浜野安宏特別講演会

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大学では不定期に特別講演会なるものを開くみたいで。
今回の講演者は客員教授の浜野安宏さん。
恥ずかしながらはそれまで浜野さんという人は知らなかったし、
演目が「アジア旅行記と最近の街づくり」とあったので、
冒険家みたいな人かな、と勝手に思っていたのですが...


...ゴージャス系の人でした。



[マカオWynnホテル]この姿が社会のあるべき姿には到底見えない...


講演内容は演目のとおり香港、マカオ、ベトナムと浜野さんが
訪れたアジアの都市の街並みをスライドで見ながら、
その街の特徴などを紹介していくものでした。

その中でマカオの紹介中にカジノの招致を盛んに訴えていたのが印象的でした。

自分は基本的にギャンブルをやりません。
ギャンブル運がないから、というのもあるけれど、
本来労働の対価として受け取るべきお金をただ運で受け取る、
というそのシステムがどうしても好きになれないからです。
だから自分はこれまでパチンコはおろか、宝くじすら買ったことがない。

ただ、カジノによって税制上の優遇が受けられ、多くの産業の発展に繋がるという
利点があるのも事実なので一概にカジノは悪だ、と決め付けるつもりもない。
あくまで好き嫌いの問題。
頭固いよ、といわれそうですが好き嫌いの問題だからしょーがない。
もちろんギャンブルする人を否定する気はないし、はまりすぎなければ
適度な娯楽としていいのではないかと客観的には思えます。


自分としてはカジノを最優先としなくても地場産業を発展させれられる
もっとよい方法があると思うし、そう信じたい。


アジアの各都市の話の後、日本に戻って表参道の話をするときに
表参道ヒルズに話題がいって、そこで安藤忠雄さんを酷評されてました。

ただ表参道ヒルズの内部構造の悪さにより、客の回転率が悪くなっている、
という指摘はともかく、豪奢な表側のデザインに比べて殺伐とした裏側の
デザインはそれほど酷評されるべきものなのかな、と感じました。

一方で先日他界された黒川記章さんは評価されていましたが、
国立新美術館も奇抜な表側のデザインに比べて、裏側は表参道同様
殺伐としたデザインとなっています。これはどうなんだ、と。


自分自身は黒川さんも安藤さんもそれほど嫌いじゃありません。
表参道ヒルズも国立新美術館も好きです。
まあそれぞれ利点もあれば欠点もあるのでしょうけれど。
特異なものはとびきり良い評価と同時にときに酷評を受けるものなのでしょう。


これからの都市のあるべき姿を考える良い機会になりました。
やっぱスペース系も面白そうだなあ...