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「おくりびと」オスカー受賞記念記念でテレビ放映してましたね。
東野圭吾は好きだけど。
広末涼子も好きだけど。
原作を読んでないからとか、じゃなくて。
ストーリーが現実的じゃないから、とかじゃなくて。
役者の演じ方とか、脚本のクオリティ、とかじゃなくて。
...ただある部分において、気持ち悪かった。
親と子を同一の器に入れる、というその設定が。
「いきもの」としてどうしてこういう発想ができるのか、不思議でならない。
親子は血縁的には最も近い存在だ。
しかし限りなく近くてもけして交わることのない関係。
...それが親子というものだと思う。
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久々に良い映画に出会えました。
東野圭吾原作「レイクサイド」の映像化。
「容疑者Xの献身」大ヒット御礼スペシャルで放映。
子供の受験合宿中に妻が愛人を殺してしまった。
子供の受験に支障が出ないようにと関係者一同は事件を隠蔽しようとするが...
親が子供を守るとはどういうことか。
子供のために親がしなければならないことはなんなのか。
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映画を観た後に原作読みました。
相変わらず東野作品は読みはじめると止まらない。
映画を観てある程度筋書きを把握していたのもあるかもしれないけど
一気に読んでしまいました。
...映画以上に泣けた。
映画は概ね原作に忠実で、だけど「ただきみ」同様細かいところで
設定が違う部分がいくつかあったけど、原作の良さを生かしつつ、
映画オリジナルの良さもあった。
僕的には原作も映画も満足のいく、いい物語だと思った。
以下映画との対比をしていきたいと思いますが、やはりネタばれ的な
ところがありますのでこれから映画や原作本を楽しもうという方で
あらすじを知りたくない方は以下は読まないでください...
白夜行終わりました。
初回のときのような延長スペシャルなどはなしでした。
山田君の隠し子騒動が視聴率に響いたんでしょうかね...
このドラマに関していえばかえって効果的だったような
気がしなくもないですが。
まあこの物語の結末は盛り上がる、というよりは
どうしようもなく悲しくなるだけなのでふさわしい終わり方
だったのかもしれません...
ドラマは主人公二人の視点で描かれている点で
ラストも原作以上に踏み込んだものになっていました。
亮司は最後の最後で"イク"ことができ、それで典子に子供ができた。
そのことがよりいっそう悲しみをつのらせます。
そして最後の最後で雪穂が(たぶん)亮司の子供と手を握る...
どうしようもないやるせなさがこみ上げます。
たぶん"太陽"をなくした彼女には亮司の母親のような最期が
待ってるのかもしれません...
第10話が終わりいよいよ次回は最終回。
結局毎回欠かさず見てしまいました。
東野ワールドは知らず知らずにその世界に人を引き込みます。
しかし毎回見るたびに心が重くなる。
彼らがしていることはまぎれもない"悪"なのだけど。
"自我"をも持った瞬間、本来彼らを守るべき存在であった人に
裏切られるとこうなってしまうのは至極自然な気がする。
ドラマではより多くの人が死にます。
古賀刑事や雪穂の育ての親、亮司の母親は原作では死ななかった。
それでいて、本当はいい子なんだけど可哀想な境遇だから、
という同情面を前面に押し出しているのは個人的にはちょっと
気に食わないかな。もう少し冷徹さを徹底させてほしいというか。
原作では主人公の心情はまったく描かれません。
あくまで本人のとった行動と周囲の人間の心情を通してしか
雪穂と亮司の心は見えてこない。
ドラマではそこを上手く補完している。
まさに原作とドラマは表裏一体。
セットにしてよりこの物語のテーマが見えてくる気がします。
来週はいよいよ最終回。
待っているのは悲しい結末と分かっていながらも
今から心がそわそわしてしまいます。
第2話目で「なんかつまらなくなった」とコメントした「白夜行」。
が、結局その後4話目の現在まで見続けています。
これもひとえに原作の強烈なイメージとスゴ録のおかげ。
この物語は僕の心の奥底にある闇が捉えてはなさない。
信じることはパワーを生む。
疑うこともまた然り。
しかし信じることも疑うこともしない、ということは「無」なのだろうか...
白夜行第1回を見ました。
事前に小説を読んでいてすごく興味があったし。
セカチューの山田&綾瀬コンビというのも興味深かった。
主題歌:柴崎コウ、エンディングの雰囲気までセカチュー
と同じでしたね。
で。
第1回を観て。
思ったよりよかった。
構成は大幅に違うけど。
小説では最後の最後に全てが解き明かされるけど
ドラマではいきなり、犯人が明かされてます。
この物語を推理小説ではなく、
あくまで人間の「こころ」をテーマに的を絞ったのだなと。
それはそれでありかな、というよりビジュアル的には
よりこの物語の良さがでていいと思いました。
セカチューが「光」の物語なら、白夜行は「闇」の物語。
彼は私の太陽だった。
自分が進むべき道を照らしてくれた。
出自がどうあれそう思える人がいる、ということは
幸せなことじゃないでしょうか。
今後の展開が楽しみです。
(2006/02/01 drecomより移動)
『変身』に引き続く東野圭吾二作目。
スゴイ。やっぱり引き込まれる。
文章自体はいたって自然で、シンプルで、分かりやすい。
それでいて奥深いところまで突き刺さってくる。
つくづくこの人は天才肌の小説家なんだなと感じます。
物語自体は幼少時代に深く傷つけられた少女と、
その少女を守るためにひたすら「負」の人生を生きる少年と
その周囲の20年にもわたる心の闇を描いたもの。
面白いのは主人公の男女の心情描写が一切ないこと。
しかし彼らが感じていることが切実なまでに読者に伝わる。
ただ刺激を求める人にはこれほどもってこいの本はないと思う。
しかし。
過去に辛い傷がある場合。確実に疼きます。
今心にネガティブな部分が少しでもあるなら、
その部分が活性化します。
そういう意味では危険な本だな、と感じました。
光があるから闇がある。
その逆もまた真なり。
(2006/03/25 Tadaoh! Bookより移動)
東野圭吾初挑戦。
衝撃的。
あっという間に引き込まれ、
あっという間に読み終えてしまった。
特に文章力の巧妙さが目立つわけでもない。
しかし読んでいるといつのまにか引き込まれる。
まさに天賦の才を与えられた作家なのでしょうか...
あるいは物語のテーマが興味をそそる分野だったのか。
僕は評論家ではないのでその辺はよく分かりませんが。
物語は異常者の脳の一部を移植された主人公の人格が
徐々に異常者の人格にのっとられてゆく、というもの。
今日の自分は昨日までの自分と違っていたら...
いや、誰しも今日の自分は昨日の自分とは違うもの。
でもそれはあくまで自分の意思で変えるべきもの。
自分がつけてきた足跡をたどることで、人は「生きている」
という実感を得られる生き物なのかもしれません。
自分に自信がない人には必読の一冊です。
どんなつまらないことでも、どんな些細な事でも、
悩んでも、自信がなくても、不安でも、
自分で考えることに意味がある。
それはあなたの人生なのだから。
あなたの人生を他人が決めることはできないのだから。
自分で考えよう。
(2006/03/25 Tadaoh! Bookより移動)