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シェイクスピア四大悲劇の一つ、「オセロー」を読みました。
ムーア人の勇敢な将軍オセロー。
副官に任命されなかったことを不満とする旗手イアーゴーの奸計により破滅への道を歩んでゆく。
本劇のテーマは「嫉妬・猜疑心」。
一般的に忌み嫌われる感情だが、全く無くて良い感情かといえばそうではないと思う。
他人を嫉み、羨むからこそ、自分を奮起させることができるし、
疑いの心が危険から身を守り、問題点を発見し改善することができる。
生きていく上で必要不可欠な感情ではあるが、
一度その感情に支配されてしまうと、これほどやっかいなものもない。
ちなみにボードゲーム「オセロ」は本劇が名前の由来なのだとか。
黒人のオセローとその妻・白人のデズデモーナ、
イアーゴーの状況によってころころ態度を豹変させる様からとったのでしょうか。


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シェイクスピア四大悲劇の一つ。
「マクベス」に引き続いて読んだ。
兄である王を奸計により毒殺して王座に就き、兄の妻を妃に娶った叔父。
先王の息子、ハムレットはその真実を知ったその日から狂気を装い、
復讐の機会を待つ。
復讐心、懐疑心、臆病心に日夜苦しみながら、
装った狂気が行き着く先は破滅しかなかった...
弟が兄である王を殺して王座に就き、兄の妻を自分のものにする、
というテーマは「サロメ」と同じですが、大元はギリシャやローマ神話なのだろうか。
権力が人を狂わせる。
もっとも大事なものを見失わせる。
欲に溺れさせる。


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シェイクスピア四大悲劇のうちの一つ。
じつは11世紀初頭に実在した同名のスコットランド王をモデルにしているんですね。
実際にこれほどの悪行を行ったかどうかは定かではないようですが、
このような形で後世後々まで語られていくことが、
マクベスにとって一番の悲劇のような気がしなくもない。
物語自体は一介の武将が妻と友に奸計をたくらみ、
王様や仲間を殺害し、自らが王となるが、
自らの悪行への悔いに苦しめられ、
ついには前王の息子をはじめとした自分が裏切った仲間たちに滅ぼされる、
といういたって単純な物語なわけですが。
この悲劇が時代を超えて語り継がれていくのはなぜだろう。
その鍵を探り、自分なりに考えて、自分なりの答えを出すことには
大きな意味があると思う。
たとえ孤独を好む性格であっても、多くの人と同じように、
自分というものをできるだけ多くの人に、社会の中に認めてもらいたい、
という願望があるから。