ミュシャ展に行ってきました。
ミュシャの生誕150周年を記念する展覧会の東京展示。
会場は三鷹市美術ギャラリー。
はじめて行ったのだけど、どうもイマイチだった。
まず裏口から入っていくような入口がいただけない。
そして狭い。
これだけ著名の画家の数々の名作が展示されるにはちょっと手狭じゃないだろうか。
展覧会最終日の日曜日、ということもあって激コミでした。
会場は、パリ時代、アメリカ時代、チェコ時代と大きく三構成でしたが、
やはりパリ時代のポスターが一番華があるし、人気も高いようでした。
観覧者はやはり女性が多かった~
平面性、商業色、デザイン性が強く一見派手に見えるミュシャですが、
彼が一番描きたかったのは静謐で神聖な美しさではないだろうか。
彼の絵の派手さより、静けさが好きだ。
[JOB(巻きたばこ用パッケージ)](出典:Wikipedia)
一番見たかったのはやはり彼を一躍有名にした「ジスモンダ」かな。
(出典:Wikipedia)
それにしても当時のポスターってどうしてこんなに縦長なんだろ。
このお酒のポスターも良かった。
[トラピスティーヌ酒](出典不詳)
女性の美しさを描く、というよりは、「美」という概念を擬人化して描いているような。
アメリカへは大作「スラブ叙事詩」を描くためのスポンサー探しだったとか。
アメリカ時代以降もポスターや商業デザインを手がけていたけれど、
心はすでに「スラブ叙事詩」にあったせいか、あまり魅力的なものは少ない。
「ジスモンダ」以降、時代の寵児となりながらも、上辺の富に惑わされることなく、
自分が求めるべき道を突き進むミュシャ。
彼の魅力はそこにある。
[ミューズ](出典不詳)
静謐さで一番心を打つのは「チェコの心」なんだけど、
ネットでは見つからず。
アメリカで理想のスポンサーを見つけたミュシャは
チェコに戻り、「スラブ叙事詩」20枚を描き上げる。
本展ではその習作の一部が展示されるのみで、「スラブ叙事詩」そのものは展示されず。
まあこのギャラリーでは展示できないだろうね...
[スラブ叙事詩の中の1枚](出典:Wikipedia)
[スラブ叙事詩の中の1枚](出典:Wikipedia)
ミュシャのコレクションとしては往年の名テニスプレイヤー、
イワン・レンドル・コレクションが有名ですが、
日本ではカメラのドイ創業者土井君雄氏によるドイ・コレクションが有名とか。
現在は堺市に寄贈されているみたいです。
まあでも「スラブ叙事詩」は本国チェコに行かなきゃ見れないだろうなあ...
なんか画竜点睛を欠いているような気分。
やっぱ「スラブ叙事詩」が見たいなあ。