Pointing Chair【最終プレゼン】

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第3セッションが終わりました。
ほぼ完成」の記事を書いた後、ニス塗りをして完成。

ニスは先生のアドバイスによりスプレータイプの油性、透明タイプのものを使用。
ハケで塗るよりスプレータイプのほうがキレイに仕上がるそうです。
2時間おきに塗ること4回。
ツヤが出てさらにきれいになりました。

そしてプレゼン資料の作成。
このチェアの名前、コンセプト、パーツ構成、完成写真、所感を載せて完成。


そしていよいよプレゼン。


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「腰をかけるもの」

ただ一つのテーマなのに、みんなの作品は1つとして同じ形のものはない。
そこに人はそれぞれ違う、ということを強く感じ、その個性こそが
それぞれの能力だということを感じます。

集中力を増して良いアイデアが生まれる、僕はそんなチェアがほしかった。
授業のとき使っているスツールをコトコト揺らせながら考え事をするのが好きだった。
良いアイデアとは心地よいリズムの中で生まれるものだという経験・記憶から
ロッキング・チェアを作ることにしました。


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座るときの姿勢、手の位置から矢印形状が生まれた。
理想ではシンプルでありながら奇抜なデザインの
リートフェルトのジグザグ・チェアのようなイスにしたかった。
加工期間、加工技術、加工設備の状況から、
座面と底面との接続は2本の丸棒にした。

スケッチ段階では何気ない選択だったのだけど、
完成後にもう一度コンセプトを考えたとき、
真横から見た接続棒の形状が">"型で第3の矢印になっていた。
自分が「指し示すこと」に強い思いをもっていることに気づいた。

アイデアとはゼロから生まれるものじゃない。
すでにある無数の情報の中から選択し、「指し示す」ことで明確になるもの。
チェアの動きをチェア自身が明確にする。スピード感を生む。

そういう思いからこのチェアを「Pointing Chair」と名付けることにしました。

製作前の段階では構造上本当に座れるのか強度が心配でしたが、
完成してみると補強加工と意外なほどのボンドの接着力の強さで
思った以上に丈夫でした。

1/5模型ともほぼ同じものができあがりました。

ただ安定度が想像した以上に不安定で、足を底面に乗せて座った場合、
バランスをとるのが大変です。
まあこれは予想外でしたが、バランスボールやロデオマシンのような面白さが
あってこれはこれで面白いかなと思います。
バランスが必要な場合は足を地面につけて座ればいいので、
本来の目的も果たしているかな、と。


あまりにメッセージ性が強いせいか、
「これってアートだね」って声がけっこう多かったです。
嬉しい反面、一応デザインの授業の中での成果物なので、
「良いデザインだね」って言われたいという思いもあって
ちょっと複雑な気分。

まあなんにせよ、3つ目のセッションにしてようやく自分なりに納得できるものが
できたような気がします。自信も多少なりともでてきた。


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