大学の研究室で借りた本。
a+uのセシル・バルモンド特集。
最近知った建築構造エンジニアなのですがArupの人なんですね。
Arupで30年間活躍し、現在はArupの副会長。
この間の、Arupの展示ではこの人の存在に気付かなかったなあ...
コールハースやリベスキンドの建築の構造設計を多く担当。
日本の建築家では伊東豊雄や坂茂あたりと組んでいるみたいです。
エンジニアサイドなだけに難解な文章で理解しにくいですが、
その中にも詩的な表現が多く現れているのが目を惹きました。
Architecture, Art, and sometimes Design.
ル・コルビュジエの著書群に匹敵するほどの建築家の必読書らしい...
...ということで読みました。
しかしル・コルビジェの本と同じく、いやそれ以上に読みにくかった...
ハリウッドでのシナリオライター、という前歴から
もうちょっとドラマチックなものかと思ったのですが、
頭の中はすでに建築家モードだったようです。
この本は1978年、まだコールハースが建築家としては
まだ著名な作品もなく、無名の頃に出版されたのですが、
出版から2年後の1980年には売り切れたとか。
その後本業の建築に専念するということから1994年までの14年間
絶版が続いた後、ようやく再版となったとか。
摩天楼犇めく世界に冠たる大都市、ニューヨーク。
世界広し、といえどもここまで見事な摩天楼が密集する街はそうない。
それはただ強度ある岩盤地盤に恵まれたから、だけなのだろうか。
あるいはニューヨーク独自の様式がそこにはあったのか。
「マンハッタニズム」
コールハースがそう呼ぶニューヨークの独自様式とは、
はたしてどんなものだったのか。
その様式を理解することでこれからの建築の未来が見えてくるのだろうか。