今の家に住み始めて1年以上。
近所に図書館があって、毎日その前を通るのだけど。
はじめて利用登録をして。
最初に借りた本がこれ。
ちょっと風変わりな家庭裁判所の判事を中心として、
さまざまな人間模様を描いた物語です。
ここでタイトルにちょっと注目。
家庭裁判所だから略して「家裁の人」...?
しかし目をこらしてよく見ると...
裁判所の「裁」ではなく、植物栽培の「栽」なのです。
これは主人公の桑田判事が無類の植物好き、
ということにかけているわけです。
彼はいつも物静か。
およそ悩む、慌てる、などといった言葉を知らないかのように。
彼は言います。
「判事の仕事に必要なのは静かな心だけですよ。」
静かな心...
今の僕には最も手に入れることが難しいものなんですけどね。
静かな心があれば見えてくる大切なものたち。
歳をとってくると経験だけがその人の価値を決めるなんて思うようになる。
それは時に年下の人間に対して傲慢になったりする。
善悪の判断は誰がするのか。
裁きは誰のために、何のためにあるのか。
弱いものほどよく吠える、ってこと。
ブログを書きまくる僕も相当な弱者なんだなあ。
人を恨んでも。そこからプラスのエネルギーは生まれない。
感情に流されているとなかなかそのことに気づかない。
愛された記憶がない人間に愛し方は分からない。
どんなにヘタでも愛すれば相手にはその全部出なくても一部でも伝わるもの。
仕事は大事だけど。
それで人の値打ちの全てが決まるわけじゃない。
モノが人を選ぶわけじゃない。
人がモノを選び、感じるんだ。
男女の仕事の適性なんて、ある程度はあるのかもしれないのだろうけど、
最後の決め手は...やはり「自分が本当にやりたいか」ということに尽きる。
小さなことの積み重ね。
それがより大きなものを生む。
MASTERキートンばりに人生訓を教えてくれる本です。
もっと読みたいなあ...
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