三徳山をめざして岡山自動車道へ車を走らせていると、
ふと、「重森三玲の世界」という看板が視界に入ってきた。
すごく気になったのもの、できるだけ早く現地に着きたくてやむなくスルー。
しかし後日、どうにも気になって訪れることにしました。
岡山県吉備中央町は重森三玲の生まれ故郷です。
町内には記念館およびパネル展示室と、
「友琳の庭」「西谷邸」「小倉邸」「天籟庵」「功徳庵」の
三玲が手がけた庭園や茶室が5ヶ所あります。
事前にネットで調べたところ、いずれも無料公開してるとのことですが、
この「無料」が曲者でした。
たぶん平日はほとんど訪れる人がいないのでしょう。
どうやら普段は無人で放置状態のため、中に入れないところもあうようです。
訪れる際は管理をしている町役場に事前連絡をしたほうが良さそうです。
「タダほど高いものはない」とはよく言ったものです。
【パンフレットより】
まずは重森三玲記念館から。
管理は隣接する公民館がしており、公民館内にもパネル展示室があります。
重森三玲記念館庭園「三玲」。
重森三玲記念館。
三玲直筆の書なのでしょうか。
記念館に隣接して三玲が18歳のときに作庭した処女作「天籟庵」があるのですが、
訪問時はイベント直後で荷物が置いてあったため、中を見ることができませんでした。
天籟庵に隣接する吉川八幡宮。
続いて吉備中央町賀陽庁舎にある「友琳の庭」へ。
「束ね熨斗」を基本としてアレンジしたデザイン。
元々は京都に作られたものを平成14年にこちらに移築されました。
ちなみに名前の由来は友禅染を完成させた宮崎友禅斎の「友」と、
尾形光琳の「琳」を組み合わせたもの。
吉川公民館内パネル展示室にあったイラスト。
西谷邸と小倉邸は「吉備中央町の協働推進課に問い合わせ」とのことより、
庁舎入口にいた職員に聞いたところ、協働推進課は別の建物にあるとのことだったのですが、
結局場所がよく分からず断念。
続いて岡山自動車道そばの大村寺。
寺に入ってすぐのところに「層嶂の庭」「鶴亀の庭」という2つの庭園があるのですが、
こちらは三玲ではなく、三玲の親友であり弟子でもあった西谷康男氏が手がけました。
郷土記念物のクロマツ。
「層嶂の庭」より。
「鶴亀の庭」より。
道路端より。
鶴亀の庭。
三玲が手掛けた茶室「功徳庵」。
岡山市内の個人宅内に作られたものを平成11年に寄贈を受けてこちらに移築されました。
中に入ることはできず、外から眺めるのみ。
弁財天。
正徳階段。
本堂。
鐘楼。
五輪塔群。
鎌倉時代末から江戸時代初期までのもので、
中近世の古墓群としては県下最大級であろうと云われてます。
岡山自動車道建設時に出土したもので、
ただの石ころのように見えますが、白大理石らしいです。
今回の訪問できちんと見れた庭は友琳の庭くらい。
今度はしっかり時間をとって、事前に役場に問い合わせた上できちんと訪問しよう。