夢をかなえるゾウ

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この本をAmazonで買う


夏休みも終わりの頃、
かつて勤めていた会社の先輩が勧めてくれた本。
ただし僕に、ではなく別の人にですけど。

この本を読めばすぐ仕事が見つかるよ、というのを横で聞いてて、
プータローは飛びついたわけです。

ブックオフで古本でいいや、と思ったのですが、
なかなかの人気本らしく、なかなか見つからない。
やむなく新刊で買いました。
だって仕事ほしいんだもの。


内容は、いわゆる「成功するためのハウツー本」です。
それをオモシロおかしく、分かりやすく書いているのだけど。

...元来こういう類の本は一切読みません。


「こういう本を読んで成功するのなら世の中成功者で溢れてるやろ」


...みたいなところもあって。
一種の詐欺じゃん、とまで思うこともあった。


しかし。
今それなりに人生を経てこの歳でこの本を読んで思うのは、
社会で成功する方法はそれほど難しいことでもなく、
成功するためのスーパーテクニック、みたいなものがあるわけでもない。


「他人」を幸せにすることで「自分」が幸せになる。
...それが人間社会の鉄則。

ある日主人公「ボク」の下に象の形をした神様「ガネーシャ」がやってくる。
そして成功したいと願うボクのために1日1個の課題を与える。

課題そのものはとくに珍しいものでも秘策的なものでもない。
ただその行為が成功につながっていることが直感的には分からない。
そこが成功しない多くの人たちの「弱さ」なんだと思う。


  1.靴を磨く
  2.コンビニでお釣りを募金する
  3.食事を腹八分目に抑える。
  4.人が欲しがっているものを先取りする
  5.会った人を笑わせる
  6.トイレ掃除をする
  7.まっすぐ帰宅する
  8.その日頑張れた自分をホメる
  9.一日なにかをやめてみる
 10.決めたことを続けるための環境を作る
 11.毎朝、鏡を見て身なりを整える
 12.自分が得意なことを人に聞く
 13.自分が苦手なことを人に聞く
 14.夢を楽しく想像する
 15.運が良いと口に出して言う
 16.ただでもらう
 17.明日の準備をする
 18.身近にいる大事な人を喜ばせる
 19.誰か一人の良いところを見つけてホメる
 20.人の長所を盗む
 21.求人情報誌を見る
 22.お参りに行く
 23.人気店に入り、人気の理由を観察する
 24.プレゼントをして驚かせる
 25.やらずに後悔していることを今日から始める
 26.サービスとして夢を語る
 27.人の成功をサポートする
 28.応募する
 29.毎日感謝する


中には「まあ、そうかもね」とか
「そんなの当たり前じゃん」というものもあるけれど、
大方はその行為がどう成功につながるかはピンと来ないはず。
そこが本書の価値となる部分。

ただここに挙げている29項目を機械的に実行するだけでは意味がない。
それらの行為が成功につながる意味を、理由を噛みしめて
反復していくことが重要なのです。

ただ正直なところ、僕にとっては目新しい内容には感じなかった。
前の会社を辞めて、今の大学での学習に至る過程で、
感じ、学んだことばかりで新しく知る、というよりは
これまでの経験を整理する、という感じでした。


成功するために本当に必要なものは丸秘テクニックなんかじゃない。
人は一人では生きられない、幸せになれない、ということを自覚すればいい。
社会で生きていくためには、まず「お金を稼ぐ」必要があるけれど、
そのお金は他人の益になることをすることで、他人から与えられるものだ。
この社会は他人を喜ばせることで自分が喜ぶことができるシステムなのだ。

まあこの辺は皆なんとなく分かっているけれど、
なんとなく見過ごしてもいる。
その見過ごしている部分を徹底してカバーする人が成功するのだ。


エゴを越え、他人の幸せを真剣に考える。
言うは易く行うは難し。
とくに僕のようにエゴの強い人間には。

しかしこの高い壁を越えてしまえば後は下るだけ。
壁が高いぶん、勢いもつくはず。


考えて、信じて、行動する。
これらの行為は人間が幸せになるために神から与えられているんだ。


で、「結局この本読んで仕事がGETできたのか?」だって?

そんな早々に見つかるわけないじゃん...と思う人は
この本読んでも効果はないかもね。