世界の中心で、愛をさけぶ

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僕はドラマ版を一番最初に見た。
それではまった。

次に映画版を観て、原作を読んだ。

その割にはドラマ版のちゃんとしたレビューを書いてなかったので今更ですが。

ドラマ版では、現在の朔太郎(緒方直人)のそばにもアキがいる。


3つのセカチューの中でもドラマ版は一番悲しい物語のような気がする。
だから僕は泣きたくなったときにこのドラマ版を観る。


泣くことのできない人間が涙を絞り出すために。
心の中で行き場のなくなった悲しみを外に出して換気するために。


悲劇ってそのためにあるんだと思う。

ドラマ版の中での一番のお気に入りのシーン。


  朔太郎の祖父、謙多郎が死んだ。
  通夜、葬式という現実を過ごしながらも祖父の死を実感できない朔太郎。
  その後もいつも以上に元気に振る舞う日々。
  ある日、自転車をこいでいたらポキンとペダルが折れ、転ぶ。
  駆け寄る亜紀。

  いつも祖父を後ろに乗せて走っていた。
  少年の頃、自転車に乗れるようにしてくれたのは祖父だった。
  「これからは僕がずっとおじいちゃんを乗せてあげるね」

  ...その祖父はもういない。
  軽くなった自転車の後ろに祖父がもういないことをはじめて実感する朔太郎。
  悲しみがあふれてくる。
  そんな朔太郎を両手を広げて受け入れる亜紀。
  号泣する朔太郎...


感情は中にため込むためにあるんじゃない。
外に出すためにあるんだ。

嬉しいことも悲しいことも。
それを誰かが受け入れてくれることで人は幸せを感じるんだ。