地域マネジメントスキル修得講座【第2回−2】

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[農学部正門広場の真っ白な草。新種?]


愛媛大学農学部地域マネジメントスキル修得講座第二回一日目。

午後は小田先生の「都市農村交流論」。

午前中とは打って変わっての雰囲気。
「論」というよりは、実践報告でしょうか。
まあ、それも結果があるだけに説得力あるものなのですが。


農村の活性化において、都市との交流は重要な要素だと思います。
都市の良いところを取り入れると共に、農村の良いところをアピールする。
そこに難しい論理は介在せず、情報収集能力にプレゼン能力とあとは資金調達能力があれば良い。
...と言葉では簡単に言っても、実際やるとなるとやはり大変なわけですが。

地域はその地域だけで成り立つものではなく、
周囲との良好な関係によって成り立つものではないでしょうか。


しかし20世紀はグローバル化という名の下に、
あまりに外交重視になりすぎてしまった感があります。

ただでさえ低い食料自給率はさらに低くなり、
国土の7割が森林だというのに、木材自給率は三割程度という矛盾。

「自分のことばかり考えて」と子供の頃は親によく叱られました。
しかし、自分のことが考えられない人間に他人のことをちゃんと考えられるでしょうか。
また、自分と他人との関係である社会について考えることができるでしょうか。

世界を徒に広くする必要はない。
自分とその周囲との関係を良好に保っていけば、
その連鎖で世界全体が良くなっていくのではないでしょうか。


以前、城川の茶堂が横浜の団地内に建てられたニュースを紹介しましたが、
その茶堂に城川で現在も茶堂接待を行っている人たちが接待をしに行くことを企画中みたいです。
接待行事と同時に、地域の特産品を販売も行うとか。

これぞ地域性を活かした都市農村交流ではないでしょうか。


自分はイベントを企画するのは苦手ですが、やってみたい都市農村交流があります。

僕は美大で空間デザインを専攻してましたが、
学習課題として、さまざまなスポットを題材にその空間を良くするためのアイデアを
提案することをしたりしてましたが、そのスポットに遊子川を取り上げてもらって、
実際に学生に遊子川に来て、地域行事や農作業を体験してもらった上で、
地域活性化のアイデアを提案してもらうのです。

学生には自分の勉学の修練になるし、早い時期に地域について考えてもらう良い機会になります。
地域には地元のアピールになるし、上手くいけば地域活性化の良いアイデアをもらえるかもしれません。

さすがにいきなり東京だと費用面で苦しいかもしれませんんが、
松山あたりだと実現性もぐっと近くなるかもしれません。

現状ではなかなか受け入れ体制が整ってないので、今すぐ、というわけにもいきませんが、
任期中に1回でもやれたらな、と漠然と考えてます。


同じ人間といえど、住む環境によってその人格形成は大きく変わってくるのではないでしょうか。
都市と農村という人口密度と自然との距離の差だけでもかなり変わるのかな、ということを
身を持って今経験しているところです。

都市がいい、農村がいい、と一概に決めつける気はありませんが、
お互いが持つ長所を生かし、短所を改めていくことで全体として良い国が形成されるといいなあ、
...と思う今日この頃。