人生の夏休み

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夏休み。


毎回休みに入るとぐうたらモードが一気に全開になる。

何もする気が起きず、誰とも会う気にならず、家に閉じこもる。
そして自己嫌悪のスイッチがONになる。
暗く、憂鬱な世界へと僕を誘う。

...どうして毎回こうなるんだろう。


これがマルドロールの憎む人の弱さなのだろうか。
ボードレールの言う「倦怠<アンニュイ>」なのだろうか。


...違う。

今は夏休み。ただ休んでいるだけなんだ。

今、僕の人生は夏休み。


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実は前期にやり残したことが。

毎週火曜日に八王子で受講していた「造園学」。
同じく毎週火曜のゼミと重なっていたこともあって、後半はあまり授業に出れなかった。
そのときにレポート課題が出ていて、提出し損ねた。

上野毛はだいたい夏休み明けに提出すればよいのだけど、
八王子はどうやら休み前に提出するらしい。
距離の差はそのままカリキュラムの連携がとれない状況へと直結する。


レポートのテーマは「植物図鑑」の作成。
なぜ造園学で植物図鑑?...って思ったけどよくよく考えれば
造園には緑が不可欠。(枯山水はまた別だけど)
植物への興味がなければ良い庭園は造れない、ということなのかな。

なんとか夏休み前に提出しようかな、と思ったけど。
ゼミで体力、精力を吸い尽くされて果たせず。
実に悔しい。

なんとか夏休み明けで速攻提出してなんとか単位は取得したい。
すでに卒業に必要な単位数は取得してるので落としても問題はないのだけど
やはり自分で取得することにした科目を落とすのは忍びない。


自分なりの植物図鑑。
単に知識を記述してもつまらないし、きりがない。
かといってデッサン力があるわけでもない。

今の自分を形成する緑を図鑑にしたいと思った。
そこで思い浮かんだのが家から徒歩5分の等々力渓谷。
環八の真下に広がっているとは思えないほどの緑の豊かさ。
その豊かさが今の僕に心の潤いを与えてくれている。
この緑を図鑑にしようと思った。

しかし夏。
うだるような暑さ。そしてモスキート。
10分観察しただけで汗じっとり、虫刺されまくり。


...夏だなあ。夏休みだなあ。
この歳になって植物観察なんて。

しかしこんな人生の夏休みも悪くない。
休めるときに休んでしまえ。