読もう読もうと思っていてなかなか読まなかった本。
ようやく読みました。
堤幸彦監督作品『恋愛寫眞』との共作で小説版を市川氏が書き下ろしたもの。
映画とは若干内容が異なっています。
映画では確か静流は殺されてしまいますが、
小説は恋すると死んでしまう、という市川ワールド炸裂な設定。
そこがまたせつなさをそそるわけですが。
別れはいつだって思いよりも先に来る。それでもみんな微笑みながら言うの。さよなら、またいつか会いましょう。さよなら、またどこかで、って。
恋愛とは、二人が始めて一番近くの距離に近づいたときの現象だと思う。
だからとてもセンシティブ。
外界からの刺激に弱く、お互いのリズムやタイミングに左右されやすい。
そこで得られる感覚を大切にしないとその後の二人に共通の未来はない。
「いまあい」以上に僕は好きです。
この本を読むと恋がしたくなります。
大切な人を抱きしめたくなります。
大切な人とキスがしたくなります。
そんな素晴らしいこの物語がこの秋映画化されます。
最初の『恋愛寫眞』と区別するためか、
タイトルが「ただ、君を愛してる」となっているのが非常に残念。
「恋愛寫眞」というタイトルはまさにこの物語そのものを
表している気がするから。
玉木宏、宮崎あおいのコンビと大塚愛のテーマソングは
イメージバッチシ、なのですがやはり映像化ともなると
原作を忠実に再現するのは難しいんだろうなあ...
キスシーンとか、ヌードとか。
宮崎あおいの場合は絶対NGだろうし。
そこがまた原作では美しく描かれてるんですけどね。
でも、それを差し引いてもやっぱこの物語は魅力的。
絶対観にいこ。
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