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最もお気に入りの建築家のSD選書をまだ読んでなかった。
卒業制作のラストスパート前に読む本として、
これほどふさわしい本もない。
アントニオ・ガウディ。
最も独創的でありながら、最も多くの人に受け入れられている建築家。
好き嫌いはあるだろうけど、
建築に詳しくない人でも彼の名前を知らない人間はいないだろう。
逆に現代建築の普及に最も貢献したと言われる20世紀の三大建築家、
コルビュジエ、ライト、ミースの名前は、
建築にそれほど興味がない人にはなじみがないかもしれない。
この差は一体なんなのだろう。
コルビュジエ、ライト、ミースは世界各地にたくさんの名建築を残した。
一方ガウディと言えば、スペイン、それもそのほとんどが
バルセロナを中心としたわずか25点ほどの建築群。
そしてその中のただ一つの作品が彼を世界で一番有名な建築家たらしめている。
神の建築家。
神に愛された建築家。
それがガウディをガウディたらしめている。
私と日本建築 (SD選書 17)
A4ギャラリーでのアントニン・レーモンド展を見て、
この本を読むことにしました。
40年以上も日本に住みながら、日本語が書けなかったため、
原文は英語でそれを他人が訳した文章ですが、
建築家が書く文章にしては比較的分かりやすい文章でした。
本書は本としての執筆ではなく、
雑誌への論文や講演内容などをとりまとめたもの。
ここ3年、建築家の文章を読むようになって自分なりに思うことは、
訳の分からぬ文章を書く人ほど、スケールのでかい建築を創る、ということ。
はたしてレーモンドはどうだったのか。
ここのところ平日は悪天、週末は好天の日々。
それはそれで都合がいいのだけど、
たまの週末は疲れた身体を家でゆっくり休めたい...
と思いつつ、
先週のル・コルビジェ展に引き続き、
アントニン・レーモンド展へ行ってきました。
今回は江東区東陽町にある、竹中工務店のギャラリー、「A4」。
A4は「エー・クワッド」と読むらしい。
竹中工務店の社屋自体がグッドデザインを受賞するほどオシャレです。
このビルについてはまた別途。
アントニン・レーモンドについては、名前は知っているのだけど、
実際どんな人間で、どんな建築をしたのかはまだよく知らない。
アントニン・レーモンドという人と建築を知るまたとない機会なのですが、
大成建設のタイセイ・ギャルリーと同じく、日曜休館、ということで
土曜日の授業前に、急ぎ行ってきました。
「木造モダニズム」
...どうやらそれを日本にもたらしたお人らしい。
ルイス・カーン建築論集 (SDライブラリー)
ルイス・カーンの建築論集をやっと読み終えました。
今回はSD選書ではなく、SDライブラリー。
もっとも現在ではSD選書のほうでも同内容のものが出てるみたいですが。
SD選書の基本カラーが黒なのに対し、SDライブラリーは白です。
最初の数ページでかなりインスパイアされたのですが、
その後はライトほどまでとはいかなくともやはり難解な内容で
読むのに苦労しました。
この本は講演会でのスピーチやインタビューなどを集めた十章構成なのですが、
繰り返し繰り返し同じキーワードが登場してきます。
たぶんそうでもしなければ彼の伝えんとする本質が見えてこないからなのでしょう。
こうして読み終えたあとでもやはりその半分くらいしか彼のいわんとすることが
理解できなかった気がします。
それでもこの本から学ぶことは多かった。
人は自分自身でないものを学ぶことはできない。
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研究室で借りたDVD。
世界で一番有名な建築家、フランク・ロイド・ライト。
コルビュジエ、ミースと共に近代建築の三大巨匠と称される。
彼は紛れもない天才芸術家であり、
その建築は見る者を魅了する。
しかしこのDVDはライトという人となりを好きにさせる作りにはなっていない。
「彼が作った建築は確かに素晴らしい。
でも人格はちょっとね...友達にはしたくないタイプだね」
このDVDを見た人はたぶんこう思うんじゃないだろうか。
女ったらしで家庭を省みず、
自らの天才ぶりを豪語して常に注目されていなければ気がすまない。
たとえ才能があろうとも、誰がそんな人を好きになるだろう。
しかしそれでも僕はライトとその建築を好きでいたいと思う。
建築は建築家の思想を表現するものだから。
彼の建築はやはり素晴らしいと感じるから。
グッゲンハイムや落水荘、マリン郡庁舎は本当に美しい。
フランク・ロイド・ライトという人を表現するものは
彼の生き方や人生ではなく、建築そのものなのでしょう。
だからこそ彼は巨匠なのであり、今なお建築界に絶大な影響を与え続ける。
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大学の研究室で借りたDVD。
6つの建築と建築家を紹介するオムニバスDVDシリーズ。
いきなり第3巻から観たのは多摩美の助手さんオススメの建築家がいたから。
その建築家については別記事にて紹介します。
・シカゴ公会堂/ルイス・H・サリヴァン
・オペラ・ガルニエ/シャルル・ガルニエ
・カサ・ミラ/アントニオ・ガウディ
・セイナッツァロ町役場/アルヴァ・アアルト
・ラ・トゥーレット修道院/ル・コルビュジエ
・ユダヤ博物館/ダニエル・リベスキンド
六者六様の見所があるわけで。
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新住居での生活も慣れてきて、大学のセッションもまだ山場前...
ということでしばらく中断していた読書を再開。
最近はもっぱら建築系の本が多いです。
やっぱ建築が一番やりたいのかな。
建築系の読み物...というとやはりSD選書。
今回はフィンランドの建築家、エーロサーリネン。
著者は実際にエエロ・サーリネンの事務所で働いた経験のあるという穂積信夫氏。
エエロ・サーリネンはアルヴァ・アアルトと同じフィンランド人ですが、
エエロは13歳の時にアメリカに移住しており、
その活動の場はアメリカ中心で作品の多くもアメリカにあります。
アメリカのミッドセンチュリーを代表する建築家、という位置づけみたいです。
意外だったのはあのチャールズ・イームズと親友だったこと。
エーロの息子に彼の名前をつける(イームズ・サーリネン)ほどだったとか。
エーロの父親、エリエル・サーリネンも著名な建築家で、
親子そろって優れた建築家だったようです。
ちなみにエリエル・サーリネンの代表作はヘルシンキの中央駅。
日本の親子建築家、といえば谷口吉郎、谷口吉生の両氏が有名ですよね。
SD選書の写真は小さく、白黒なので様子が分かりにくい、ということで
作品集を探したところ、多摩美八王子の図書館に
建築と都市a+uの1984年4月臨時増刊号で
エーロ・サーリネンを特集したものがあったので借りました。
大きめカラー写真もさることながら、穂積信夫氏による解説や、
ケヴィン・ローチやシーザー・ペリなどエーロの弟子へのインタビューなど
内容は盛りだくさん。うーんこれは欲しいかも。
が、現在は絶版になっているようで古本屋で探すしかなさそうです。
アルヴァ・アアルト (SD選書 34)
SD選書、今回は北欧の巨匠、アルヴァ・アアルト。
著者の武藤氏は1960年から1年間、実際にアアルトの事務所で働いた経験があり、
日本で最初のアアルトの解説本である本書を執筆することになって、
1967年に再びフィンランドを訪れ、アアルトの諒解を得て1969年に刊行されました。
つまりこの本はアアルトが存命中に記されたもので、
当然ながらアアルトの晩年については記述されていません。
例えばフィンランディアホールとか。
アアルト建築の外観は20世紀の三大巨匠コルビュジエ、ミース、ライトに
比べると見劣りする感は否めない。
しかし本書冒頭にはこうあります。
"建築-その真の姿は、人がその中に立った時にはじめて理解されるものである"
〜 アルヴァ・アアルト 〜
外観より中身。
空間を包むものではなく、包まれる空間。
アアルトの建築はどうやらそういうものらしい。
[NYグッゲンハイム美術館]
コルビュジエ、ミースとくれば次はライトでしょ...
というわけで読みました。SD選書。
著者は谷川正巳氏という日本人です。
建築の教授とのことですが、この本のほかにも数冊ライトに関する著書を
訳したり記したりしているようです。
大学の図書館は春休みで閉館なので目黒区の図書館で借りました。
ちなみに1967年初版ということでAmazonではすでに古書扱い。
本の写真だけでも...といってもSD選書はどの本も全身黒尽くめなので
写真とるほどのものでも...
...というわけでライトの建築物で唯一訪れたことのある、
NYのグッゲンハイムの屋内写真をトップ画像に置いてみました。
外側は僕が訪れたときは工事をしていて見事な外観が拝めませんでした。
...さて、ライトの建築で僕が知ってるのはこのグッゲンハイムの他には
落水荘、マリーン郡庁舎、日本は旧帝国ホテルぐらいなわけですが。
この本で少しはライトの建築精神が垣間見えたような気がします。
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ル・コルビュジエの「輝く都市」を読みました。
SD選書。
「モデュロール」と同じく内容は難解です。
ル・コルビュジエ自身の理論が難解なのか、邦訳の仕方が難解なのか、
半世紀以上も前の時代背景のギャップが理解を難解にさせているのか。
単に僕の理解力が足らないのか。
いずれもあてはまる気がしますが、
まあとにかくこの本の内容の半分も理解できなかった気がします。
それでも読んで損をしたか、というとそうではなく、
何かしら得るものはあったはずで、
ここでは少ないながらもその得たものを書き出せればと思います。
ちなみにWikipediaによれば、
この本の原題は"Manière de penser l'urbanisme(都市化の思考方法)"で、
これとは別に原題が"La Ville radieuse(輝く都市)"という本が別にあるみたいです。
前者は1946年、後者は1953年発行です。
この本はアスコラルという建築刷新のための建築関係者の集まりにおいて
都市問題を解決するために打ち立てられた理論
(本書ではアスコラル理論と言ってますが)を紹介したものです。
理想の都市とはどういうものだろう?