「ミース・ファン・デル・ローエ」と一致するもの

Casa BRUTUS特別編集 死ぬまでに見ておくべき100の建築

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カーサ・ブルータスが選ぶ「いつかは行きたい!世界の名建築100選」。

...建築好きならば間違いなく興味が喚起されるテーマですよね。
数多ある建築群から限られた状況でどれだけ多くの名建築に巡り会えるか。
それは事前に知識として名建築を知っておくことにほかならない。

東京の会社を辞めて美大に行くことを決めたときから、
多くの情報をリサーチし、実際に訪れてもいるけれど、
次から次へと名建築は現れる。
まあ、それは幸せなことなんだろうけども。

自分の場合はどれだけ多くの名建築を訪れることができるか、ではなく、
死ぬまでに自分で思う究極の建築を一つ作るのが最終的なゴールではあるけども、
そのためにはやはりリサーチし続けなければならない。


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過去にミースに関する本を2冊読みました。


  ・評伝ミース・ファン・デル・ローエ
  ・ミース・ファン・デル・ローエ 真理を求めて


再びミースについて考える、という意味で本書は最適かな、と思って読んだのですが。

いまだに1つもミース建築を実際に訪れたことがないからか、
...さっぱり分からない。

ニューヨークに旅行したとき、シーグラムビルを見逃したことが返す返すも悔やまれる。


それにしても。

"Less is More"をテーマに極限までムダを削ぎ落としたシンプルな立方体の空間に、
どうして周囲はこうも複雑な解釈をしようとするのか、不思議でならないのだけど、
ある意味そういう状況が本当の意味での"Less is More"なのかな。

写真を見るだけでもその美しさは半端ではない。
実物を見たときの感動はいかばかりか。
(...あるいはグラフィックの魔術で、実際はそれほどでもないかもしれないけど)


しかし彼の模倣品である20世紀都市はなんと醜いことか。

そして思うのである。


  「立方体は人間にとって最適な空間を与える本質的なフレームではない」


ミースだからこそ、立方体の空間を美の極みへ高められたのだ、と。


The Book of Tea(茶の本)【岡倉天心】:レポート

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2年次に選択履修した共通教育科目、『特講Ⅱ』。


前期は世阿弥「風姿花伝」、後期は岡倉天心「茶の本」を、
受講生持ち回りで読んで感ずるところを講師を交えて考察する、という授業。


評価は「A」でした。

前後期ともレポート課題です。
あまり優劣をつけるような授業ではなく、
きちんと出席して自分の担当パートをこなせば単位はもらえる感じでした。


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ミースに関する本をもう一冊読みました。
ここまできたらもう少し彼の建築を知りたい。

こちらはミースの下で働いた、ミースの日本人の弟子である高山 正實氏によるもの。
フランツ・シュルツによる評伝と比べるとボリュームは少ないものの、
その分簡潔にまとめられており、日本人が書いているということもあって
分かりやすかった。またシュルツの評伝では全ての作品写真が白黒だったのに対し、
こちらはカラーもあり、写真画質も良くて建物の様子が把握しやすいです。

シュルツの本と本書をあわせて読むとかなりミースカラーを
理解するためのと助けになる思います。


ミースは本を一冊も書きませんでした。
午前中は絵画、午後は彫刻、夜は建築、とマルチな才能を発揮した
コルビュジエとは対照的です。
建築を通してでしか真理を追究しようとしなかった。
その頑固で一途な姿勢が建築にも表れているような気がします。

雑誌や講話などにおけるミースの言葉と弟子や研究者たちによる評伝。
現在ではそれがミースを知るための唯一の手段。


彼は建築を通して真理を表現しようとした。
彼の天才性よりもその姿勢に惹かれるものがある。


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建築界における20世紀三大巨匠の一人、ミース・ファン・デル・ローエの評伝。

哲学士、美学を修めたアメリカのフランツ・シュルツ氏が1985年に発行したものを
建築学科卒業の経済学教授の澤村明氏が邦訳。

原題が「Mies Van der Rohe, A Critical Biology」で、
「Critical Biology(批判的な伝記)」となっているように、
いわゆる賛美本ではなく、研究者としての立場から
ミースの人生及び建築作品が客観的に、そして冷静に分析されてます。

天才といえど彼も一人の人間であり、
全ての面において恵まれていたわけじゃなかった。
彼のきらびやかな面だけがクローズアップされがちだけど、
この本を読む限り、彼の人生の前半はけして恵まれたものじゃなかった。

とにかくミースの人生について克明に記されてます。
プロフィールを見る限り著者は建築の専門家でもないようなのに、
ミースの建築について事細かに解説しています。
そして哲学士、美学者という観点からただ作品の外観だけでなく、
その作品に込めたミースの思い、といった感覚的、美学センスといった
精神論に至るまで詳細に解説されてます。

難しい専門用語がこれでもか、というくらい出てきます。
加えて邦訳というせいもあってか文章が難解。

...なので建築はともかく、美学や哲学は素人同然の自分には、
書いてあることの半分くらいしか理解できなかった気がします。

その半分の理解度で感じたことを書き記しておきたいと思います。
もう少し勉強した後でいつかもう一度読み直したい。

"Less is More(より少ないことは、より豊かなこと)"

厳正な合理化により無駄なもの極力削ぎ落とす究極のシンプル化。
それでも彼の根底にあったものはトラディショナルなものだった。
装飾を廃し、斬新で革新的な空間や構成を求めても彼はシンケルを忘れなかった。


CasaBRUTUS特別編集 新装版・20世紀の三大巨匠

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20世紀建築の三大巨匠、コルビュジエ、ミース、ライトを特集した
CasaBRUTUSの特別編集版です。

ここ最近三人に関するそれぞれの著書を読んで総まとめ的なものが欲しくて。
それぞれの著書では当然本人を良く言い、他者を悪く言うもの。
やはり三人を客観的に俯瞰する本が欲しくなるのは自然の流れなのです。


現代建築の礎となった三人の建築を知ってこそ、現代建築の真髄が理解できる。
そしてこれからの建築のことを考えることができる。


ミース・ファン・デル・ローエ【DVD】

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昨日は大学の大掃除。そして春休みに入りました。

大学の図書館ではDVDなども観れるわけですが。
1年生もまさに終わってしまったその日にようやくDVD資料を活用。
DVDは館外貸出しはできず、館内の視聴覚設備のみでの鑑賞のみ。
そして春休み中は原則図書館は閉館しちゃうので、
1年生の間に観ることのできたDVDはこの1本のみ。

もっと早くから活用すりゃよかった。

先日コルビュジエの本を読んだから、というわけでもないですが。

20世紀の三大建築家の一人、ミース・ファン・デル・ローエ
フランク・ロイド・ライトのように官能的でもなく。
ル・コルビュジエのように芸術的でもなく。


無のレベルまで余分なものを削ぎ落としたシンプルさ。
そこに彼の建築の醍醐味がある。


椅子のデザイン小史【大広 保行】

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今回の腰掛け作りで参考にした本。
実際インスピレーションを得るのに役立ったかどうかは微妙ですが、
デザイン様式の歴史の勉強にはなりました。

以下簡単に古い順に主な様式をピックアップしていきます。


【中世】

フランスのゴシック様式にはじまり、
イタリアのフィレンツェではじまったルネサンス様式、
やがてルネサンスはフランス(ルイ13世様式)へ、
そしてイギリスへ(エリザベス様式)。

そしてルネサンスからジャコビアン様式(イギリス)を経てバロック様式へ。
バロック様式は後期ルネサンスとも言うそうです。
やはりイタリアにはじまり、フランスへ(ルイ14世様式)、
そしてイギリス、アメリカへ(ウィリアム&メリー様式)。

そしてロココ。
これはフランスにはじまりやがてイギリスへ(クィーンアン様式)。


【近代】

まずアーツ&クラフツ運動。
いわずとしれたウィリアム・モリスによるものですね。

そしてアール・ヌーヴォー。
ベルギーにはじまった「新芸術」運動。
ヴァンデ・ヴェルデ、ヘクトル・ギマール、C.R.マッキントッシュなどが有名。

そしてバウハウス。
ドイツのワルター・グロピウスが設立したデザインの学校。
最後の校長はミース・ファン・デル・ローエ。
ほかモヒリ・ナギ、マルセル・ブロイヤーなどが有名。

セセッション(ウィーン分離派)。
1892年、オーストリアではじまった芸術運動。
ウィーン工房を創設したヨーゼフ・ホフマンが有名。

そしてアール・デコ。
1910年から1930年にかけてフランス、アメリカを中心に広まる。
より直線的に、よりシンプルになりましたね。
クライスラービルなどNYの摩天楼群が有名。

ドイツ工作連盟(DWB)
1907年ヘルマン・ムテジウス、ペーター・ベーレンスらにより創設。

デ・スティル
1917年オランダで結成された造形運動グループ。
キュビスムに影響を受けてるそうです。
リートフェルトが有名ですね。

エスプリ・ヌーヴォー(新精神)
ル・コルビュジエと画家オアザンファンらにより創設。
コルビュジエはキュビスムを批判し、ピュリスムを唱える。
ミースもここに分類されてました。

そして時代はモダンデザイン、ニューインターナショナル・デザインへと。


Green Building

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毎週水曜日の2コマ目はデザイン史の授業です。
前期はル・コルビジェやフランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエ、
ルイス・バラガンなど著名な建築家にスポットをあてたものでしたが、
後期は"都市"という地域にスポットをあてたものになります。

後期初回は「ニューヨーク」。
入学前の旅行を思い出します。

1800年当初6万人程度だったニューヨークもいまや人口800万人超の巨大都市。
(でも東京よりは少なかったんですね...意外。)
その1800年当初より計画的に整備された都市づくりにより、
ニューヨークの街は東西方向にストリート、南北方向にアヴェニューという
通りが碁盤の目状に規則正しく配置されています。
ストリートをアヴェニューは並んでる順に番号が割り振られており、
地図が見やすく、比較的場所の特定がしやすい。
東京などに比べるとずいぶんすっきりした構成になっています。

建物は長方形のブロック内に収まり、道は基本的にどこまでもまっすぐで、
あれだけ高層ビルが立ち並んでいながら空が高い。
また、摩天楼などで有名な高層ビル群は人間の遠近感覚を利用して、
ビルの高さがより高く見えるよう設計されています。
だからニューヨークは都市景観が美しい。
ストリートやアベニューから見る夕焼けがすごくキレイだったのを覚えています。


しかし。
巨大都市化は新たなる局面と問題を迎えつつあります。]

アントニ・ガウディとはだれか【磯崎新】

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ガウディといえばサクラダ・ファミリア。
...というか僕はそれしか知らなかった。

空へ伸びる有機的な尖塔の数々。
没後80年が過ぎてなお、建設され続けるこの建物を設計したガウディとはいかなる人物だったのか?

...というわけで読んだのですが。

...余計分からなくなったような^^;
この本は建築のことを知らない人には難しすぎる。