目を閉じて【オディロン・ルドン】

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[目を閉じて(1890年)](画像は大塚国際美術館の陶板画)


目を閉じて。

少し首を傾けてもの思いに耽る女性。


...その心は波一つ無い水辺の如く静か。



[『起源』(1883)より
 Ⅲ.不格好なポリープは薄笑いを浮かべた醜い一つ目巨人のように岸辺を漂っていた]


かつては「ルドンの黒」と呼ばれたモノクロームの世界で、
不気味な動物や怪物の中にこれでもか、
描かれた巨大な「眼」。

この「眼」はゲゲゲの鬼太郎の目玉親父の元となったとかならなかったとか。


世界を知ろうとこれでもか、と目を見開いて世界を探り、
不気味な白黒の世界を描き続けた末に辿り着いた世界。

それは目を閉じることで得られる平安の世界だった。


いくつかバージョンがあるみたいです。


目を閉じたときの平穏を得るためにさまざまな世界を見つめ続ける。