オリジナリティーとは物の起源(オリジン)へ回帰することからはじまる。
だからオリジナル(原型)は初期が持っている単純さへ
戻っていくようなものをいうーアントニ・ガウディ
美大で建築の魅力に出会いました。
最初はサンティアゴ・カラトラバやダニエル・リベスキンドなど
どちらかといえば日本よりも海外の建築家に惹かれました。
また日本でも現在活躍している建築家よりも、丹下健三や村野藤吾などの
少し昔の建築家に惹かれました。
だから現在最前線で活躍している伊東豊雄や安藤忠雄などは
あまり興味が向かなかったわけですが、
せっかく今治という比較的近場に日本で始めての建築家個人のミュージアムが
できたとあればそれはやはり見に行きたいわけで。
愛媛県は今治市、瀬戸内海はしまなみ海道が通る大三島。
アートな島に建つ伊東豊雄建築ミュージアムに行ってきました。
思ったよりも小ぢんまりとしていましたが、
思ったよりも魅力が詰まっていた。
伊東豊雄という建築家が好きになりました。
なによりも勝る建築になりうる可能性を秘めているー青柳有依
ミュージアムマップ。
かまぼこ型の「シルバーハット」と、黒の「スティールハット」の二館構成。
シルバーハットはかつての建築事務所を再現したもの。
スティールハットは六角形をベースとした6つの部屋から成る奇妙な建物。
建築に関する数々の名言がプリントされたブルールーム。
この中でとくに気に入ったのが、先に挙げた引用。
ガウディは良いデザインは自然回帰していく、ということを僕に教えてくれた。
青柳有依という人は全然知らないけど、時に一脚のイスが素晴らしい建築になる、
という言葉はまさにこれからの自分の道を示唆してくれているように感じました。
さらにその奥の展示空間には...
この模型に目が釘付け。
世界の大部分が箱型の建築、という現実に疑問を感じています。
人間にはもっと最適な空間があるのではないか。
その想いが僕の造形追求の原点となっている。
見上げると天井には三角窓。
金沢21世紀美術館のタレルの部屋に通ずるものを感じるなあ。
外にはメタルフレームの模型が三点展示してあります。
サーペンタインギャラリー。
これらの作品はなんとなく知っていたけど、
今回こうして彼の建築哲学が凝縮された場所にきてみて、
あらためて彼の造形追求の執念みたいなものを感じました。
もっともっと彼の建築を学びたくなりました。
作品集ほしいなあ。
【Information】オフィシャルサイト
開館時間:9:00〜17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は原則翌日振替)、年末(12/27~12/31)
入館料:一般800円 学生400円 高校生以下無料