椿山課長の七日間

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これも「おくりびと」ブームに乗っかったテレビ放映なんでしょうけど。

「おくりびと」の監督、滝田洋二郎氏の最新作「釣りキチ三平」に主演の
須賀健太くんが出演...というこじつけですが。


原作は読んでません。
壬生義士伝を読んでから、
浅田作品には激しく感情的、というイメージを持っていたので、
正直ちょっと拍子抜けでした。

コミカルで、笑える部分が多かった、という点では面白かった。
シリアスな場面もなぜか笑ってしまった。
伊東美咲と西田敏行、というギャップも良かった。


まあストーリー的には死後の世界やある人間の人格が別の人間に宿るとか、
ありきたりといえばありきたりです。


この映画が僕を惹きつけたのは椿山課長と一緒に現世へ戻った子供、
雄一が幼い頃自分を捨てた両親に言った一言。


  「生んでくれてありがとう」


いかにも親に捨てられたことのない人間が作りそうな展開。


無神経で軽薄さというものを感じ、腹が立った。

...単なる僻み根性だってことは分かっているけど。

本当は分かっている。

結局は自分次第だということは。

自分の弱さがやり場のない悲しみを生み、
その責任を去った両親に転嫁しているだけなんだってことは。

  
  「育ててくれてありがとう。...いつもそう思っています。」


言えば形になるのに。

分かっているのに口にできないもどかしさ。

これも自分の弱さなのか。