生誕100年 靉光展【東京国立近代美術館】

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  闇の奥に鋭く光るもの。
  生誕100年 靉光展


渡辺力展以来のMOMAT(東京国立近代美術館)。
大学の現代美術の講義の先生がMOMATの職員で、
本展無料招待券をもらったので行ってきました~


正直なところ靉光については作品はおろか、その名前さえも聞いたことありませんでした。
同展は生誕100年を記念してのものだとか。



[眼のある風景(1938年)]


昭和のはじめ、
芸術家たちの集った街、池袋モンパルナス。
その中に、驚くべき幻想世界を描きだしたひとりの画家がいた。
その名は、靉光。
(パンフレットより)


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左側は大学でもらったチケット。
右側はMOMATの常設展示用。
MOMATでは特別展チケットで常設展も無料で観れます。


絵の解説に"シュルレアリスム"というキーワードがでてきますが
まだシュルレアリスムがよく分かってないのでいまいちピンとこない。

パンフのの謳い文句のとおり、その絵はおよそ幻想的。
一見してその絵がなにを描いているのかよく分からない。
抽象画に近いものがあるのでしょうか。
その一方でリアルで繊細な絵を描いていたり、
奈良美智チックなシュールな絵もあったり。
心の底面から表面まで幅広く描ける多彩な画家のようです。

しかし幻想的な絵はあまりに幻想的過ぎて、
一度観ただけではどんな絵だったか記憶に残せないほど不明瞭で、
リアルで繊細な絵は地味でやはり記憶に残らない。
大多数の絵は壁に飾って人に見せたい、いわゆる「美しい」絵ではない。

ただその中でも何点かは強烈なインパクトをもって記憶に刻み込まれる
ものも何点か。

  《眼のある風景》
  《シシ》
  《馬》

この三点はよかったな。

人に見せる、ということよりも自分の中のものを表現することに徹底した。
そんな画家のように感じました。


二千円の図録は今回はパス~。
上記の三点の作品は良かったですが全体的にはあまり好きな作風ではないし。