毎週火曜日は「かたちのデザイン2」セッションの
イサム・ノグチ彫刻ワークシート。
本日その課題のプレゼン発表。
作業そのものは紙の立体パズルですが、
パズル遊びと違うのはその立体パズルにより
人間の等身大程度の彫刻作品を作成し、そのオブジェが設置される空間を想定し、
作品に名前をつけてそのオブジェが発するメッセージを提案する「デザイン」であること。
去年の「かたちとデザイン」と同じく各学生のベスト作品を投票するという
恐るべき投票システム。
これって意外と凹むんだよねえ...
以下プレゼン内容。
この歳になってもプレゼンは苦手なんだよなあ。
作品のタイトルは「囚われのユニコーン」。
表現したかったことは人間のエゴ。
人間のエゴにより傷つけられているユニコーン像を作りました。
まずこのオブジェを設置したい空間を提案。
作品の鑑賞にはオブジェの正面と上面からの2つのアプローチを用意。
オブジェ正面からの眺め。
オブジェ上面からの眺め。
この段階では作品のタイトルはまだ分からず、ユニコーンの姿も見えません。
この2つのアングルでは人間のエゴによって傷つけられた動物たちの「魂」を
表現しています。
そして回り込んで眺めたときの最終的な眺望。
ここでがようやく囚われたユニコーンの姿現れます。
人間はそのエゴにより多くの動物を傷つけてきた。
ゴキブリをその見た目が醜悪だというだけで即座に殺してしまう行為。
ペットを愛玩したい、という欲望だけでその動物の自由を奪ってしまう行為。
普段それらの行為に対して人間が罪悪感を持つことはありません。
このオブジェで馬やキリンなど実在の動物ではなく、
想像上の聖獣をモチーフにしているのは
人間が自ら築き上げた「善」のイメージを傷つけることで
罪悪を喚起したいと考えたからです。
人間のエゴにより多くの動物を傷つけている。
その事実を自覚することからこれからの地球を大切にしようという心が芽生えるはず。
この作品はエコをテーマにしたものなのです。
夕焼け時にこのオブジェのそばに寝そべれば、
よりこのコンセプトに対し感傷的になれる...
...と思ったのですが共感は得られなかったようです。
先生は面白い、っていってくれたんですけどね。
伝えるって難しい。
基本的にゴーイングマイウェイとはいえ、
熟考したアイデアが賛同を得られないってやっぱり悲しい。
凹むなあ。
努力すれば必ず報われるわけじゃない。
その努力が即座に評価されるわけじゃない。
逆に言えばだからこそ世の中面白いとも言えるんでしょうね。
進みすぎたデザインはすぐには受け入れられないものなんだ、うん。
...よし、復活。