『デザインの骨格』より
最近プロダクトデザイナーの山中俊治さんのブログ「デザインの骨格」の存在を知ったのですが、
氏の素晴らしいスケッチの数々に惹かれてます。
グラフィック・デザイナーだってここまでキレイに描ける人はいないってくらい。
スケッチだけで作品集を出してもいいんじゃないかってくらい。
前に購入した山中さんの作品集「機能の写像」にもスケッチ・ワークはあるけれど、
やはり実物がメインになっていて、スケッチは控えめ。
スケッチメインの作品集が一冊あってもいい気がします。
氏のスケッチが他のグラフィック・デザイナーとは違った魅力を感じるのは、
そのスケッチが「視点を変えて眺めたい」と思わせること。
3Dデザイナーならではのスケッチであり、
その魅力がすなわち3Dデザインの魅力そのものではないだろうか。
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有名建築家のスケッチ・ワーク集。
スケッチは頭の中のイメージを外に出すための最初のステップ。
身体(脳)の一番近くにあるものだけに、
スケッチをする人の個性が出る。
国内外の建築家のスケッチが実建築と一緒にたくさん載っているわけですが、
日本人建築家のそれは線が細く緻密。
スケッチの段階からきっちりダイヤの原石を研ぎ澄まそう、という姿勢が見える。
一方海外の建築家のそれは、線が太く、荒削りでダイナミック。
特にリベスキンドなんかそのスケッチだけで空間のイメージが滲み出る気がする。
...好みの問題かもしれないけど。
美大にはいるまで、スケッチなんてほとんどしたことがなかった。
もちろん正規のデッサン教育も受けていない。
我流ではあるけれど、量を積めばそれなりに形になるものなのかな。
課題の最終プレゼンが無事終わりました。
2年生の見学、授業風景の取材、といつになく見学者が多い、ということもあって
いつもは遅刻してくる学生が多いのに、今回はほぼ定刻に8割方そろう。
正直この歳になってもプレゼンは苦手。
高専にいた頃はほとんどプレゼンなんてしたことなかった。
社会に出て、それなりにプレゼンをする機会はあったけど、
課題の最後に毎回プレゼンをする、という美大のスタイルに触れることで、
ようやくプレゼンの本質が見えてきたような気がする。
短い時間の中で自分の伝えたいことを的確に伝える。
手が技術に追いつかず、想いが言葉に追いつかない。
毎回それを痛感します。
スピーディーにプレゼンして、スピーディーに相手に想いを届かせる。
それが効率化社会における現代のプレゼンの本質なのだと思います。
しかし。
どんなに文明が進めど、本質そのものはゆっくり浸透する。
それを信じて自分の想いをじっくり整理する。
それがこのブログなのです。
第3セッションも中盤越え。
中間プレゼンが終わりました。
大どんでん返しがあったけど、もう時間がない。
各自のアイデアによってはこのセッションはリサーチのみでよい、
みたいな雰囲気もあるけれど、僕はやはり形に残すことにこだわりたい。
今後はこれまでのリサーチを元に最終プレゼンに向けて
形にしていくことに注力していきたいと思います。
けっこう自由度の高い課題なので、各人さまざまな提案があるのですが、
大きく分けて堅実な「現実型」と、突飛な「未来型」に分かれるようです。
年齢に反して僕はどうやら突飛な「未来型」らしい。
現実型は提案が実感できるので、受け入れやすい。
それに対して未来型は現実を離脱するために反発を受けやすい。
しかし建築は時間をかけてゆっくりと評価されるものと僕は信じる。
自分の感性を信じて突き進もう。
人生にはリズムがある。
そのことに気づいていれば、
調子が良くないときもいつかはまたよくなる、と希望が持てる。
水曜日、頑張って八王子に行ったらまた休講だった。
木曜日、やっとこさ浮かんだアイデアを先生にエスキースしたら、
「スケール感ないねえ」「あれこれ機能詰めすぎな割にはバラバラだねえ」
とだめ出しされた。
スケール感がないのはまあ当たり前といえば当たり前だ。
でも、たぶん僕はでっかいものを創りたいんだと思う。
高い塔を建てたくなるのはなぜだろう。
2SCとの合同講義の合間に書いた落書き。
(色付けは後でやりましたけど)
とくに意味はありません。
いわゆるオートマチズム(自動筆記)ってやつ。
うーん、シュルレアリスム 。
コピックのあの描き心地が好き。
後期授業がはじまっていきなりですが。
大学に入ってはじめて、単位を落としました。
八王子で受講している「造園学」。
夏休みが明けてようやく完成したレポートを出しに行ったら...
「前期のみの授業なのですでに成績つけちゃいました」
...唖然。
そりゃ確かに夏休み前が提出期限だったけどさ。
先生に確認したら「夏休み明けで提出でもいいですよ」と言ってた気がするのだが。
出席とレポートが評価されるので、レポート未提出だと赤点は必至。
まあ後半4回授業に出席できなかった自分の不手際、甘さもある。
言い訳はすまい。
が、アドバイスとして、
上野毛では前期レポートは夏休み明けに提出が基本だけど、
八王子はどうやら夏休み前に提出が基本らしい。
まあ単位取得は十分なので卒業するには問題ない...はずなのだけど。
しかし。
8月の頭の暑い最中に渓谷を歩き回って植物を観察し、写真を撮った。
スケッチもやややっつけ感はあるけど、一生懸命描いた。
悔しいじゃないか。
[左足首 - 上面]
金曜日は「生物と芸術」の授業。
人体及びその他の哺乳類の身体を美術解剖学的見地から学ぶもの。
前期はまず骨学(ムーヴマン)を学びました。
前期最後の授業は先生が持ってきた人体標本をスケッチ。
全部繋がった1つの人体をスケッチできるのか思ったのだけど、
バラバラのパーツの中から好きな部位を選んでスケッチ。
自分は左足首をチョイス。
1時間半かけてスケッチ。
...正直絵は得意じゃない。
入試のときにももデッサン試験はなく、デッサンなんて一度も習ったことはない。
デッサンの基本も知らず、デッサンのデの字も知らないわけですが、
なんとかここまでこれている...というか良い成績がとれている。
デッサンとスケッチは別物みたいです。
もちろんデッサンはできるに越したことはないのでしょうが、
デッサンはできなくてもスケッチはできる。
しかし形を追求する者としては、
スケッチはやはり不可欠のような気はします。
GWを前にして体調を崩してしまいました。
折しも豚インフルエンザの猛威をふるう中。
ちょっと心配しましたが、いつものごとく発熱ははないので
やはりいつものごとく風邪なのでしょう。
ここのところ寒暖の差が激しいからなあ...
さて、そんな中、実技セッションの最初のプレゼンです。
今回のプレゼンはコンセプトを伝えることが第一目的。
...なんとか乗り切りました。
以下、プレゼン内容を記録します。
2年生最後の、PDコース最後のセッションがはじまってます。
「素材を学ぶ/カタチを学ぶ」というタイトルで、
テーマは「作りたいモノ」。
作らされるのではなく、自ら作りたいモノを考え、製作します。
材料に樹脂素材を使うことが与条件となっています。
(他の素材との組み合わせ可)
担当講師はものづくり系のお三方、と豪華。
PD系最後の授業としては申し分ないセッションなのですが、
...いかんせん時間がない。
あと10日ほで完成させねばならない。
しかし作りたいモノは決まった。
...今回も全力で頑張ります。
建築模型製作のお手伝いをして、建築へのさらなる想いが強まって。
実家の模型を作ることにしました。
建築に目覚めたからではなく、
たぶん僕が一番やりたかったことを気付かせるために、
建築、という機会を神が与えてくれた。
とくに信心深いわけではないですが、なんとなくそんな気がするのです。
僕が育った家。
僕に故郷を与えてくれた家。
じつは人の話を聞くのが苦手です。
聞いているより話しているほうがいい。
昔は逆だったのに。
これも歳をとったということでしょうか。
先日の「できごとのデザイン」の授業中。
他の人の発表中、片方の耳から入った話がもう片方の耳から出て行く。
そんな状態で手持ちぶさたな手が勝手にスケッチブックの上を動く。
...ってな感じで描いたのが上記のスケッチ。
自分でもなにを描いたのかよく分からない~
「生活デザイン」第1課題、「Salt&Pepper」のプレゼンが終わりました。
この歳になってもプレゼンは苦手です。
いまだに緊張して伝えたいことの8割くらいしかしゃべれず、
残り2割を後悔する。
...その後悔を無駄にしないためにブログで再整理するのです。
作品名: 「HUG」
ターゲットは一般的な家庭の食卓。
テーマは「手間を楽しむ」。
この手間という言葉には2つの意味を込めています。
1年生の時は毎週水曜はデザイン概論・デザイン史と座学でした。
2年生では前期は選択実習、後期は専攻ごとの実習になります。
で、前期の選択肢は「写真」「映像」...そして「アイデアからスケッチ」。
第1希望は写真だったのですが希望者多数により抽選漏れで
第2希望の「アイデアからスケッチ」になりました。
...しかし結果的には良かったなって今では思ってます。
この授業が僕には必要だった、ってことかな。
[マインドマップ実習]
プレデザイン8日目。
グループワーク6日目。
7日目は考えすぎて気分が滅入ったのでちょっとお休みしてリフレッシュ。
今日は頑張るぞ、と思いきや。
先生が会社の引越しとかで遅刻。
1時間遅れの19:00スタートに変更。
これ幸いにと読みたい本が途切れてたので図書館で本探し。
本探しって楽しい。
読むのはもちろん好きだけど探してる時間も好きです。
ル・コルビジェの名著「輝く都市」を借りました。
「モデュロール」に続くコルビジェ著書です。
コルビジェの本は難しいけど頑張って読みきりたいです。
ばっちり自分ノートにも書いておきました。
さて今日は手拭を使ってなにや実習をやるはずだったみたいですが、
時間もなくなったこともあってかそれは使わず、「マインドマップ」をやりました。
「マインドマップ」。
前からその言葉は聞いて知っていましたが、
どんなものかは知らなかったので、とても良い機会でした。
ラッキー♪遅刻万歳。
...でも手拭を使った実習もどんなだったか気になる...
プレデザイン3日目。
グループワーク初日。
僕のグループは西村先生が担当するので「西村組」といいます。
ちなみに他のグループは「矢野組」「福田組」です。
最初に輪になって今日の気分を一人ずつ話してゆきます。
そしてくじ引きで4人一組のグループになります。
ここでしばらく先生による説明があり、
その説明に対して自分の考えをまとめ、
その後グループ内で討議する、という作業を数回行います。
第3セッションも中盤にさしかかろうというところ。
自分なりの「腰をかけるもの」の案出しを進めていますが。
この案出しの工程が一番大変で一番大切なのです。
だからこそ僕は自分のテーマを「良いアイデアの出すためのもの、とした。
先生のアドバイスは「形に囚われるな」。
形に囚われていると、アイデアは自ずと制限されてしまう。
全ての形には意味がある。
というよりも意味がある形こそ、後に残っていくもの。
形を考える前に機能を考える。
機能が形を生んでゆく。
しかし言うは易し、行なうは難し。
見えないものを信じることは想像以上に難しい。
この歳の僕でさえいまだに形に囚われるのに、
成人するかしないかの若者に、
先生からそう言われてもたぶんピンと来ないでしょう。
血気盛んな年頃に自分の信じるものに対してあれこれ言われるのは
なんとも面白くないものです。
僕もかつてはそうだった。
面白くないどころか、怒り、その相手を否定した。
でもまあそれでも人はそこから学べる。
自分が反発した意味も、なにが本道かも。
だからやはり若者は好きなようにやればいいと思う。
たとえ賢者に歯向かおうとも、ね。
毎週水曜日の2コマ目はデザイン史の授業です。
前期はル・コルビジェやフランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエ、
ルイス・バラガンなど著名な建築家にスポットをあてたものでしたが、
後期は"都市"という地域にスポットをあてたものになります。
後期初回は「ニューヨーク」。
入学前の旅行を思い出します。
1800年当初6万人程度だったニューヨークもいまや人口800万人超の巨大都市。
(でも東京よりは少なかったんですね...意外。)
その1800年当初より計画的に整備された都市づくりにより、
ニューヨークの街は東西方向にストリート、南北方向にアヴェニューという
通りが碁盤の目状に規則正しく配置されています。
ストリートをアヴェニューは並んでる順に番号が割り振られており、
地図が見やすく、比較的場所の特定がしやすい。
東京などに比べるとずいぶんすっきりした構成になっています。
建物は長方形のブロック内に収まり、道は基本的にどこまでもまっすぐで、
あれだけ高層ビルが立ち並んでいながら空が高い。
また、摩天楼などで有名な高層ビル群は人間の遠近感覚を利用して、
ビルの高さがより高く見えるよう設計されています。
だからニューヨークは都市景観が美しい。
ストリートやアベニューから見る夕焼けがすごくキレイだったのを覚えています。
しかし。
巨大都市化は新たなる局面と問題を迎えつつあります。]
[アブダビ海洋博物館:安藤忠雄設計]
中東なんてかつて一度も行ったことないけど。
21_21 DESIGN SIGHTでの安藤忠雄展で海洋博物館の模型をみて、
一躍行きたくなりました。
といっても完成するのは2018年と、かなり先ですけどね。
[追記]
2019年現在、残念ながら計画は実現されていないようです。
延期されたとも、中止されたとも聞きますが、はっきりした情報が得られず不明。
メキシコに似たようなコンセプトの建物が建ったらしいですが...