The House Book ハウス・ブック【海外編1】

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The House Book

The Garden Bookと同じくPHAIDONからの出版で
世界中から選りすぐりの500のステキな家が収録された本。
2005年3月第1刷発行。


小ぢんまりとした個人宅から「これ家なの?」というくらい豪奢で巨大な宮殿まで、
世界中の「家」が網羅されています。

ステキな家屋にステキな庭園。
晩年はこんなところで過ごしたいものです。
実際に住めるかどうかはともかくまず、晩年までに、
「自分が住みたいのはこんなところなんだ」というはっきりとした
イメージをもっていられるようにしたい。

そのためにはいろんな家を見なくちゃね。


マイ・ピックアップ百選その1。

※画像はネットから拾ってきたもので、本書中の写真とは必ずしも一致しません。
※番号は建てた人(設計した人)の名字順です。(お気に入り順ではありません)


【海外編その1】

1.アルヴァ・アアルトーサマーハウス(フィンランド、1953年)

アアルトの別荘だが、自らの建築を試行錯誤するための実験場でもある。


2.ロン・アラドーアミーガ・ハウス(イギリス、1997年)

実現することのなかったプロダクトデザイナーの家。
ロン・アラドらしいカーブの屋根が美しい。


3.ルイス・バラガンーサン・クリストバル(メキシコ、1967−68年)

「The Garden Book」でもピックアップされている美しい家と庭。


4.ジェフリー・バワーバワ邸(スリランカ、1969年)

トロピカル・モダニズムの第一人者バワの自邸兼オフィス。


5.ペーター・ベーレンスーマチルダ丘の家(ドイツ、1901年)

グロピウス、ミース、コルビュジエが若かりし頃師事した建築家。
優れたデザイナーでもあり、電機メーカーAEGのデザイン顧問でもあった。


6.マリオ・ボッターリヴァ・サンヴィターレの家(スイス、1971−73年)

赤い橋を渡って建物へと入っていくワクワク感が画像を見るだけでも伝わってくる。


7.マルセル・ブロイアーーブロイアー・ハウスⅡ(アメリカ、1947−48年)

バウハウスで活躍したデザイナーの家。
コルビジェやミースらにも共通するシンプルな連続する水平窓が特徴的。


8.カンポ・バエザーガスパール邸(スペイン、1991年)

哲学的な白の空間。


9.ピエール・シャローーメゾン・ド・ヴェル(フランス、1928−31年)

かの有名な「ガラスの家」。
フェリップ・ジョンソンのそれとは違い不透明なガラスを使うことでプライバシーが保たれている。


10.ドメニコ・ダ・コルトナーシャンボール城(フランス、1519−47年)

ロワール渓谷最大の城。


11.デヴィッド・チッパーフィールドーナイト・ハウス(騎士の家、イギリス、1987−89年)

ノーマン・フォスターとリチャード・ロジャースに師事した建築家が目指すものは、
「過去をパロディ化することなく、これに対処し、気まぐれではなく生来を見据えるようになるべき」
とのこと。


12.ルイス・ドメネク・イ・モンタネールーカサ・モレラ(スペイン、1905年)

ガウディのライバルが目指したものはなんだったのか。


13.チャールズ・イームズ&レイ・イームズーイームズ邸(アメリカ、1949年)

「限られた建材で可能な限りの空間を生み出している。
 このような実用的な家を独自の美学に高めたがために、
 この家に偉大な建築作品としての永久的な地位を与えることになったのだ」


14.ピーター・アイゼンマンーフランク邸(住宅6号、アメリカ、1972年)

厳格なモダニズムの造形と信条を実験したり、
新たに工夫したりしたアメリカ人建築家グループのニューヨーク・ファイヴの一人。
この家は「家族の家の性質とその使用を疑問視する新たな建築の形の、
一連の極めて劇場的な建築実験の一つ」である。


15.フィッシャー・フォン・エルラッハーシェーンブルン宮殿(オーストリア、1744−9年)
Schönbrunn_palace.jpg
※出典:Wikipedia

ハプスブルク王朝が離宮として使用していた宮殿。
当初外壁は金を塗る予定だったが、財政難のため黄金に近い黄色が塗られた。


16.リチャード・バックミンスター・フラーーウィチタ・ハウス(アメリカ、1946年)

一連のダイマクション(動的最大張力)シリーズのうちの住宅版。


17.アントニ・ガウディーグエル邸(スペイン、1885−89年)

ガウディの最大のパトロンであったグエル公爵の邸宅。


18.フランク・ゲーリーーゲーリー邸(アメリカ、1978年)

ゲーリーの自邸でもあり、彼の奇抜な建築の実験場でもあった。
ゲーリー建築の原点がここにある。


19.ジローラモ2世ートゥルッリ(イタリア、17世紀頃)

アルベロベッロのとんがり屋根。


20.ダニエル・グラタループーアニエールの家(スイス、1972年)

洞窟に穴を穿ったような外観。
奇抜な形状をしているが、建設費は従来工法よりも30%安くすむのだとか。


21.ニコラス・グリムショーーグランドユニオン遊歩道の住宅(イギリス、1986−88年)

運河のそばに並び立つ未来的な住宅群。


22.ヴァルター・グロピウスーダブルハウス(ドイツ、1926年)

バウハウスの初代校長を務めたグロピウス。
この家はバウハウスのスタッフのために建てられた住宅。


23.ハドリアヌスーヴィラ・アドリアーナ(イタリア、紀元前118−134年)

ローマ皇帝ハドリアヌスの別荘。
現在は廃墟ですが、廃墟になったからこそ見えてくる美があるのだろうか。


24.エクトール・ギマールーギマール邸(フランス、1909−12年)

オルタと並んでアール・ヌーヴォーの第一人者であるギマールの私邸。


25.ヘルツォーク&ド・ムーロンールーディン邸(フランス、1997年)

宙に浮くシンボリックな住宅。


26.ジェイムズ・ホーバンーホワイトハウス(アメリカ、1814−29年頃)

アメリカの顔、大統領官邸。


27.スティーヴン・ホールーストレット・ハウス(アメリカ、1988−92年)

音符に基づいたリズムが重なり合うように構成される家。


28.リチャード・ホーデンースキーハウス(スイス、1991年)

家というよりは今にも飛び立ちそうな飛行機のよう。


29.ヴィクトル・オルタータッセル邸(ベルギー、1892−93年)

ギマールと並んでアール・ヌーヴォーの第一人者であるオルタの代表作。


30.アルネ・ヤコブセンーサマーハウス(デンマーク、1938年)

どちらかといえば家具デザイン、特にチェアデザインで有名なヤコブセンの私邸。


31.トーマス・ジェファーソンーモンティセロ(アメリカ、1769−1809年)

第3代アメリカ大統領はアメリカ最初の建築家でもあった。


32.フィリップ・ジョンソンーガラスの家(アメリカ、1949年)

全面透明なガラス張りの家。
広大な敷地を有する大富豪ゆえに実現できた住宅。


33.ルイス・カーンーエシェリック邸(アメリカ、1959−61年)

一見重厚感のあるコンクリート造に見えるが実は木造。
モダニズムにあるまじき「装飾」を施している、といえるのだが、
カーンにしてみれば機能に忠実な外観よりも「哲学」を重視した、とうことだろうか。


34.レム・コールハースーボルドーの住宅(フランス、1998年)

「この建物は、込み入った有機的な物語的要素の周囲に都市(近郊)風景を設計するという
 OMAの伝統的設計の一部を成している。」


35.ル・コルビュジエーサヴォワ邸(フランス、1929−31年)
VillaSavoye.jpg
(出典:Wikipedia)

コルビュジエの代表作であり、モダニズムの最高傑作。
「近代住宅のための五原則」を具現化したモダニズムの規範住宅。


36.ル・ヴォー&アルドアン=マンサールーヴェルサイユ宮殿(フランス、1624−1789年)
640px-Vue_aérienne_du_domaine_de_Versailles_par_ToucanWings_-_Creative_Commons_By_Sa_3.0_-_073.jpg

フランス絶対王政の象徴的建造物。
宮殿のみならず、広大な噴水庭園も有名。(The Garden Bookには掲載されてませんが)


37.クロード=ニコラ・ルドゥーールー川の測量技師の家(1790年頃の版画、実在せず)

ヴィジョナリー・アーキテクトの代表格。


【海外編2】へとつづく。