レナードの朝

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僕の一番の映画。
ロバート・デ・ニーロ&ロビン・ウイリアムの二代名優の共演。


とある難病に立ち向かうドクターと患者たちの物語。
実話のストーリーであることがまた感動をそそる。
外見上は植物人間にしか見えないけれど、頭の中は普通の人と同じように
考えていることに気付いたドクター・セイヤーはいろんな治療を試みる。
ある日、別の病気用に開発された新薬の実験投与によって、
長い間眠りについていた患者たちが目覚めていく...

その最初の患者がレナード。
その後次々と同じ症状の患者が目覚めて束の間の喜びをかみしめるのだが...

...といったあらすじ。


何回見ても泣けます。


2つのお気に入りのシーン。

1つは物語のラストで薬の投与効果もなくなり、
また元の植物人間状態にレナードが戻ってしまった後、
セイヤーが眠りから覚めた頃のレナードと一緒に並んで笑ってるフィルムを
看護士のエレノアと見ているシーン。


  「命を与えてまた奪うことが親切な人間のすることなのかい?」
  「命は与えられ、奪われるものよ」
  「それが分かっていてもつらい」
  「それはあなたが親切な人だからよ。あなたがレナードの友達だから」


...涙ぼろぼろです。


もう1つのシーン。

薬が効かなくなり次第にけいれんがひどくなるレナード。
ガールフレンドのポーラとの食事時の会話。


 「仕事が終わったあと踊りに行ったの。あとは特にこれといって...」
 「いいね。僕は一度も経験したことがない」
 「あなたにもできるわ」
 「無理さ。僕は一生病院暮らしさ」


そして「会うのはこれきりに」と握手を求めるレナード。
握手したその手を離さず、そのまま自分の腰に回し一緒にダンスを始めるポーラ。
するとさっきまでのけいれんがピタッと止まる...
ポーラの頬を涙がつたう。


...サイコーです。


肌と肌とのふれあい。

それは最高のコミュニケーション。
言葉を交わす以上の効果があると思う。
ボディ・コミュニケーションは生き物が本来持っているべき能力なのだから。
だから僕は肌と肌の触れ合いから感じる相手の気持ちを信じたい。
そして自分の気持ちを信じたい。

言葉は便利だけど、逆にその便利さが戸惑いの元になることもある。
相手に求めるものは能力でもない、容姿でもない、そして性格でもない。
それらは多少は対象を絞るための判断材料にはなるかもしれないけど、
結局のところは肌と肌を合わせたときの感覚。
相手との距離が一番近いこの状態で感じる気持ちが一番大切なのではないだろうか...

そしてそれが「相性」というものではないだろうか。


(2006/02/03 drecomより移動、修正)
(2009/11/26 文章修正、動画追加)