卒業制作には3つの審査会(プレゼン)があります。
その最初の基本審査会が無事終わりました。
3分という短い時間内で、概ね自分がやろうとする内容は伝えられた気はする。
講評も自分の問題意識と概ね一致していて、まあ最初の駆け出しとして、
間違った方向には進んでいないようだ。
しかしスピードが遅すぎる。
量をこなし、バリエーションを増やすのではなく、デプスを深めるが当面の課題。
プレゼンおぼえがき。
僕が卒業制作でやりたいことは「魅力的な造形」の追求。
せっかく造形表現学部にいるのだから。
見えない空間を意識しても、その本質は見えてこない。
だったら見える形を考えてそれをぽんっと置くだけでも、
魅力的な空間になるのではないか。
自分なりに空間や建築を学んできて感じた疑問。
「なぜ建築は四角いのか?」
社会的常識から考えれば、一見当たり前のような造形だけれど、
有機体として考えれば、自然界にはめったにない造形である。
つまり四角い箱は人工の象徴である。
作りやすく、スペース効率も良い。
経済的ではあるが、空間として本質的に良いものなのか?
もっと良い空間があるのではないか?
そこで、ちょっとひねってみた。
すると不思議。
同じ構成要素なのに、部分的ではあるものの、曲線が現れてきた。
有機的で動的な造形となった。
この造形を使った過去の作品。
[香水瓶]
[照明]
さらに「反復」による意外な造形の表出例。
[ランプシェード]
「ねじれ」と「反復」の組み合わせ。
まさしく「DNA」。
...というわけでこれが作品タイトルの由来。
で、実際に何を造るか。
「中庭を魅力的にするもの」
これを実寸で創る。
人二人程度を「乗せる」か「包む」もの。
この作品により中庭をもっと遊べる場所、くつろぐ空間にする。
見て楽しみ、触って安心し、用いて楽しむ。
...とここでちょうどタイムアップ。
質疑応答の時間でこれまでの基礎検討モデルを画像と実物で紹介。
まだまだ似たり寄ったり。
作品に幅も深さもない。
とにかく量をこなせ。
その先にこれからの先があるのだから。
プレゼン修了後。
担当教官の発表。
これまでマスターの教授一人が見ていたのを専任講師6人で分担、
一人の講師に二人もしくは三人の学生がついて指導を仰ぎます。
こちらもだいたい予想通りの先生についてもらう。
仕事との両立がきつくなってきた時期だけど、
なんとか乗り切らねば。
多くの人に助けてもらっているのだから。
どんな結末になるにしろ、もう後悔だけはしたくないから。