瀬戸内国際芸術祭2016の秋会期がはじまりました。
夏会期に続いて二度目の訪問。
1回目は小豆島と直島を訪れましたが、
今回は豊島と本島を訪れました。
まず1日目は豊島。
前回の芸術祭に続いて二度目の訪問です。
今回の目的は唐櫃浜や甲生など前回訪れることができなかったエリアと、
今回新たに加わった新作品の鑑賞です。
朝一番の舟で島に渡り丸一日かけて歩き回りました。
豊島に渡る船は基本的に高速艇で、フェリーに比べて料金が高い割には小さくて狭く、
フェリーのようなデッキがないので船外の景色を堪能することもできないので、あまり好きじゃない。
できれば他の島と同じようにフェリーでの乗り入れをしてもらいたいなあ。
また、車での乗り入れができないので島内の移動は基本的にバスか自転車になるわけですが、
バスはあまり便数がないので結局歩きがメインになるわけですが、
坂道がけっこうあるのでなかなか大変。...というわけでレンタル自転車がオススメなわけですが、
普通の自転車だと坂道はやっぱりきついので、一番のオススメは電動自転車なんですが、
やっぱり普通の自転車に比べるとお値段は高め。
...というわけでビンボー人はバス+徒歩の一択となるわけです。
以下訪れた順にご紹介。
作品展示はだいたい9時半くらいからはじまるので、朝一番の便で島に入る場合は、
展示がはじまってない作品があるので注意が必要です。
まずは硯地区の森万里子「トムナフーリ」に向かう。
朝一番の舟(高松7:41発)は8:16に家浦港着。
8:33発の東廻り線なら約7分で8:40に会場に到着するするところを8:25発の西廻り線で時間を稼ぎ、9:08に到着。
展示開始の9:30には少し時間が早いものの、スタッフはすでにいて、中に入れてくれました。
スタッフが居るところからさらに作品までは7,8分足場の悪い坂道を歩きます。
残念ながら撮影禁止なので写真はなし。
ニュートリノを検知して光るらしいのですが、その兆候はちらりとも見えず。
次の唐櫃岡(からとおか)エリアに移動するちょうどよいバスもなく、歩いて移動。
これがけっこうな距離の坂道。
青木野枝「空の粒子/唐櫃」
「空の粒子」だけに背後に空が映るようなアングルで撮ればよかったなあ、といまさらながら後悔。
「霊泉越水」と呼ばれる弘法大師空海が掘り当てたと云われる清水がそばにあります。
クリスチャン・ボルダンスキー「ささやきの森」を見るための道なりがさらに遠い。
自然の森と鈴の音のコラボレーション。
前回の「心臓音のアーカイブ」が「動」だとすれば、こちらは「静」。
登録料5千円を払うと、大切な人の名前を風鈴の短冊に残すことができます。
この場所は芸術祭終了後も残されるそうです。
短いですが、動画も撮ってみました。
途中の十輪寺の龍。
スマイルズ「レモンホテル」。
宿泊所であると同時にホテルそのものが展示スペースでもあるのですが、
困ったことにカップル同伴でなければ入れない、とのこと。
ちょうど韓国人の女の子一人と居合わせて、
即席カップルでなんとか入ることができました。
残念ながら言葉の壁は厚く、愛は芽生えなかったけど...;;
豊島美術館。
前回も訪れたのですが、30分ほどの待ちで入れるとのことで行くことにしました。
コンクリのドーム天井頭頂部に空けられた穴から空を拝む。
現代のパンテオンだね、これは。
ひんやりと冷たいコンクリの床に寝そべって、空を仰ぎ、床を伝う水滴を眺める。
なかなか心地よい時間。
しばし疲れを癒やす。
続いて唐櫃浜へ。
クリスチャン・ボルダンスキー「心臓音のアーカイブ」。
この人の作品はとにかく歩かされる;;
その名の通り多くの人の心臓音のリズムに合わせて、暗闇の中に吊るされた電球が点滅する。
なんか洗脳されてるみたいな落ち着かなさがあって、そわそわしてしまう。
「ささやきの森」とは対照的な作品。
運良く甲生(こう)地区に向かうバスに乗れて次の作品へ。
マイク+ダグ・スターン「Big Bambu」
山肌に突如として現る巨大な舟。
もっと近くで見れるのかと思いきや、遠景で眺めるのみらしい。
塩田千春「遠い記憶」
古い校舎の真ん中に古戸を組み合わせて取り付けられたチューブ状の通路。
その先に見える豊穣の稲穂。
「古き良き時代」へとタイムスリップしたかのような錯覚に陥る。
スプツニ子/成瀬友梨・猪熊純「豊島八百万ラボ」
とにかくセンスの良さが際立つ。
スタイリッシュな鳥居。
絵馬棚。
民家を改修した会場。
改修なんだけど、全く新しい「線」を引き直すことで全く新しい空間を創出。
会場内で流されていた映像作品。
これまたクセになりそうなリズム感。
ケグ・デ・スーザ「豊穣:海のフルーツ/豊穣:山の恵み」
豊島八百万ラボの道路を挟んで反対側にある作品。
正直あまり期待してなかったのだけど、これがすごいインパクトだった。
直方体の民家の中に展開する有機的空間。
竹の骨格に海藻を貼ったものだと聞いてなおびっくり。
海藻ってこんなにカラフルだったんだ。
畳に映る影がまた妖艶。
屋外の庭も借景として映える。
この先に地元産の果物を販売する自動販売機があります。
バスで家浦地区へ移動して。
大竹伸朗の新作「針工場」。
でっかい木船を逆さにして吊ってある。
残念ながら内部は撮影禁止。
横尾忠則/永山祐子「豊島横尾館」
前回と同じ構成。
カラフルな和庭園、ガラスの床や鏡の塔はなんど見ても圧倒される。
トビアス・レーベルガー「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」
これも前回と同じ構成。
攻撃的な配色、テクスチャでありながら心地よさを感じる不思議な空間。
大してスタイルが良いわけでもないのにモデル気取りで長時間撮影会してる女子共には閉口した^^;
まあ、スタイルが良くても一般公開されてる場所を周囲への配慮もなしに長時間占領する迷惑行為は困ったものだけど。
朝方は曇りで肌寒かった天気も次第に晴れて暑いくらいとなり、絶好の散策日和でした。
最終のフェリーで高松に戻ってきて、この日は高松のビジネスホテルに宿泊。
寝る前にスマホの万歩計を見ると、なんと28000歩。
疲れるわけだ。
...というわけで早々に就寝。
翌日の本島編へと続く。