新泉組勉強会

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時間が前後しますが。

遊子川には「新泉組」という若者の集まり(昔で言うところの青年団)があります。
その「新泉組」の総会が日曜日にあって、その後に勉強会を開催し、
地域づくりスタッフとしてなにか話をしてほしい、と依頼されました。

そこで急遽先日の社会教育ミナーでの資料をベースに
「地域の若者に期待すること」を中心にアレンジしてお話させてもらいました。


地域づくりは基本的に地域のすべての世代で取り組むべきものだと思います。
が、地域づくりには時間がかかる、ということを考えると、
新しい世代への期待は否が応にも高まります。

加えて遊子川では比較的50,60代が元気なこともあって、
現在の地域づくり活動はその世代が中心となっており、
20,30代の若者は現状の地域活動には真面目に参加してくれてはいるものの、
少しおとなしめで、将来に目を向けた地域づくりに関する関心はちょっと薄い気がします。


そのような状況でこのような勉強会を開くことはとても意味あることではないかと。
勉強会を企画してくれた公民館主事さんに感謝。


今回のアジェンダ。

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まずは自分の立場を説明。
地域における自分の役割を説明し、
遊子川地域活性化プロジェクトチーム「遊子川もりあげ隊」での具体的な活動事情を説明、
さらには外部の地域づくり取り組み事例を紹介することで、
地域づくりについて理解を深めてもらう。

まとめ的な部分で、自分なりに思う「地域づくりとは?」を述べ、
最後に自分なりに若い世代に期待すること、総括を述べさせてもらいました。


まずは自分の役職である「集落応援隊」について説明。

概要。

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集落応援隊の特性。

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集落応援隊は地域づくりを「行なう人」ではなく、「提案する人」。
地域づくりは地域の人間全体で行われるべきものであり、
誰か特定の専門家が行なうものではない。

自分は地域づくりの専門家として地域づくりに参加するのではなく、
遊子川で暮らす住民として地域づくりに参加する。

地域づくりに関する専門性もなく、土地勘もない自分の強みは、
知らないことで持てる客観的な視点。
だから、「とりあえずこんなのどう?」という提案ができる。
できるかできないかは地域で判断してもらう。


集落応援隊の実務。

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地域づくり組織(遊子川もりあげ隊)の活動への参加をメインに、
地域を知るために、できるだけ地域行事参加し、
状況を記録し、自分が感じたことを記録する。


遊子川もりあげ隊での活動状況。

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自分の強みであるデザインを活かしたものと、労力提供的なものの二つに大別。
ただ、労力を提供するだけではモチベーションは上がらない。
自分の強みをアピールしてできることを提案していくことが大切。


自分の強みを活かしたものとしては...


もりあげ隊のロゴデザイン。

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遊子川の美しい山と川と雲をイメージ。


目安箱の設置

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住民の意見・要望を吸い上げるために地区内二箇所に設置。


専用封筒の作成

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もりあげ隊からの諸連絡に使用。


スタッフウェアの制作

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もりあげ隊の活動のアピール。


もりあげ隊の会報(創刊号第2号)の制作。

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もりあげ隊の活動内容の周知。


遊子川アピールポスターの作成。

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地域のアピール。


遊子川カレンダーの制作。

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同じく地域のアピール。


もりあげ隊のホームページ制作。

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もりあげ隊の活動内容の周知を充実させるものとして制作。


最終的に行き着きたいゴールも明示しておく。

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自分がやりたいのはあくまでデザインスキルを活かしたモノづくり。


ユスモクの現在の状況を説明。

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木工所をアピールするためのロゴデザインの提唱

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続いて外部の地域づくり事例紹介。

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一番身近なところで同じ町内の川津南やっちみる会。
若者が頑張っている例として紹介。

伊予市佐礼谷地区の自治組織業務の会社化。
自治活動参加へのモチベーションを高める好例として紹介。

高知県馬路村(その1その2その3)。
地域づくりの「イメージ化」による成功例として紹介。


「地域づくりとは?」まとめ。

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地域づくり、と一言で言っても、その取り組み方はさまざま。
最初のうちは暗中模索であれこれやってみるのも良いけれど、
どこかで、その地域なりの取り組みとなるべき「芯」を決める必要がある。
その芯が住民の心の拠り所となるのと同時に外部への効果的なアピールにもなる。

また、地域づくりは地域の資本で行われるべきである。
最初は行政の助けを借りるのは良いが、
将来的には地域が自立していけるような仕組みづくりが視野になければ
本当の地域づくりと言えないのではないか。

また、地域づくりは時間がかかるものである。
そのために旧い世代から新しい世代へその活動が伝承していける仕組みも必要である。
急激な変化は必ずどこかで綻びが生じるものである。


若い世代に期待すること。

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まずは、兎にも角にも地域づくりに対して関心を持ってもらいたい。
「やらされている感」だけでは長続きしないし、その場しのぎにしかならない。

地域の魅力を意識し、それをアピールすることが大事。
地域づくりは地域の内部だけで完結するものではなく、周囲との適切な関係でなされるものだから。

そのためにはネットワークづくりが不可欠。
IT技術など新しいものへの敏感さを活かして、新しいネットワークを構築してもらいたい。

古き良きものの伝承は大人たちの役目。
新しさに敏感な若者は、新しい価値の創造に大いに期待したい。


まとめ。

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「できること」ではなく、「やりたいこと」を探すこと。
それが可能性を広げるコツである。
自分ができなくても、他にできる人がいるかもしれない。
そのためのネットワークづくりである。

義務感ではなく、使命感で。
先にも述べたように「やらされてる感」ではモチベーションは上がらない。
地域づくりを長続きさせるためにも、やりたいからやる。
それが地域づくりのエネルギーである。

地域づくりはその道のプロがやるものではない。
地域の幸福を願う者が自発的に取り組むものである。
必要な専門性は、なにがやりたいかが明確であれば、自ずと寄ってくるものである。
まずはそれらをきっちりアピールすることが大切である。


自分が伝えたい事を100%伝えられたかどうかは自身がありません。
でも、総じて好評で、その後の意見交換時でもちらほらアイデアが出てきました。
100%の効率ではないかもしれないけれど、前に進めていることは実感できました。

前に進めていることへの敏感さも重要だし、その感覚は経験で磨くことができる。


...うんうん、順調だ。