「印象派」と一致するもの

平山郁夫氏逝去

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日本画家の平山郁夫氏が12月2日に逝去されました。


NHKで2007年に放送された新日曜美術館の平山氏の特集が追悼放映されてました。

同郷の人、ということで少なからずその訃報に悲しみを感じました。

...といっても昔から強く意識していたわけでもなく、
熱烈なファンというわけでもない。
美大に入って美術を学ぶようになってから、
高名ゆえにようやくその存在を知った程度なのですが。


前職の会社を辞めて美大に入る前、
自転車で瀬戸内のしまなみ海道を横断しました。
そのとき平山氏の美術館前を通りがかったのだけど、
その時はまださほど美術に開眼してなくて素通りしてしまいました。
今思うと残念。

その後伊勢神宮に旅行した折に佐川美術館に立ち寄り、
そこではじめて平山氏の絵をじっくり鑑賞しました。


1930年生まれ、広島出身。
終戦直前に広島に投下された原爆に被爆。
その後遺症で一時は死も覚悟したとか。

死の淵に接近した男はそこでなにを見たのか。
その答えが仏教をテーマにした絵や
130回以上にも及ぶ現地探訪により描かれたシルクロードの絵にある気がする。


国立西洋美術館コレクション

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[カルロ・ドルチ『悲しみの聖母』(1655年)]

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国立西洋美術館。

1959年に370点におよぶ松方コレクションが核となって始まり、
現在ではおよそ5,500点の作品を所蔵しています。

常設展における所蔵品作品については撮影可能となっています。
日本の美術館の中でも屈指のコレクションを誇る国立西洋美術館の作品群について、
完全に自分の好みでピックアップ。

撮影日時は2009年8月末。
企画展「ル・コルビュジエと西洋美術館」が開催されていました。


絵画の魅力が少しでも伝われば幸いです。


ゴーギャン展【東京国立近代美術館】

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[図録 2200円]

「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」

ゼミの展示の撤収も終わり、一段落したところで。

久々にアート系の展示を観にいきました。
久々の東京国立近代美術館。
ゴーギャン展

正直ゴーギャンはそれほど好きではないのですが、
中村先生からタダ券をもらったので。

印象派の絵が一番好き。
エゴと客観とがほどよくバランスがとれている気がして。

印象派以前はいかに模倣するか、いかに客観的であるかに重きを置き、
印象派以後は過度にエゴが露出してゆく。
とくにゴーギャンの時代はポスト印象派(後期印象派とも呼ばれるみたいですが)と
呼ばれ、ゴッホやセザンヌらと共に印象派の持つ客観性を離れ、
より自己の内部へと向かう。


客観的すぎる絵画は退屈だし、
かといって極端なエゴは自分の好みに合えばはまるけど、
そうでなければどん引きしてしまう。

自己と他者のほどよい調和の美しさが印象派の絵にはある気がするのです。


しかし。

「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」

この人類の永遠のテーマには誰の心にも突き刺さるはず。
もちろん自分にも突き刺さった。

いくら考えても完璧な答えなど出てこないのに。
昨日出た答えは今日にはもう違う答えになっている。

この命題はメビウスの環のごとく、永遠に続く。


田渕俊夫展【日本橋高島屋/日本橋三越本店】

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[日本橋高島屋図録]

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先週の「新日曜美術館」で田渕俊夫という画家を知りました。


...衝撃。

正直日本画はあまり好きではないですが、
東山魁夷氏以来の感動です。


日本画って無秩序を楽しむものだと思ってた。


こんなにもモダンな日本画があったなんて。


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[クロード・モネ『ラ・グルヌイエール』(1869年)](出典:Wikipedia)


最近のマイブーム、「僕の好きな絵」シリーズ。

風景画の多い印象派が好きですが、その中でもモネが一番好きです。
そのモネの作品の中で最も好きなのがこれ。


光を追求した印象派。
光は混色すればするほど明るくなる(最終的には白になる)のに対し、
絵の具は混色すればするほど暗くなる(最終的には黒になる)。

そこに気付いた画家は絵の具を混ぜ合わせず、
視覚的に混色させることを思いつく。

キャンパスに思いっきり近づいて絵を眺めると、
そこにはただ絵の具が塗りたくっているだけにしか見えない。
だんだん視点を遠ざけていくと...リアルな絵が現れる。


これがタッチと並んで印象派最大の魅力である「筆触分割」。

そして筆触分割による光の表現が顕著に現れるのが「水」なのです。


星月夜【フィンセント・ファン・ゴッホ】

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[フィンセント・ファン・ゴッホ『星月夜』(1889年)](出典:Wikipedia)


ゴッホの中で一番好きな絵。

今は誰もが巨匠と認めるこの画家も生前はたった1枚しか絵が売れなかったという。
(この絵じゃないですが)
その1枚も弟のテオが買ったもの。
(テオじゃない、という説もありますが)

世の中には二種類の人間がいる。

「表現」する人間とそれを「評価」する人間。


...自分は前者でいたい。
たくさんの他人の作品を見るのは最終的に自分の表現に帰結させたいから。

ゼロからはなにも新しいものは生まれない。
だから僕は古を学ぶ。


モネの魅力

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[クロード・モネ『マヌポルト、エトルタ』1885年 フィラデルフィア美術館]


大学の基礎教育科目で「特講Ⅲ」という授業を選択しています。
講師は「社会と芸術」の中村隆夫先生。


内容はあらゆる世代の絵画の技法とか表現方法を学ぶもの。
その特講Ⅲの前期のレポート課題は、自分で絵画作品2点を選んで
テーマを設定して論じなさい、というもの。


...というわけで最も好きな画家である印象派のモネの絵をピックアップ。


コロー 光と追憶の変奏曲【国立西洋美術館】

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上野の国立博物館で開催中の「対決-巨匠たちの日本美術」展に続いて
国立西洋美術館のコロー展をはしごしました。

こちらはリブ・アーツのプレゼントに当選してチケットをGET。
ようやく念願の日本で唯一のル・コルビジェ建築を訪れることができました。


コローは最近「美の巨人」で紹介されてはじめて知りました。

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー。
森を愛し、森での時間を過ごすために生涯独身を通した孤高の画家。
後の印象派に大きな影響を与えたといいますが、
絵を見て納得。


...彼の絵は光で溢れていた。


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[図録 2500円]


ルノワール親子の展示会へ行ってきました。
Bunkamuraザ・ミュージアム。

印象派の巨匠画家ピエール=オーギュスト・ルノワールには
三人の息子がいました。

長男ピエールは俳優、次男ジャンは映画監督、三男クロードは陶芸家という
家族そろっての芸術一家。
本展はその中でも次男ジャンとその父の画家の作品を中心に展示。


映画監督ジャンの作品の随所に父の作品へのオマージュが見られます。

尊敬できる父親がいること。
これぞ男の幸せ。


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マリー・ローランサン美術館へ行ってきました。
茅野駅から蓼科高原・ピラタスロープウェイへ向かうバスで約35分。
バスの便が少ないので気をつける必要があります。
今回は3時過ぎに茅野駅に到着して、次のバスが3時40分。
4時15分くらいに到着。

急いで美術館入口に向かうと...
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ホテル方面から入れ、とある。
ホテル...?と思いきや反対側に回るとなるほど、でかいホテルが併設されてる。

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急ぎチケットを購入して4時20分くらいから鑑賞開始。
美術館は5時までだから正味40分ほどしか鑑賞時間はなかったわけですが...


...十分でした。そんなに規模は大きくないようです。