Perfume完成!

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perfume_bottle.jpg


本日第2課題のプレゼンが行われ、第3セッションが終了しました。

第2課題は「夏」をテーマにした香水のボトルとパッケージのデザイン。
第1課題と同じくスタイロフォームでモックアップを作成します。


...というわけでプレゼン内容覚え書き。


商品名は「Bitter&Sweet」。
世の中の「酸い」と「甘い」を表現したもの。
対象はこれから新社会人になるフレッシュマン。
ユニセックスで男女兼用です。

フレッシュマンなら季節は春、というところですが、
春のうちは試用期間、研修期間でまだ社会がよく分からない。
3ヶ月ほど経って、いよいよ夏がはじまる、というときに
本当の社会人生活がスタートする。

暑い時期にスーツを着て出歩くのは苦痛です。
少しでも清涼感のある香水を提供したい。


これが僕の「夏」をテーマにした香水のコンセプトです。


perfume_package.jpg


この香水は「Bitter」と「Sweet」の二種類二本のボトルセット。
入れる香水はどちらもアップルミント。
ただしアップルとミントの配合の比率を微妙に変えています。

緑の「Bitter」は青リンゴ。人生の「酸い」担当。
ミント強めで清涼感を強調。
仕事時などフォーマルな場面で気分を引き締めます。

赤の「Sweet」は完熟リンゴ。人生の「甘さ」担当。
甘さ強めで色香を強調。
恋人とのデートなどプライベートな場面で雰囲気を盛り上げます。


形はリンゴの実をかじったあとの芯がモチーフ。
直方体を水平方向に90度ねじった造形としました。

リンゴの一番おいしいところは芯の種のそばにあるといいます。
また、一見単純でつまらない形もちょっとひねるだけで面白い形になる。
さらにこの造形を反復させることで造形美を強調させる。
ボトルを二本セットにしているのはそういうねらいもあります。

本質というものは目の前にあるけれど見えない。
でもちょっと見方を変えるだけで見えてくるものでもある。
この造形にはそういった意味合いを込めました。


この香水のキャッチコピー。

  「フレッシュマンのみなさん、世の中の「酸い」と「甘い」はお早めに。」


ロゴはモチーフのリンゴに商品名を冠したもの。
パッケージはごくシンプルな直方体の箱にロゴをグロス(光沢)プリントしたもの。
単純な線構成にして本体への対比をつけ、
より本体の造形が際立つようにするのがねらいです。

ボトルの素材は陶器。
ボトルの存在感を出すためにあえてガラスは使用せず、
それでいて香水の煌びやかさを出すためにボトル、パッケージ共に
ツヤ(光沢)が出る素材を設定。

値段は2本セットで3,000円。
入門者向けとしては妥当な線、というところで。


...というような内容を以下のプレゼンボードで用意。

perfume_final.jpg


課題1と同じく今回もプレゼン後に学生同士で作品投票。
課題1ではゼロ票だったのが今回は1票得ました。
しかも多くの票を得た人から。
それだけでも大きな進歩だね。

周囲の同級生曰く、今回の作品は僕らしくない、らしい。良い意味で。
ポップでグラフィカルに見えるようです。

自分としてはこれまでと同じスタイルでのぞんだつもりですけどね。
同じ作品でもいろんな見え方があるみたいです。


なにはともあれ今回も自分で納得できる、自分が好きになれる造形が実現できた。
それが一番の成果。


投票後に時間が余ったので質問コーナータイム。
要望としてもっとNCを自由に使えるような環境を、という要望を出したところ、
「ここは(ものづくりの場所ではなくて)デザインを学ぶ場所だから」という
理由で却下されました。


...なんか違う気がする。

自分のやりたいデザインがこの学校にないのか、
はたまた自分のデザインに対する解釈が間違っているのか、
自分がやりたいことはデザインではない、ということなのか。

それは今はまだよく分からないけど、なんか違う気がする。
なんか違和感を感じる。この場所に。


デザイン学科長に転学の許可を受けに行きました。
さらっと志望理由に目を通したあと、なにも言わずにサインと捺印。


...この学校は学生に対する愛情があるのだろうか。
そう感じずにはいられない。

八王子もそうでないことを祈りたい。