福田百貨店

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新年度に入って、ユスモクも新しいフェイズに入ろうとしています。

本年度も補助金が得られたこともあって、大幅な施設整備が続きますが、
とりあえず活動を推進していくための環境は整いました。
次はこの環境を活かして、地域に木工文化を根付かせてゆきたいところです。

地域の内外に呼びかけ、活動に賛同してくれる仲間を募集します。
その仲間たちで木工所を中心に木工活動を継続的に実施します。
愛媛県内、とくに南予を中心に木工もしくはモノづくりに精力的に活動されている方を
講師として招き、木工活動の指導にあたってもらうことを考えています。
この仲間づくりや木工活動については詳細が固まってきたらあらためて報告したいと思いますが、
現在はその活動に向けて講師になってくれそうな方を訪ねて回っているところです。

その関係で訪れた宇和島市津島町の御槇地区。

御槇といえば山本牧場の芝桜が有名らしく(自分も最近知ったのだけど)、
そこに連れていってもらうのかと思いきや、

連れていってもらったのは福田百貨店、という田舎の百貨店。
百貨店というと都会のデパートを想像するものですが、
男の僕からしてみれば、得てしてこういう場所は退屈なものです。

でも、この田舎の百貨店は面白い。
ワクワクする。
モノを売り買いするだけの場所ではなく、コミュニティスペースとしての魅力がある。

本当の百貨店とは、百貨店が向かうべき方向とは、
こういう空間ではないだろうか。


津島町の中心からおよそ20分。
閑静な田舎のメインストリートにその百貨店はあります。

雰囲気ある外観。

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入ってすぐの土間で地域の食材を販売。

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ここは立ち話スペースでもあります。


奥のほうが販売スペース。

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地元の工房で作られた木工品。

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外部からの仕入れ品も販売。

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この木のおもちゃがまた面白い。

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懐かしいタイプライター&黒電話。

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たぶん売り物ではないだろうけど。


土間のそばにはゆっくり座ってくつろげるカフェもあります。

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日当たりも良くて気持よさそう。


2階へと上がる階段。

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2階はギャラリーとなってます。

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引き出しにハーモニカが仕込んであって、引き出すたびに音色を奏でる懐かしいタンスも懐かしい。

ギャラリーとしてだけでなく、宿泊スペースとしても使えそうです。
その他卓球場まであったり、とにかく面白い。
ずっと居たくなるような空間。

立ち話でちょっと寄るもよし、カフェやギャラリーでじっくりくつろぐもよし。
コミュニティとしての魅力的な空間がここにはある。

あとは販売している商品がすべて地元で賄えるようになるといいなあ。
外部仕入れのおもちゃも確かに面白くて魅力的なんだけど、
こういうのが地元で直に繋がると、もっと面白くなるような気がします。

店主の方も若く、補助金なしでここまでこの空間を作り上げるパワーがスゴイ。
ユスモクの展示販売にも協力していただけそうです。


後ほど、山本牧場の芝桜まつりにも連れていってもらいました。

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こちらは外部から頻繁に人が訪れ、駐車場に入るのに渋滞ができるほど。
土の道に砂埃が舞う。
狭い場所にあまり多くの人が集中するのも考えものかもしれません。

誰でもいいから多くの人に来てもらう、というのではなく、
その地域の魅力を本当に理解している人に来てもらいたい。
地域を安売りするのではなく、地域の価値を妥当な価格で売る。
集客の仕方にもいろいろ工夫が必要なのかもしれません。

スポット単位ではなく、地域単位で計画すれば、
過度の集中を防ぎ、適度に分散させた集客ができるのかな。


いろいろ勉強になりました。
遊子川にもあったらいいなあ、田舎の百貨店。