は「作る」という行為は誰にとっても身近なものだった。
それがなんでもかんでも分業するようになって、なんでもしていたはずの田舎でさえ、
作る喜びから遠ざかっていった。
作ることは誰にでもできることで、楽しいことだ。
それを再認識してもらうのが今回の講座の目的。
宇和島市の三浦半島に「遊子」という地域があります。
段畑による地域づくりで有名な場所ですが、
遊子川と同じ「遊子」つながりで、遊子川と同じように地域づくりに熱心、
という点で自分的には勝手に親近感を持っているわけですが、
この二つの地域間同士のつながりはありません。
遊子へは過去二度訪れました。
いずれもプライベートで、最初は正月休みの閑散とした時期に、
二度目は夏の夜のライトアップ時期に訪れました。
そして三度目。
ようやく遊子と遊子川がつながりました。
ユスモクでは現在コースターを商品化して販売中ですが、
そのコースターを遊子漁協さんにお買い上げいただきました。
まだほんの小さなつながりではあるけれど。
それは大いなる一歩...だと信じたい。
新年度に入って、ユスモクも新しいフェイズに入ろうとしています。
本年度も補助金が得られたこともあって、大幅な施設整備が続きますが、
とりあえず活動を推進していくための環境は整いました。
次はこの環境を活かして、地域に木工文化を根付かせてゆきたいところです。
地域の内外に呼びかけ、活動に賛同してくれる仲間を募集します。
その仲間たちで木工所を中心に木工活動を継続的に実施します。
愛媛県内、とくに南予を中心に木工もしくはモノづくりに精力的に活動されている方を
講師として招き、木工活動の指導にあたってもらうことを考えています。
この仲間づくりや木工活動については詳細が固まってきたらあらためて報告したいと思いますが、
現在はその活動に向けて講師になってくれそうな方を訪ねて回っているところです。
その関係で訪れた宇和島市津島町の御槇地区。
御槇といえば山本牧場の芝桜が有名らしく(自分も最近知ったのだけど)、
そこに連れていってもらうのかと思いきや、
連れていってもらったのは福田百貨店、という田舎の百貨店。
百貨店というと都会のデパートを想像するものですが、
男の僕からしてみれば、得てしてこういう場所は退屈なものです。
でも、この田舎の百貨店は面白い。
ワクワクする。
モノを売り買いするだけの場所ではなく、コミュニティスペースとしての魅力がある。
本当の百貨店とは、百貨店が向かうべき方向とは、
こういう空間ではないだろうか。
遊子川のトマト加工班で宇和町の新城生産組合と宇和島の企業組合津島あぐり工房の
二箇所の視察に行ってきました。
メインの目的は新城生産組合にある大型乾燥機の見学だったのですが、
フタを開けてみれば、起業者自身による起業の心得を学べた刺激的なものでした。
起業というと、とかくその方法にばかり目が行きがちなのですが、
結局のところは「なにがやりたいか」「なんのためにやるのか」といった明確な目標と、
その目標に向かって突き進むための「勢い」が絶対的に必要、ということを
参加者一同感じたと思います。
強い想いがあれば、その想いを達成するためのパワーは自然に生まれるもので、
方法とか技術といったものは必要に応じて身についてくるものである。
よしんば自分自身がそういったものを手にしてないとしても、
強い想いは強い発信力を伴うことで自然と第三者の助けを引き寄せるものである。
...二人の起業家の話を聞いていて、つくづくそのことを感じました。
えひめ協同・まちづくりネットワーク主催の「えひめまちづくりシンポジウム」に
パネリストとして呼んでいただきました。
「都市生活者から見た田舎の良さ、暮らし方」というお題で
15分ほど報告してほしい、とのこと。
移住先進地である内子での開催なら、
お隣りの西予市でまだ2年足らずしか生活してなくて、
しかも行政の支援を受けてきている自分のような人間ではなく、
内子の移住者にもっと適任者がいるような気もしますが、
来て2年足らず、という「移住新人」の立場から見えるものもあるだろうし、
なにより「地域おこし協力隊」とて活動してきたことで見えてきたもの、
伝えられるものがあるだろうと思い、お受けすることにしました。
田舎は都会と比べて劣っているから人が田舎から都会へ流出しているわけじゃない。
都会中心の経済社会、というスタイルもあるだろうけど、
田舎の価値が国全体で共有できていない。
人間生活の原点のほとんどが田舎にあるのに、
その価値が忘れられている。
田舎の価値、魅力を再発掘し、分かりやすい「カタチ」でアピールすること。
それが地域おこし協力隊の重要な任務の一つだと思うのです。
全国削ろう会の後、宇和島でレストランをしている愛大の勉強仲間を訪ねようと、
宇和島市総合体育館を後にして津島へ南下。
目的地に気づかず南楽園方面まで行き過ぎる。
どうせだから、と見学していくことに。
入園料300円。
けっこう広い。
しかし日曜日なのにオフシーズンなのか、ほとんど人らしい人も居ず。
公園としてはなかなか良い空間だと思うのですが、
日本庭園としては、はたしていかばかりか。
日本庭園とするなら、
もう一回り小さくして、庭園を細かく作りこんだほうが良い気がします。
無駄に間延びしている感じが日本庭園としての緊張感というか、
「張り」みたいなものを無くしてしまっているような...
やっぱりスケール感覚って大事な気がします。
宇和島で大工さんによるカンナ削りの全国大会があるというので見に行ってきました。
宇和島市総合体育館。
きさいや広場の隣にあったんですね。
久々の宇和島です。
現在ユスモクで木工製作活動をしておりますが、
僕自身は大工職人の経験があるわけではありません。
美大でちょこっと木工で作品を作ったくらいで、
見よう見まねで苦労してやっているわけですが、
いかに自分が木工製作に必要な知識と技術を欠いているかを痛感させられます。
こう言うと、
「じゃあ作れる人=大工さんに頼めばいいじゃないか」
と、言われるわけですが、それはちょっと違うわけです。
デザイナーはデザインだけ考えれば良いのではなく、
職人は言われたものをただ黙って作ればいいものでもないと思うのです。
20世紀のマスプロダクトは細かく仕事を分業してきました。
それは格段に生産性を向上させたけど、その一方で、
「考えて作る」というひとつの行為を、
「考えて」「作る」という二つの行為に分けてしまったことで
「作る喜び」というモノづくりの原動力とでもいうべきものを失ってしまった。
...そんな気がしてなりません。
僕は、考えて作りたい。
愛媛の地域密着型ポータルサイト「本舗」のオフ会に行ってきました。
本舗は愛媛県としての一つの集まり、ではなく、
宇和島・八幡浜・大洲・西予・松山・愛南の各地方でそれぞれ本舗があり、
今回はその合同イベント、ということになります。
「機能」で集合する都会とは異なり、「地域」でつながる地方においては、
このような地域主体のポータルサイトは重要な役割を果たす...
...と思って、このブログを立ち上げた直後に、僕も西予本舗に登録はしたものの、
いまいちその効果が実感できず、結局放置状態でした。
そんな状態だったのでFacebookでイベントの誘いを受けた時も、
あまり乗り気ではなく、当初は行くつもりもなかったのですが、
大番頭の方が近くに来たついでに、とユスモクに寄ってくれて、
直接お声がけをしていただいたことで、思い直して行くことにしました。
ネットは大変便利です。
しかし、どんなにネットが発達したとしても、
直接会ってコミュニケーションすること以上のことはできません。
あくまで「直接のコミュニケーションをサポートする」というのが
ネットの役割であり、それはこれからも変わらないと思うし、
変わるべきじゃないと思います。
ネット世界、なんて言葉が常識的になりつつあるけれど、
僕はネットに世界があるなんて思わない。
ネットはしょせん離れた現実と現実を繋ぐツールでしかない。
宇和島は遊子の段畑でライトアップをしている、
というので見に行ってきました。
同じ「遊子」の文字を冠しているけれど、
遊子川は西予市の山の奥、遊子は宇和島市の海の端で、
縁もゆかりもないわけですが、
どちらも過疎地で、遊子はすでに地域活性化に取り組んで
ある程度成果を出しており、知名度も上がってきているとなれば、
それはやはり気になるところ。
...気にしてるのは僕だけかもしれないけど^^;
遊子川でも地域内をライトアップによる景観づくりに取り組もうとしてしています。
まだ、どのポイントをライトアップするか詳細は決まっていませんが、
渓谷地形で棚田や段畑も多い遊子川においても、
遊子のライトアップはおおいに参考にしたいところ。
最初は宇和の「卯のほたる」を見に行こうとしていたのですが、
あとから遊子のライトアップを知り、どちらも日曜日が最終日だったのですが、
条件の似ている遊子を優先することにしました。
卯のほたるは来年見に行こう。
県主催の地域づくり実践セミナーに行ってきました。
自分がとくに行きたかったわけではなく、
なかば業務命令で内容もよく分からないまま、会場である内子座へ。
内子座は本来歌舞伎劇場なのですが、そこを講演会場として使ってました。
粋な演出ではありますが、人数詰め込みすぎ。
2時間半座りっぱなしてたらお尻がめっちゃ痛くなったよ。
セミナーは基調講演と新ふるさとづくり総合支援事業補助の事例発表の二本立て。
基調講演の講演者は、東京農業大学教授の木村俊昭氏。
国が定める地域活性化伝道師でその筋ではかなり有名な方だそうですが、
僕は勉強不足でまったく知りませんでした。
地域おこし協力隊としてのこの一年間の活動で、
地域づくりは知識や手法として学ぶものではなく、
感動を体験・共有することで地域住民を「その気にさせる」ものだと自分では思ってます。
このような講演を聞いて、ただ自分の中で消化するだけではなんの成果も上がらない。
知識としてただ伝えるだけでも不十分。
感動を伝え、少しでも共感してもらいたい。
だから僕は拙い文章とイメージに自分の想い(感動)を込めて記録する。