隈研吾展 Studies in Organic【ギャラリー「間」】

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山種美術館での速水御舟展を見たあと、
TOTOのギャラリー「間」で開催されている隈研吾展へ。

天気もいいことだし、散歩がてら歩いてゆくことに、
六本木を経由して乃木坂へ。
TDW期間中、ということもあって人も多く、しかも外国人が多かった。


今日見に行った3つの展示のうち、
正直一番期待してなかった展示だけど、
結果的には一番良かった。

今、建築に一番興味が向いている、というのもあるし、
氏の建築が(僕の)想像以上にオーガニックを意識したものであるからだろう。


個人美術館の課題で等々力の村井正誠美術館を訪れてから、
隈さんに興味を持つようになった。
そして著書「負ける建築」を読みはじめました。


20世紀の建築は大地から「切断」されたものだった。
21世紀の建築は大地と「融合」したものでなければならない。

そのための膨大なエスキース。

答えはその中にしかない。



[グラナダ・パフォーミングアーツ・センター]


1つ残念なのは、写真撮影がNGだったこと。
どうやら展示の内容に拠らずギャラリーの方針なのかも。
...理解あるギャラリーだと思っていたのに残念です。


会場1階は所狭しとエスキース模型が無作為に並べられています。
スケール、素材、形、アイデア...
エスキース模型といえど精度は高く、さすがといったところ。

中庭にはポリタンクで組んだ実寸大の家が展示。
簡単に組み立て・解体ができる即席の建築といったところだろうか。

2階は1/25の巨大な模型が2つ展示。
その1つ、グラナダ・パフォーミングアーツ・センターが圧巻だった。
ハニカムを変形させたようなその構造はまさに有機的でダイナミック。
木の素材感もイイ。
模型そのものはあくまでスタディ材料に過ぎないはずなのに、
模型自身が1つの作品にまで昇華している。
苦労しながらもその一方でスタディを楽しんでいるようにも見える。


少し隈さんの建築が分かってきたような気がします。
「負ける建築」を読み進めて、さらに理解を深めたいと思います。


図録。

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