GA INTERNATIONAL 2008

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大学の助手さんに誘われて代々木のGAギャラリーに行ってきました。

現在世界の第一線で活躍している建築家たちの活躍を模型やCGで紹介。

専攻を悩んでいることもあってか、なんかすっきりしない。

建築とはなんなのか。
建築が持つ特性や思想とはなんなのか。
建築の良さを伝えるにはどうしたらよいのか。


好きになればなるほど分からなくなる。
物事ってえてしてそんなものなのかな。


一緒に行った人たちが隣で感想を言い合っていました。
この建築家の展示が良かった、最近の傾向はこうだとか。

...しかし僕はなんと言ったら良いか分からなかった。

面白かったと言えば面白かったけど、
どこかに違和感も感じていた。
その違和感はどこから来るのか。

建築の展示は絵画や彫刻と違って会場で実物が見られるわけじゃない。
会場では模型やCGなどの絵と言葉でその思想を見る人に伝えようとする。
それは建物そのものの良さなのか、絵やCGの良さなのか。
実物がないだけにそんな疑問を感じてしまうう。

もちろん絵画や彫刻だって作品そのものだけではその思想が伝わりにくく、
言葉を使ってその思想を伝えようとすることもある。
しかしあくまでそれは補足であって、メインは作品そのものを直接五感で感じること。
それが一番確実な本質-思想を知る方法のはず。
展示というものはそのためにあるはずのもの。

しかし建築の展示会場は「補足するもの」しかない。
「補足するもの」は建築作品を良さを伝えるためにときに「飾る」ことがある。
実はその「飾り」が曲者ではないだろうか。
建築そのものが良さなのか、「飾り」の良さなのか。
飾りは時に建築そのものの良さを見えにくくする気がする。

もちろん建築そのものの良さを伝える、という意味では
「飾り」はとても大切なものだということは理解している。
ただ好き嫌いの問題で、僕はあまり「飾り」が好きじゃない。
グラフィックがあまり好きじゃない、という部分もこの辺からきているわけで。

本質を良く見せるための「飾り」。
本質をより明確にするという本来の目的が
一方で本質を見えにくくしてしまうという矛盾。


それが僕をますます迷わせる。
建築はやはり現場で現物を見るのが一番いいのかもしれない。