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[上野・国立西洋美術館]


2016年7月17日、トルコで開催されていたユネスコの世界遺産委員会で、
日本の国立西洋美術館を含む7カ国17資産で構成されるル・コルビュジエの建築作品が、
世界文化遺産に登録されることが正式に決定しました。

実際は前日の16日に審議されるはずだったのですが、
トルコで突如として起こったクーデター未遂事件で中止、
翌17日に再開され、決定に至りました。

2009年と2011年の過去2回の審議で登録が見送られ、
今回三度目の正直でようやくの登録。
長い道のりだったんだなあ。

東京23区で初、大陸間をまたいだ遺産としても初の登録。
そして国内20件目の世界遺産登録となります。


ユルバニスム【ル・コルビュジエ】

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今年最後の読書レビュー。

ル・コルビュジエの「ユルバニスム」。

毎回難解な文章に苦しめられながらも、何度も手を伸ばしてしまう。
それだけコルビュジエの建築が魅力的だということなのだけど、
日本にはコルビュジエの建築は国立西洋美術館しかなく、
イメージと言葉からしか彼の建築を知る手だてがない。

そしてやっぱり言葉からではコルビュジエの建築哲学はピンと来ない。


「ユルバニスム」とはいわゆる「都市計画」ということなのだけど、
僕はいまだに都市計画そのものがピンと来ない。
建築家としてのコルビュジエには大いにインスパイアされるのだけど、
都市計画家としてはよく分からない。

唯一実現した、チャンディガールにしても、
建物個々は魅力的ではあるけれど、
都市としてははたしてどうだったのか。


そもそも、成功した都市計画などあるのだろうか。
パリ、ロンドン、ベルリン、ニューヨーク、そして東京...
それぞれの都市には個性があり、それなりの魅力があって、
それなりの光と闇を抱えている。


自然が人智の及ばない神の操作があるように、
都市にもそういう部分があるのではないだろうか。

完全な都市などない。
人智による完全な操作が可能な都市が実現したとして、
はたしてそういう都市に魅力はあるのだろうか。


建築へ―ル・コルビュジェ ソーニエ

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図書館で見つけたル・コルビュジエの著書。

建築をめざして」とは別の本なのだろうか。
「建築をめざして」を読んだのがけっこう前なので、今となってはよく分からない。

「ソーニエ」とはなんなのか。
これも本書を読む限りではよく分からなかった。

相変わらず難解な文章だけれど、
一文の長さが短く、1ページに掲載される文章量も比較的少ないことで
コルビュジエの文章にしては読みやすかったかな。


建築へ。

巨匠が人々に建築が向かうべき本質的な「道」を導く。

今にしてみれば極論過ぎる部分も少なくない。
それでもこの本の内容は古びない。
今以てなお、学ぶところが多い本ではないだろうか。


僕が辿るべき「建築道」とはどんなものなのだろう。

フィリップ・ジョンソン著作集

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バイト仲間が貸してくれた雑誌で知ったフィリップ・ジョンソン著作集。

さっそく図書館で探して読んでみました。


コルビュジエやライトに比べれば若干読みやすいです。
そして掲載されている写真もモノクロだけど、とても美しい。
しかしやや厚めで大きいこの本を満員電車の中で読むのは骨が折れた...


著作集、とありますが、
実際はデイヴィッド・ホイットニーによりジョンソンの数々の
雑誌のレビューや講演記録などをオムニバス形式で編纂されたもの。
日本版の本のデザインは田中一光。
1975年の初版はグレーのブック・カバー、
1994年の再版版は白のブック・カバーとなっているようです。


1932年、当時のMoMAの館長アルフリッド・バーにより
1922年以後に急速に広まった新しい建築様式は
「インターナショナル・スタイル」と命名され、
ラッセル・ヒッチコックとフィリップ・ジョンソンにより
「インターナショナル・スタイル:1922年以後の建築」
というタイトルで近代建築国際展が開催された。


しかしその半世紀後。
自ら提唱したその様式に反旗を翻し、ポストモダンへの展開を見せる。


彼が建築に馳せる想いは何だったのか。

そのヒントがこの本にはあると思います。


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TokyoArtBeatで見つけました。

大成建設のギャラリー、「ギャルリー・タイセイ」。
主にル・コルビュジエの作品を展示していて、
ちょうど企画展「ル・コルビュジエの建築」第1部が開催中、ということで
日曜日にでも行こうかな、と思ったら日曜は休館日ということで、
土曜日の授業前に急いで行ってきました。

横浜は関内駅から歩いて8分。


こぢんまりとしてますが、白を基調としたシンプルですっきりした空間。

土曜日だというのに、誰も来館者がいなくて、
来館者どころか、スタッフも一人もいなくて、
ほぼ貸し切り状態でした。
ビルの入口に警備員はいるものの、大丈夫なのかな、こんなんで。

撮影不可の案内もないようなので、
思う存分撮影してきました~


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建築家 坂倉準三展に行ってきました。
たぶんコルビュジエ展に合わせて開催なんでしょう。

本展は二部構成となっています。


  神奈川県立近代美術館鎌倉
  「モダニズムを生きる 人間、都市、空間

  パナソニック電工汐留ミュージアム(現・パナソニック汐留ミュージアム)
  「モダニズムを住む 住宅、家具、デザイン


鎌倉では比較的スケールの大きいものの展示、
汐留では比較的スケールの小さいものの展示という区分け。

師のコルビュジエ同様、家具から都市計画まで実に幅広く活動されていたようです。


鎌倉での展示がこの週末で終わってしまう、ということで
あわてて行ってきました。

汐留のほうは9/27までですがついでに行ってきました。
会場は離れてますが、横須賀線1本で移動できるので
意外とアクセスは楽です。


ル・コルビュジエの3人の日本人の弟子の一人。
その建築は有機的な曲線を多用したものだった。


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久々に上野へ行ってきました。

国立西洋美術館でこの美術館を設計したコルビュジエの展示をやる、というので
行こう、行こうと思いつつ毎度のことながら行くのを先延ばしにして...
最終日の1日前でようやく行ってきました。


今年は西洋美術館の館50周年にあたります。
それを記念しての展示なのですが、いわゆる企画展ではなく、
常設展の一部に組み込まれて、常設展料金で見ることができます。

ちなみに多摩美はキャンパスメンバーなので無料です。
貧乏学生には助かります~

有名建築を上から見る。【その1】

【No.1】
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Google Earthを使ってお気に入りの建築の航空写真を集めてみました。

Googleマップのマイマップ機能を使って建築マップ(その1その2)を作った、
ということで。

普段の視線とのギャップを楽しんでいただくために、
クイズ形式にしたいと思いまーす。


まずオペラハウスから。

【No.1】は世界的に有名なシドニーのシンボル...といえばすぐに分かりますね。
設計した建築家は知らずとも、この建物を知らない人はいない。

...正解はこちら


建築マップ その1

やばい。

夏休みも終わりに近づいているのに、引きこもり癖、ぐうたら癖が抜けない。
この週末はコルビュジエ展や坂倉準三展、柳宗理展を見にいくか、
レポート課題をやろうと思っていたのにどこにも出かけず、何も手つかず。

まったく何もしていない、というのでは自己嫌悪で凹むので、
せめて家にいながらでも妄想で飛び回る作業をすることにしました。

ちょうどバイトでGoogleマップのマイマップ機能を使っているので、
それを使って、自分がこれから見てみたい建築を建築家ごとに
まとめてみることにしました。


これまで興味のある建築及び建築家をピックアップすることはあっても、
しょせん海外にあるから、ということでロケーションはとくに気に留めてなかった。
でも、よく考えたら建築ってロケーションに大きく左右されるもののはず。
また他のデザインと違って一つ一つの作品ごとに現地に行かなければ
「本物」を感じることはできない。


やはり現場に行かなければ。
どんなに遠くてもいつか行かなくては。


しかしGoogleマップはめちゃくちゃメモリを喰う。
メモリに余裕がない方はご注意を~

僕の好きな10の教会


年末年始にかけて「美の巨人」でフランスの礼拝堂が特集されてました。
レオナール・フジタ(藤田嗣治)の礼拝堂、マティスのロザリオ教会、
そしてコルビジェのロンシャンの礼拝堂。


教会が好きだ。
とくに熱心なキリスト教信者ではないけれど。

キリスト教に限らず、
日本の神社や仏閣、中国やインドの仏教寺院、イスラムのモスクなど、
宗教建築はいずれも美しい。


どうして宗教建築はかくも美しいのだろうか。
それは人々の「信じる心」を具現化したものだからだろうか。


...信じる心は美しく、疑う心は醜い。


建築をめざして【ル・コルビュジエ】

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20世紀の建築家の三大巨匠の一人、ル・コルビュジエの名著。


...しかし僕にとってはコルビュジエの文章は難解なこと、この上ない。
モデュロール」「輝く都市」を読む限りは。
彼の描く絵と同じくらい不可解に感じます。

一方で彼のいわんとすることもなんとなく分かる気もする。
建築を考えていく上で大切なもの、必要不可欠な要素を与えてくれる気もする。

それは彼が実際に建てる建築が、
言葉以上に語りかけてくるからではないでしょうか。


錯乱のニューヨーク」でコルビュジエが出てきて、
コルビュジエについて再考してみたいと思い、
代表作でありながら未読だった本書を読みました。


コルビュジエ、ミース、ライト。
この3人が巨匠たらんとするところは、
建築の機能を飛躍的に拡大すると同時に、
建築に偉大な哲学を取り入れたことではないでしょうか。


LANDSCAPE OF ARCHITECTURES 世界の建築鑑賞 Vol.3【DVD】

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大学の研究室で借りたDVD。

6つの建築と建築家を紹介するオムニバスDVDシリーズ。
いきなり第3巻から観たのは多摩美の助手さんオススメの建築家がいたから。
その建築家については別記事にて紹介します。


  ・シカゴ公会堂/ルイス・H・サリヴァン
  ・オペラ・ガルニエ/シャルル・ガルニエ
  ・カサ・ミラ/アントニオ・ガウディ
  ・セイナッツァロ町役場/アルヴァ・アアルト
  ・ラ・トゥーレット修道院/ル・コルビュジエ
  ・ユダヤ博物館/ダニエル・リベスキンド


六者六様の見所があるわけで。


CasaBRUTUS特別編集 新装版・20世紀の三大巨匠

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20世紀建築の三大巨匠、コルビュジエ、ミース、ライトを特集した
CasaBRUTUSの特別編集版です。

ここ最近三人に関するそれぞれの著書を読んで総まとめ的なものが欲しくて。
それぞれの著書では当然本人を良く言い、他者を悪く言うもの。
やはり三人を客観的に俯瞰する本が欲しくなるのは自然の流れなのです。


現代建築の礎となった三人の建築を知ってこそ、現代建築の真髄が理解できる。
そしてこれからの建築のことを考えることができる。


輝く都市【ル・コルビュジエ】

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ル・コルビュジエの「輝く都市」を読みました。
SD選書。

モデュロール」と同じく内容は難解です。
ル・コルビュジエ自身の理論が難解なのか、邦訳の仕方が難解なのか、
半世紀以上も前の時代背景のギャップが理解を難解にさせているのか。
単に僕の理解力が足らないのか。

いずれもあてはまる気がしますが、
まあとにかくこの本の内容の半分も理解できなかった気がします。

それでも読んで損をしたか、というとそうではなく、
何かしら得るものはあったはずで、
ここでは少ないながらもその得たものを書き出せればと思います。

ちなみにWikipediaによれば、
この本の原題は"Manière de penser l'urbanisme(都市化の思考方法)"で、
これとは別に原題が"La Ville radieuse(輝く都市)"という本が別にあるみたいです。
前者は1946年、後者は1953年発行です。

この本はアスコラルという建築刷新のための建築関係者の集まりにおいて
都市問題を解決するために打ち立てられた理論
(本書ではアスコラル理論と言ってますが)を紹介したものです。


理想の都市とはどういうものだろう?


モデュロール【ル・コルビュジエ】

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モデュロール 1―建築および機械のすべてに利用し得る調和した尺度についての小論 (1)(SD選書 111)
モデュロール 2―発言は使用者に ル・モデュロール1948年の続編 (2) (SD選書 112)


夏休みのレポートでル・コルビュジエのモデュロールを取り上げました。
それでコルビュジエ自身による著書を読んだわけですが...

...正直難しかった。
書いてあることの何割理解できたんだろう。

僕自身数学が苦手、というのもありますが、
レイモンド・ローウィの「口紅から機関車」でもそうだったように、
時代や、文化背景の異なる人の記述を理解することは
けっこう難しい、ということもあると思う。


ただ、伝わったこともある。
コルビュジエの真面目な性格や、建築や芸術に対する真摯な気持ち。
そういうものは時代を超えて伝わるものなんだな。


Designer's Chair Collections

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デザイナーズ・チェア・コレクションズ 320の椅子デザイン

大学の図書館で見つけました。
Amazonの画像だとカバーは古びた感じのピンクカラーですが、
実物はもっときれいなピンクです。

世界中の著名なデザイナーによるチェア320点を紹介しています。

夏休み明けの第3セッションから今度はイスをつくることになるのですが、
その予習として借りました。
夏休みはこれで良いインスピレショーンが得られるといいなあ...


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ル・コルビュジエ。
ミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライトと共に近代建築の三大巨匠と評されるスイス出身、主にフランスで活躍した建築家。

森美術館で開催中のコルビュジエ展に行ってきました。
ちょうど大学でもちょこちょこ出てくるキーワードだったのでタイムリー。

チケットは通常学生料金1,000円のところ、
モネ展の半券で100円引きの900円でした~
ちなみにフランク・ゲーリーの映画の半券でも100円引きです。


グレゴリー・コルベール展以来の久々の森美術館。
国立美術館クラスに比べるとそんなに規模は大きくないはずなのに、
10時過ぎに入館し、全部観終わってでてきたら14時過ぎ。
実に4時間も観てたわけで。


それくらい面白かった~!