大学の近くにある美術館。
今の家に引っ越してからというもの、
大学まで徒歩通学で、毎回この美術館のそばを通っていて、
いつか行きたいなあ...と思いつつ10ヶ月。
ようやく行くことができました。
本当は今日からはじまる大学の学内展を見に行く途中だったのですが、
美術館の前を通ると、行きたいと思っていた展示が今週末まで、
となっているのに気付き、無性に行きたくなったのでした。
とくに茶道の心得があるわけではなく、
大学の授業で岡倉天心の「茶の本」を読んで、
少し茶道に興味を覚えた程度なのですが。
五島美術館は東急の事実上の創始者である五島慶太氏のコレクションを
展示するものですが、今回はその中における茶趣味によるもの約60点が展示。
茶碗や茶釜、茶筅などの茶道具はもちろん、
茶室起絵図と呼ばれる茶室の建築模型まで展示してあって、
意外と面白かった。
茶道を完成させた千利休、その息子の道安、孫の宗旦、
楽焼の創始者である長次郎、
織部焼きの古田織部とその弟子の小堀遠州など、
蒼々たる人物の作品が展示されていて思っていた以上に豪華な取合せでした。
茶道の作法もろくに知らない素人なので、
それらの茶道具の善し悪しなんてほとんど分からず、
ぱっと見の直感で感じる美しさを楽しむ程度なのですが、
それでも十分この展示を楽しむことはできる。
見てて楽しいのはやはり茶碗かなあ。
茶が入る「空間」を持つところに建築との共通性がある気がします。
好きなのは楽焼、織部焼きあたり。
ろくろを使わない楽焼、意図的に形を歪める織部焼き。
秩序の破壊(破戒)にその面白さが潜んでいるのだろうか。
30分ほどで鑑賞を終え、美術館の裏側にある庭園へ。
この庭園も一つの見所となっており、100円で庭園だけの鑑賞もできます。
傾斜に富んだ広大な敷地に庭園が広がっていて、その広さにびっくり。
ちょっとした森になっていて、あちこちにちょっと変わった形の仏像や動物像が
点在していて、東南アジアの秘境にいるような感じ。
仏像。
夢をかなえるゾウ?
ヒツジ。
見事な石灯籠。
九重塔。
東屋。
古墳もあります。
そのほか非公開の茶室が複数軒あり、
さすが五島一族、って感じでした。
...もっと早く行ってれば良かった~