同級生がくれた本。
出版・社会思想社、初版1965年。
もらった本は1998年の第19刷版。
かなりのロングセラーだったようですが、現在はほぼ絶版状態。
古い本だけど、かなり濃い。
1年生のときにデザイン史の授業を受けたけれど、
この本はそれを補って余りある。
自分がクラシカルに固執するのは単に懐古主義だからではない。
別に過去を知らずとも、新しいものは作れるのかもしれない。
新しい、ということはただそれだけで価値がある。
しかし、ややもすればその価値だけに依存しがちでもある。
そして、新しさを失ったとき、その価値も消えてしまうのである。
新しいものが新しいものでなくなったとき、
それが生き残ってゆくには、新しいだけでない、ずっと残っていく価値、
「本質」が芽生えていなければならないのである。
今を生きる自分が過去のものと出会うとき、
その過去は本質を備えているが故に生き残った良質なものたちである。
だから人はクラシカルを学ぶべきである。
故きを温めて新しきを知れ。