「I.M.ペイ」と一致するもの

MIHO MUSEUM【I.M.ペイ|滋賀県甲賀市】

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夏休み二日目は滋賀県へ。
守山駅前のホテルを出発、まずは甲賀市にあるミホ・ミュージアムへ。

滋賀県といえば日本一の湖・琵琶湖ですが、
この美術館は琵琶湖からは少し離れた静かな山中にあります。

世界救世教から分立した神慈秀明会の会主・小山美秀子のコレクションを展示するために
1997年にI.M.ペイの設計で建てられました。
美術館の名前は会主の名前「みほこ」に由来しています。


桃源郷をイメージして作られたその美術館は、建物のおよそ8割が地下に埋設されています。
東洋哲学と西洋科学とが融合した桃源郷とはいかなる空間なのであろうか。


Casa BRUTUS特別編集 死ぬまでに見ておくべき100の建築

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カーサ・ブルータスが選ぶ「いつかは行きたい!世界の名建築100選」。

...建築好きならば間違いなく興味が喚起されるテーマですよね。
数多ある建築群から限られた状況でどれだけ多くの名建築に巡り会えるか。
それは事前に知識として名建築を知っておくことにほかならない。

東京の会社を辞めて美大に行くことを決めたときから、
多くの情報をリサーチし、実際に訪れてもいるけれど、
次から次へと名建築は現れる。
まあ、それは幸せなことなんだろうけども。

自分の場合はどれだけ多くの名建築を訪れることができるか、ではなく、
死ぬまでに自分で思う究極の建築を一つ作るのが最終的なゴールではあるけども、
そのためにはやはりリサーチし続けなければならない。


イサム・ノグチ ~宿命の越境者~【ドウス昌代】

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「地球を彫刻した男」イサム・ノグチの評伝。

作者のドウス昌代さんは名前からしてイサムと同じハーフなのかな、
と思いきや旦那さんが外国人というだけでどうやら生粋の日本人のようです。
余談ですが、ドウス昌代さんの出身である北海道岩見沢市の
岩見沢複合駅舎が2009年グッドデザイン大賞を受賞しました。
この本を読んだタイミングにおいて、なにかしら奇縁を感じます。

イサム自身も「ある彫刻家の世界」というタイトルで生前に自伝を出しているものの、
その大半は自分の作品の写真で占められ、出自に関する文章は30ページほど。
彼の本質を理解するには十分なものではなかった。

彼は自分の人生の足跡を記録として残すことにこだわる人だった。
多くのアーティストと同じく文章を書くことはそれほど得意ではなかったが、
家族や友人とよく手紙のやりとりを行い、その手紙を大事に保管していた。
晩年は自分の人生を自らの肉声で録音するということまでした。
彼は非常にエゴの強い人間だった。

その記録と共に彼が残した足跡を筆者が根気よくたどることにより、
この物語は実現している。
記録によるイサム本人の声と、筆者の取材という主観と客観の双方からの
アプローチによりイサムの実像がよりくっきり見えてくる。

この本はただイサムを賛美するだけでなく、
厳しい批評も賛美と同じくらい含んでいる。
その点でこの本は正直な評伝だと思った。


ナショナリティのギャップがまだ現在ほど寛容に受け容れられない時代。
日本とアメリカの「アイノコ」はどちらの社会からも受け容れられなかった。
その耐え難い傷がイサム・ノグチの出発点となっている。
ナショナリティを超え、ボーダーレスのアートという領域に
自分が属することができる場所を見出そうとした。
しかし皮肉にもその特異な出自はアート界をも戸惑わせた。
「巨匠」と呼ばれながらも、奇妙なほど捉えづらい存在とした。
それがイサムらしさ、ということなのかもしれないし、
イサムの巨匠たらんところでもあるのだと思う。


ブランクーシはその「純粋性」において惹かれる。
一方イサムはその「渾沌性」において惹かれる。


建築マップ その2

建築マップその2(その1はこちら)。


今回は、

  ・オスカー・ニーマイヤー(14)
  ・ピーター・ライス(12)
  ・フランク・ゲーリー(11)
  ・エーロ・サーリネン(10)
  ・I.M.ペイ(8)
  ・アントニ・ガウディ(6)

...の6人。


...ほんの思いつきがここまでガシガシ作るとは思わなかった。


しかしGoogleマップはめちゃくちゃメモリを喰う。
メモリに余裕がない方はご注意ください。

建築マップ その1

やばい。

夏休みも終わりに近づいているのに、引きこもり癖、ぐうたら癖が抜けない。
この週末はコルビュジエ展や坂倉準三展、柳宗理展を見にいくか、
レポート課題をやろうと思っていたのにどこにも出かけず、何も手つかず。

まったく何もしていない、というのでは自己嫌悪で凹むので、
せめて家にいながらでも妄想で飛び回る作業をすることにしました。

ちょうどバイトでGoogleマップのマイマップ機能を使っているので、
それを使って、自分がこれから見てみたい建築を建築家ごとに
まとめてみることにしました。


これまで興味のある建築及び建築家をピックアップすることはあっても、
しょせん海外にあるから、ということでロケーションはとくに気に留めてなかった。
でも、よく考えたら建築ってロケーションに大きく左右されるもののはず。
また他のデザインと違って一つ一つの作品ごとに現地に行かなければ
「本物」を感じることはできない。


やはり現場に行かなければ。
どんなに遠くてもいつか行かなくては。


しかしGoogleマップはめちゃくちゃメモリを喰う。
メモリに余裕がない方はご注意を~

螺旋階段はなぜにかくも美しい?


"神が曲げたものを誰が直し得よう?" - 伝道の書


ガタカ」という映画が好きで何度も見ているのだけど、
エリートたちの集まる宇宙センター「ガタカ」が、
ライトが1963年に建てたマリン郡庁舎であることに最近気づく。

半世紀以上も前に建てられた建築が近未来の建築として通用する。
これぞ真の建築、というものではないだろうか。


即効性の派手な外見は時と共に流されてゆく。
真に価値あるものはゆっくりと時間をかけて目覚めてゆき、
一度目覚めればその価値は永遠に続く。

自分がガタカを好きなのは表面上の美しさではなく、
奥深くに潜む本質の美しさがにじみ出ているからだと思う。


ピーター・ライス自伝 あるエンジニアの夢見たこと

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セシル・バルモンドの本をAmazonで検索したら、
「この商品を買った人はこんな商品も買っています」で出てきた本。
Amazonってホント商売上手い。

しかし貧乏な僕はまずは図書館だけど。
図書館ってホント便利。
八王子キャンパスの図書館にありました。


セシル・バルモンドと同じく、Arup出身の構造エンジニア。
時代的にはライスが先輩にあたります。
セシル・バルモンドがコールハースやリベスキンドと組んだのに対し、
ピーター・ライスはレンゾ・ピアノやリチャード・ロジャースと組んで
多くの名建築、名構造を世に残しています。

  ・ポンピドゥー・センター(ピアノ&ロジャース)
  ・ロイズ(ロジャース)
  ・IBMパヴィリオン(ピアノ)
  ・メニル・コレクション美術館(ピアノ)
  ・ジェノヴァ港湾再開発の大桟橋(通称「ビゴ」、ピアノ)
  ・関西国際空港ターミナル(ピアノ)

とくにピアノとは「ピアノ&ライス・アソシエイツ」というユニットを一時期
組んでいたほど深い関係だったみたいです。


ピアノ&ロジャースのみならず多くの名建築家とも仕事しています。

  ・シドニー・オペラハウス(ヨーン・ウッツォン)
  ・CNITのファサード(ジャン・プルーヴェ)
  ・TGV/PERシャルル・ド・ゴール空港駅(ポール・アンドリュー)
  ・グランダルシュの「雲」(スプレッケルセン/ポール・アンドリュー)
  ・ルーヴルの逆ピラミッド(I.M.ペイ)
  ・ジャパン・ブリッジ(黒川紀章)
  ・ラ・ヴィレット(アドリアン・ファンシベール)


ヨーン・ウッツォンのシドニー・オペラハウスでデビューし、
ポンピドゥー・センターで一躍有名になった。
彼の携わってきた建築をざっと俯瞰するだけでも彼の残した偉大な功績が伺えます。
ピエール・ルイジ・ネルビ、オーヴ・アラップ、フェリックス・キャンデラなどと列せられる
偉大な構造家の一人なのでしょう。

そしてセシル・バルモンド、サンチャゴ・カラトラバなどの現代の大家ががこれに続く。

まだまだ未熟故にピーター・ライスの構造エンジニアとしての個性が理解できた、
というより建築家と構造エンジニアの関係が明確になった...
というのが正直な感想。


建築家だけでは大規模でユニークな建築は建たない。
構造エンジニアの存在意義をこの本は教えてくれる気がします。


僕の好きな10の教会[2]


2年生いっぱいはPDコース。
しかし心はすでに建築モード。

隣でやってるSCコースの授業が気になるところ。
テーマはどうやら「教会」らしい。


...面白そうなテーマじゃないですか。
...ってなわけで「僕の好きな教会」シリーズPart2。


ピーター・ズントーが世界文化賞受賞

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[ブラザー・クラウス野外礼拝堂(2007年) ](出典:Wikipedia)


ふとテレビを見てたら。
世界文化賞の授賞式が近々あって、受賞者が来日している、というニュース。
建築部門はピーター・ズントーが受賞。


ピーター・ズントー...?
はて、どこかで聞いた名だ...と思ったら
以前見たLANDSCAPE OF ARCHITECTURES Vol.2のDVDで
出てきた建築家だ。

ここではスイスの温泉施設(ヴァルス)が紹介されていたけど、
あまりクセのない建築でよく分からないままだった...
そしてそれ以外の建築についてもWikipediaで見てもあまり作品の数はないみたい。


自分にとってはまだまだ未知の建築家なわけで。


巨匠建築家フランク・ロイド・ライト【DVD】

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研究室で借りたDVD。
世界で一番有名な建築家、フランク・ロイド・ライト。
コルビュジエ、ミースと共に近代建築の三大巨匠と称される。

彼は紛れもない天才芸術家であり、
その建築は見る者を魅了する。

しかしこのDVDはライトという人となりを好きにさせる作りにはなっていない。


  「彼が作った建築は確かに素晴らしい。
   でも人格はちょっとね...友達にはしたくないタイプだね」
   

このDVDを見た人はたぶんこう思うんじゃないだろうか。
女ったらしで家庭を省みず、
自らの天才ぶりを豪語して常に注目されていなければ気がすまない。
たとえ才能があろうとも、誰がそんな人を好きになるだろう。


しかしそれでも僕はライトとその建築を好きでいたいと思う。
建築は建築家の思想を表現するものだから。
彼の建築はやはり素晴らしいと感じるから。
グッゲンハイムや落水荘、マリン郡庁舎は本当に美しい。

フランク・ロイド・ライトという人を表現するものは
彼の生き方や人生ではなく、建築そのものなのでしょう。
だからこそ彼は巨匠なのであり、今なお建築界に絶大な影響を与え続ける。