今回の上京は、先日の地域力創造セミナー参加で出張が認められましたが、
せっかく上京してきたので、美的センスを磨くために美術館巡りをば、と。
田舎には大自然、という大きな美術館がありますが、
あたりまえだけど、どうしても原始的な作品しか存在しない。
大自然から人間という領域に昇華させた作品の宝庫はやはり都会にあるわけで。
大学生時代、多くの美術館を訪れて、最終的に行きついた先は自然だった。
大自然から隔離して生きるようになった人間は、
自然の美を感じる能力を失ってしまったのだろうか。
そんな不安から、田舎での生活を思い立ったのだけど。
その疑問に対する回答はこれから自らの創作で見出していくしかない。
今回訪れた美術館は三つ。
まずは外苑のワタリウム美術館で開催されている作庭家・重森三玲の展示。
庭は最も分かりやすい「自然を加工した小宇宙」。
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ルイス・バラガン展2度目の訪問。
前回からおよそ3ヶ月ぶり。
ワタリウム美術館の展示は期間中は何度でも入場できるフリーパスポート制なので、
もっと行きたかったのだけど、気づけば会期終了近づいてやっと2回目。
来週から大学の授業がはじまることを考えれば、たぶん今回が最後。
でもまあ、内容的には2回で十分かな。
「私の家は、私の心の避難場所でした」
...という言葉にあるように、バラガン邸は静謐にあってこそその魅力を発揮する。
どんなに良いディレクションをしても、
展示空間という目的上、一番重要な条件である静謐さを実現するのは難しい。
特に今回は休日に行ったということもあって、来場者が多め。
せっかくの空間もこう人が多くては興ざめ。
...というわけで前回同様、DVD映像をじっくり鑑賞。
前回は未完成だった図録もちゃんと発売されていて、
1,500円(税抜き)という値段の割には充実した内容だったので、
厳しい懐事情ながらも思わず購入。
全体の半分以上がバラガン自邸の解説。
さらにバラガン建築MAPつき。
展覧会で上映されていたDVDつきで4,000円だったのだけど、
さすがにそれはあきらめて図録のみ購入。
芸術は静的であるべきではないだろうか。
...最近よくそう思う。
三越での日本伝統工芸展での失望を埋め合わせるべく、
今度行くつもりだった外苑のワタリウム美術館へ。
9月からルイス・バラガン展がはじまっています。
会場構成をSANAAが担当し、バラガン邸が再現されます。
バラガンの名前は前から知っているのですが、
どんな建築なのかはまだよく分かっていないので、
ぜひとも行きたい、と思ってました。
この展示は知識を求めに行くと落胆します。
あくまで再現されるバラガンの空間を体験するためのもの。
最初はちょっと退屈かな~と思っていたけど、
会場内に再現されたバラガンの空間を歩き、
バラガン作品を紹介する映像を眺めていたら、とても心地よくなってきました。
建築はその機能以上にボリュームが与えるマッス(量感)により
感動与えることが大切...らしい。
ワタリウム美術館で開催中のブルーノ・タウト展に行ってきました。
地下鉄銀座線外苑駅より徒歩8分。
都会の一等地にある小ぢんまりした美術館。
2階から4階までの3フロアが閲覧エリア。
先日のグレゴリー・コルベール展とうって変わって、
...解説の文字多すぎ。
読むだけで疲れてしまう。
あらためてデザインって文字で理解するんじゃなく、
感じるものなんだなって思いました。