緑の砂漠

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とあるニュース番組で「緑の砂漠」について報道していた。


日本の国土の7割は森林だそうです。

そしてその森林の4割は建築や家具などの人間が社会で利用するためのものとして、
人工的に植林された人工林です。
しかし建築は鉄筋コンクリートマンションの主流化などで木材の需要が減少、
さらに家具でも安い労働力を頼って日本の木を使わなくなるなどして、
国内の材木の需要が減少しており、人工林の8割は手入れもされず
放置されているのだとか。


現代ニッポンは緑豊かな国だけれど、その緑を大切にはしていない。

人工的に作られたものは人間が世話をしなければ生きていけない。
手入れをされない人工林は植林された木以外の植物が育つこともできず、
そこは木がありながらまるで砂漠のように荒廃している...

これが「緑の砂漠」。


人間のエゴにより無理矢理誕生させられ、そして無理矢理その生を奪う。
そのエゴを満たすならまだしも、放置されたままなんて悲しすぎる。
人間のなんと身勝手なことか。


これらの木を生かす手立てはないのだろうか。
デザインでこれらの木を生かす手立てはないのだろうか。

課題で木工制作をしてみて木の良さを実感した。
エゴのために木を植えるならば、せめてきちんと社会で利用されるようにすべきだ。


それが木に対するせめてもの贖罪ではないだろうか。