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隠し剣孤影抄・秋風抄を読んでどうしても観たくなって。
Amazonで安く売ってたので買っちゃいました。
やっぱえーですわ、藤沢周平+山田洋次。
絶妙の組み合わせですな。
しかし予想したとおり原作とは多少内容が異なっていました。
さらには隠し剣シリーズの他の物語の設定が盛り込まれていたり。
例えば最後の果し合いでは隠し剣孤影抄のうちの「邪剣竜尾がえし」
の秘剣が使われていたり、きえが嫁入り先で虐待された、という設定は
同じく隠し剣孤影抄のうちの「必死剣鳥刺し」に似ています。
ただそれで物語がつまらなくなった、とかそういうことはなく、
むしろシンプルすぎた原作に色を加えてさらに面白くなった、
僕はそう感じました。
あえて不服点をあげるなら、映像化された宗蔵は原作よりも浄化されて、
「いいひと」にされていたことかな...


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山田洋次+藤沢周平三部作のうちの第1作目。
三作目「武士の一分」の公開を記念してのTV放送なのかな。
以前にも観たことがあったけどおおかたのあらすじは忘れてしまってた。
で、再度観なおしたわけですが...
やっぱいいねえ、藤沢周平は。
真田広之&宮沢りえもイイ。二人の子役もカワイイ。
例のごとく東北の一藩、海坂藩(架空のものですが)の一平侍のお話。
藤沢ヒーローはけしてずば抜けた才知を持ったヒーローではありません。
外見は限りなく地味でありながら、その心うちは芯のしっかりした、
情愛あふれる、それでいてさりげなく武芸に秀でたヒーローなのです。
そこがスゴク好き。
自分もそんなサムライでありたいと思う。

「武士の一分」観てきました。渋谷シネパレス。
時代劇で平日昼間ということもあってか、観客の多くが年寄りでした。
別に年寄りに偏見を持ちたくはないのですが
年寄りというのはどうしてああもじっと黙っていることができないのでしょう。
映画が始まってもごそごそしたり、おしゃべりしたり。
自分もいずれは年寄りになるわけですが、黙するところは黙する。
場をわきまえることを忘れない老人になりたいものです。
これも「武士の一分」のひとつなのかな...
さて、映画のほうは...
劇的に感動する、というものではないけれど、全体的には良かった。
藤沢文学独特の人生遠回り的なつれなさ、やるせなさがよく出ていると思った。
原作(隠し剣シリーズ、『盲目剣谺返し』)は読んでないのだけど。
蝉しぐれを観たときの感覚と似ていたからそう思ったのだと思う。
そして意外と笑えるところもあった。
ジョークも利いていて、しんみりさせるところはさせる。
実に抑えるところは抑えている、そんな感じでした。
キムタクは役者的には?と個人的には思っていました。
彼が出る月9ドラマはどうにもみる気がしなかったし、
草なぎ君の演技のほうが僕はずっと好きだったのですが、
この映画では主人公の持ち味を好演してたなあと感じました。
キムタクも良かったのだけど僕がなにより気に入ったのは檀れい。
元宝塚トップスターで宝塚卒業後初の出演作ながら
キムタクの妻というヒロインを立派に演じきっていました。
どこかとらえどころのないやわらかさを持ちつつ、
芯のしっかりしている女性...役どころによるものとは思いますが
いやはや一目ぼれです。
えがったー...