「モノ」のデザイン、「コト」のデザイン

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新宿の発明学会へ遊びに行ってきました。

共通教育科目で「芸術家と法律」という授業をとっていて、
その先生が発明学会の人なのです。

...といっても職場見学はあくまでおまけで、
その後の宴会がメインイベントなんだけどね。


作家が自分のアイデアや造形などにより利益を得ようとする権利を
特許や意匠、商標などで法的に保護する方法を学びました。

といってもこれらの法的保護手段は手続きや登録などに
それなりの費用と品質が求められるので、すぐに活用するというわけには
いかないけれど将来的には必要になるかもしれない、と思い受講しました。

特許はリーマン時代に数件職務で書きましたが、
当時はなんのために書くのかも分からず、
会社が出せというから書いた、という感じだったので、
特許、意匠、実用新案、商標、著作権などについて知識を整理する良い機会でした。

この授業の先生がとても面白い人で、
授業中よくダジャレやプライベートな話をしてくれてました。
授業を面白くすることでこれらの法律の有用性を学生に理解してもらおうと
熱心に講義をしてくれました。

やっぱりなんでも「面白い」と思うことが物事を長く続けるためのコツなんだと思います。


特許は新しい「機能」を保護し、一方意匠は新しい「造形」を保護する。
前者は「コト」のデザイン、後者は「モノ」のデザインを保護するものだと僕は解釈してます。

実際は特許も新しい機能が搭載された「実体」を保護するものなので
厳密には特許も「モノ」を保護するものだけど、
ここでは概念的な表現として捉えてください。


「機能」は人々の生活を便利にするものだ。
一方「造形」は人々の心を豊かにするものだ。
僕はそう思う。

生活が便利になることで心も豊かになるだろ、という人もいるかもしれない。
確かにそれも正解といえば正解だけれど、
優れた造形はもっとシンプルにストレートに心を豊かにしてくれる。
僕はそう思う。


だから僕は造形が好きだ。
「モノ」のデザインが好きだ。

もちろん「コト」を考えなければ良い「モノ」もできないわけだけど、
要は「モノ」と「コト」のどちらが重要か、という問題ではなく、
どちらに意識を置くか、というスタイルの選択なんだと思う。


僕は形から入る。
見えないものを見えることにすることで人々の心を豊かにしていきたい。