プレデザイン day-1.

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冬休みが明け、大学1年生最後のセッションが本日スタートしました。


それが「プレデザイン」。
デザイン学科1年生が全員集まって行うものです。

あらかじめの予備情報が少なく、謎の多いセッションでしたが、
それもそのはず、提出課題のない各回完結型のセッションなのです。
すなわち出欠だけで成績を決めるもの。

しかし1/21~2/8までの月~土の毎日、
月~金は18:00~21:10、土曜は14:00~21:10の長丁場で
けっこうハードなスケジュール。

初日はオリエンテーションだけかと思いきや。
きっちり30分×4回のディスカッションをしっかり行いました。


出欠だけで成績を決めるセッションなんて...
モチベーション維持が心配でしたが、
終わってみればあっという間。


いやー、会話って楽しい。

若い頃は話すのが苦手だった。
どちらかといえば寡黙な青年だった。
他人との絡みなど関係なく自分の頑張りだけが結果に繋がると考えていた。
「沈黙は金なり」を地でいってた気がする。


今日のお題は「なぜデザインを学ぶのか」。
このテーマについて4人一組でチームとなり、30分間討議します。

提出課題がないので「なぜデザインを学ぶのか」という問いに対する答えが
重要なのではなく、あくまでディスカッションすることでなにが得られるか、
どうディスカッションすれば自分にプラスとなるものが得られるか。
それを探ることが重要なのだと思います。


「面白いから」「オシャレだから」「カッコイイから」
「仕事に繋がるスキルを身につけたいから」
「自分の頭の中のイメージを外に伝えるための表現手段を増やしたいから」
「自分というものを知りたいから」


...その人の心のうちを正直に述べる限りその全てが正解。
そして人の数だけ正解が存在する。
自分の正解をどれだけ多くの人に伝えられるか。
そして他人の正解をどれだけ多く感じ取れるか。

自分の考えをそれなりに整理して外の世界へ伝えられるようにはなった。
でも反面他人の考えを理解するのはまだまだ苦手です。

他人の考えを知ることはデザインをしていく上で不可欠な要素。
でも他人の考えを知るには自分というベースとなる比較対象をしっかり把握して
いないと他人を正確に理解することは難しい。

人(...に限らず全ての生きもの)は経験から学習し、進化します。
でも「学習すること」に積極的に意識を持つ人=向上心のある人は
そうでない人に比べてより高みへいけると思う。
天性とか先天的なセンスとかそういうものも確かにあるけれど、
やはり最後に重要なのは向上心だと思う。
...そう思わなければ凡人の僕はやってらんない。


学ぶことで得られる喜び。
人は学習することで快感が得られる唯一の生き物ではないだろうか。
悩科学的にも「楽しさ」を感じているときが一番脳のパフォーマンスが良いそうです。
好きだから学ぶ。より高みへ行こうとする。
ただ高みへ昇る過程には壁もある。ストレスがたまるときもある。辛いときもある。
でもその根本には「好き」という気持ちがある。だから頑張れる。
高みへ昇れば昇るほど得られる喜びも大きくなる。
それが分かるから頑張れる。学びたいと思う。


自分の「心」の中のうち、言葉で伝えられるものはわずかだ。
それでも人は語ることをやめない。
一方で絵を描き、彫刻を彫り、そのほかさまざまなコミュニケーション手段を考える。
さまざまなコミュニケーション手段を考えることがデザインなのだと思う。


アートやクラフトマン、エンジニアとデザインの明確な違いも今はまだよく分からない。
きっちり区分けする必要もないのかもしれない。
きっちり区分けして自分をそのブロックに閉じ込めるのは危険だし。
でも自分のベースとなる芯の部分は人それぞれでその芯を正確に把握することは
とても大切なことだと思う。その芯を把握するために僕は学んでいると思う。


ただ少なからず反省点も。
ちょっと「若い人は...」と言い過ぎたことかな。
とくにそれでチームの雰囲気を悪くしたってわけじゃない(はず^^;)ですが、
自分で勝手にそう反省しているだけですけど。

別に若い人への未熟さを指摘した上から目線じゃなく、
逆に歳をとっていることの自分への劣等感からなのです。
若い人の可能性や感性が羨ましいのです。

歳をとると理屈っぽくなる。
可能性への挑戦に臆病になり、挑戦をしないための言い訳をするようになる。
チャレンジフルで勇敢な若人とディスカスするのは本当に刺激になる。
臆病な大人にならないよう自分を戒めることが出来る。

経験を積む一方で忘れゆくなにかがある。
それを思い出すために。
一般学生と社会人学生が一緒に学ぶ意義があるんじゃないかな。
(とくに「社会人学生」にとっての意義ですけど)


...とどんどん語りたいことは出てくるのだけど、
長くなっちゃったので今日はここまで。
各回完結なのでまたその都度報告していきたいと思います。


...良い締めくくりのセッションとなりそうです。