「ル・コルビュジエの建築」第1部【ギャルリー・タイセイ|横浜市中区】

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TokyoArtBeatで見つけました。

大成建設のギャラリー、「ギャルリー・タイセイ」。
主にル・コルビュジエの作品を展示していて、
ちょうど企画展「ル・コルビュジエの建築」第1部が開催中、ということで
日曜日にでも行こうかな、と思ったら日曜は休館日ということで、
土曜日の授業前に急いで行ってきました。

横浜は関内駅から歩いて8分。


こぢんまりとしてますが、白を基調としたシンプルですっきりした空間。

土曜日だというのに、誰も来館者がいなくて、
来館者どころか、スタッフも一人もいなくて、
ほぼ貸し切り状態でした。
ビルの入口に警備員はいるものの、大丈夫なのかな、こんなんで。

撮影不可の案内もないようなので、
思う存分撮影してきました~


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入口受付。
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誰もいず。


白を基調としたシンプルな展示空間。
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精度の高い模型の数々。

一番手前に実現しなかったパリの都市計画、ヴォワザン計画。
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しかし実現していたら「芸術の都」としてのパリは間違いなく消滅してただろうな...


現代建築の象徴、ドミノシステム。
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20世紀の建築はこの「ドミノシステム」からはじまった。
構造としての壁を取り除くことにより、現代建築はより自由な空間を手に入れた。

しかしその一方で、安易に建物が構築できるようになったことで、
失われたものも少なからずあったのではないだろうか。


代表作「サヴォア邸」。
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「ピロティ」「自由な平面」「自由な立面」「水平連続窓」「屋上庭園」
現代建築五原則により実現された近代住宅の象徴。


スタイン+ドゥ・モンジー邸
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ラ・ロッシュ+ジャンヌレ邸
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コルビュジエデザインのチェアも展示。

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シェーズ・ロング(LC4)。
座り心地抜群。
機能美の極致。


奥の映像コーナーにも2つのチェが置いてありました。
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LC1とLC2。
やはりLC2のほうが座り心地はいいかな。


第一部は初期から中盤における作品がメインに展示。
この頃は技術至上主義で、技術ありきこそ良きデザイン、という作風が伺えます。
もちろん技術は人の生活を豊かに、幸せにするためにあるものですが、
ともすれば技術至上主義はその本来の目的を忘れがちになる。
技術は人間の叡智を誇示するためにあるのではない。

技術は人を幸せにするのに必要なものの1つだけれど、
ただそれだけでは人は幸せにはなれない。


そのことコルビュジエ自身が、中盤から晩年にかけて証明していくことになる。
優れた建築家はゆっくり時間をかけて晩年に大成する。
まさに大器晩成。


4年前に森美術館で開催された企画展ほど大規模じゃないけれど、
コルビュジエの偉業を再確認するには良い場所だと思います。


第二部が楽しみだな...と思いつつ結局行くことはできませんでした (T_T)


【information】オフィシャルサイト

アクセス:JR関内駅より徒歩8分、
     横浜市営地下鉄伊勢崎長者町駅寄り徒歩3分、京浜急行日ノ出町駅より徒歩10分

入館料無料、駐車場なし