「菊竹清訓」と一致するもの

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国宝建築行脚の旅。
島根県2つめの国宝は出雲大社。


あらゆるものが豊かに、力強くある国「豊葦原の瑞穂国」を築かれた大国主大神は、
この国を天照大御神にお譲りになり、そのことを喜ばれた天照大御神は、
高天原の諸神を集められて大国主大神の宮殿「天日隅宮(あめのひすみのみや)」を造営されました。
これが現在の出雲大社です。
なお、出雲大社は通常「いずもたいしゃ」と読みますが、
正確には「いづもおおやしろ」と読むそうです。

このようにして目に見える世界を天照大御神が治め、
大国主大神は目に見えない世界を司り、
そこにはたらく「むすび」の御霊力によって人々を幸せに導いてくださるのだそうです。

年に一度、全国の神々は出雲大社の大国主大神の元に集まって、
人々の"しあわせ"の御縁を結ぶ会議「神議(かみはかり)」がなされます。
これが10月のことであり、この月を「神無月」と呼ぶ由縁です。
(逆に出雲の地では「神在月」になります)
神々が集まってなされる神議の催しを「神在祭」と呼びます。


出雲大社へは子どもの時分に親に連れられてきたことがありますが、
大人になってきちんと訪れるのははじめて。


夢の美術館ーめぐりあう名画たちー【島根県立美術館】

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島根県立美術館に行ってきました。

北九州市立美術館と福岡市美術館の所蔵品を展示する「夢の美術館」展が開催中でしたが、
一番の目的は菊竹清訓さんが晩年に設計した空間を見ることでした。

宍道湖畔に建つその建物は湖畔側、道路側ともに緩やかな弧を描いており、
水面と大地をつなぐ「なぎさ」をイメージしたものだそうです。
一歩その建物の中に入ると、天井にそのなぎさ仰ぎ見ることで、
あたかも水の中を優雅に闊歩しているような錯覚に見舞われる。


島根県立美術館は島根県立博物館の財産を継承する形で1999年に開館しました。
島根県立博物館(現・島根県公文書センター)も1959年にやはり菊竹さんが手がけました。
ほかにも島根県立図書館、島根県立武道館、田部美術館など、
松江には菊竹さん設計の建物がけっこうあるようです。

島根県立美術館では水を主題とした作品の収集に力を入れており、
開館20年に満たない若い美術館ながら日本近世絵画から19世紀フランス絵画や現代彫刻まで
4400点を越える規模にまでに成長しています。

福岡の2つの美術館所蔵品を展示する今回の企画展は予想以上に豪華な顔ぶれでしたが、
島根県立美術館のコレクションもこれに負けない豪華な顔ぶれでした。
しかもコレクション展に関しては撮影OKというオープンスタンスも嬉しい。

菊竹さんの作った素晴らしい空間にふさわしい展示内容で、
企画展と所蔵品展とを合わせてまさに「夢の美術館」でした。


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佐賀で市村記念体育館を見終えて。
次なる目的地、太宰府へ。

JR二日市駅からバスで太宰府天満宮へ。
年始の参拝客でけっこう手前からかなりの渋滞。

2月末で地域おこし協力隊を退任します。
4月からは1年、また学生(厳密には学生ではないのだけど)に戻る予定。
学業の神様にこの一年の武運を祈る絶好の機会。

...というわけで年始の激混みの中、太宰府天満宮に行ったわけなのですが、
人ごみ大嫌いな自分がただ参拝のためだけにここに来るわけもなく。


人であふれる参拝路を逸れ、
長いエスカレーターを登った先に見えてきたのは...


それはそれは見事な人工の山なのでした。


内井昭蔵の思想と建築【世田谷美術館】

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ついこの間まで、東京に何年かぶりに積雪するほどの寒さだったかと思えば、
早いところではすでに桜の花が開花しはじめているほどの陽気。

ふとテレビをぼーっ...と眺めていると、
天皇が住まわれる御所を設計した内井某という建築家の展示を、
陛下が見学されている...とのニュースが流れていました。

そこでググって見ると、世田谷美術館で今月一杯までの展示。


  内井昭蔵の思想と建築  自然の秩序を建築に


「自然の秩序を建築に」というフレーズに惹かれて、見に行ってきました。


隈研吾の「負ける建築」を読んでからというもの、
「建築は自然から断絶した存在である」ということが頭に引っかかっていた。

建築は自然と断絶するところからはじまるのだろうか。
建築が自然と「共生」する道はないのだろうか。


Best Shot 2009【建築編】

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佐川美術館


やっぱりやります、「今年のBest Shot 【建築編】」。

建築のベストショットを撮るのは風景以上に難しい。

外観は地理や地形の制約を受けるし、
内観はさらに撮影禁止の制約によりさらに条件は厳しくなる。


もちろん空間そのものを肌で体感することが第一目的ではあるけれど、
空間の良さをグラフィック上から引き出すこともこれまた大事。

というわけで今年1年で訪れ、撮影した中から
自分的に良い、と思うものをピックアップ。


クレマチスの丘1・ビュフェ美術館【静岡県長泉町】

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春休み最後の遠出にクレマチスの丘に行ってきました。

お目当てはビュフェ美術館と桜です。


本当は佐倉にある川村記念美術館のマーク・ロスコ展を見に行くつもりでした。
「佐倉で桜」を洒落込もうかな、と。

しかし先週の日曜美術館でビュフェの展示情報を見て、急遽こちらに変更。

新日曜美術館は今春からタイトルを「日曜美術館」に戻し、
キャスターも黒沢保裕アナ・檀ふみペアから、
姜 尚中・中條誠子アナへチェンジ。

黒沢アナの落ち着いたダンディーな声と檀さんのちょっとおとぼけた声の
組み合わせが妙に心地よくて好きだったんですが。
姜 尚中氏はちょっと口調がきつめ、中條アナがちょっと頼りなさげ、
というのがちょっとね...


まあとにかくそんなわけで春休み最後の朝、早起きして静岡は三島へ出発。

自由が丘で東横線に乗り換え横浜まで。
横浜から東海道線で熱海まで。
熱海でまた乗り換えて三島まで。

二時間ちょっと、と意外な近さです。
しかしSuicaは熱海までしか使えないのでご注意。

三島からは無料シャトルバスで25分程度。

クレマチスの丘はヴァンジ彫刻庭園のあるエリアと、
ビュフェ美術館、井上靖文学館のあるエリアの2つのエリアで構成。
チケットは3つのミュージアム共通チケットというのがあって、学生料金で1,300円。
メルマガを購読すると、200円割引されます。


まずは一番の目当てであるビュフェ美術館エリアへ。


銀座のビルディング

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[有楽町マリオン:柳澤孝彦 1984年]


今、制作しているギャラリーのWebサイトの打ち合わせで銀座へ。

...というわけで銀座散策です。


銀座ハンズから中央通りへ向かい、
松屋銀座、アップルストアの前を通り、
数寄屋橋交差点を経由して再び中央通りへ。


場所柄、なかなか気軽に建物の中へ入れる雰囲気ではないですが。
ただ外観を眺めて歩くだけでも面白い。

そんなわけで、銀座の魅力的なビル群をご紹介。
ファッションブランドにはとんと興味がないけど、
やっぱりビル群は見ていて飽きない。


現代建築に関する16章【五十嵐太郎】

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大学の助手さんの薦めで読みました。

タイトルのごとく現代建築に関する16のキーワードについて語るもの。
著者は東大・東大大学院卒の工学博士というエリート建築批評家。

別にエリートとか批評家というものを毛嫌いするわけではないのですが、
自分的にはあまり好きになれる内容ではなかったかな。

とは言っても建築家自身の言葉ばかりじゃ主観的な意見しか出てこない。
たまにはこういう建築家の周囲の声を客観的に聞くことも重要なのかもね。
キーワードごとに建築を語ることで、
自分の建築に対する考えを整理することもできるし。


建築とは多要素の集合体だ。
好きな側面もあれば嫌いな側面もある。


sur / FACE 14人の現代建築家たち【DVD】

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大学の研究室で借りたDVD。

日本を代表する14人の現代建築家を外国人が取材してまとめたDVD。
よって日本人の建築家を扱っていながら基本解説は英語です。
といっても解説よりは建築家自身の声がメインとなっており、
磯崎新氏と坂茂氏以外は日本語で話してるのでそれほど海外色は感じません。


自分はデザインを学ぶにあたり、
できるだけ自分から遠いものを参照するようにしています。

たとえば同級生の作品については、流す程度であまり気に留めないようにしています。
それはレベル云々の問題ではなく、自分に近いものばかり見ていると、
同じような色に染まってしまい、オリジナリティが出せなくなる気がするから。

そのような理由からデザインよりはアートの展示を、
日本よりは海外のものを参考するようにしています。

...とはいってもあくまでも傾向的なものであって、絶対的なものではない。
たまには自分に近いものを参考するのも悪くない。


Amazonのパッケージ写真と実際のパッケージが若干異なるのが気になったのですが、
何パターンかあるんですかね...
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