丹下健三設計の香川県庁舎の内観編。
(外観編はこちら)
最初に訪れた時は閉庁日で中に入れませんでした。
二度目の来庁は、香川県立ミュージアムで開催されている、
丹下健三展のチケットを入手したことがきっかけでした。
丹下さんの生誕百年ということで、いろいろイベントも開催されており、
普段は入れない県庁舎内を巡るツアーガイドに参加しました。
前日21:30に西予市明浜町を出発。
R56→R11を経由してひたすら下道で高松へと向かいます。
深夜1時半頃、四国中央市の24時間スーパーの駐車場にて仮眠、
2時間ほど寝てたら警備員に起こされて移動、近くの道の駅でさらに1時間仮眠を取り、
朝8時頃には高松に到着。
1時間ほどサンポート高松をぶらぶらした後、香川県庁へ。
10時からツアーガイドスタート。
ツアーは主に1958年に建てられた東館を中心に紹介されました。
念願かなって中には入れるばかりか、
普段は立ち入ることのできない東館屋上へ入ることができました。
東館は高層ビルが多く建造されたインターナショナル・スタイルでよく使われた
センターコア方式を採用し、コアの周囲を自由にレイアウトできるようになっています。
東館入口受付。
庵治石を使っているとか。
開放的なロビー。
センターコアの壁には猪熊弦一郎の壁画「和敬清寂」が。
香川県庁舎ははじめて「民主主義」を具現化した建物だと言われています。
1階部分をピロティ及び全面ガラス窓とすることで、
市民が気軽に立ち寄れる「アゴラ」を実現している。
わが愛媛県庁のあの品格はあるけど厳つい、近寄り難い雰囲気と対比すると、
その開かられたオープンスペースの開放性がよく分かる。
剣持勇の家具デザインでは今も色あせない。
ブックシェルフ。
チェアとチェアの間にベンチ?
当初はベンチだったものをテーブルに転用したのでしょうか...
石造りのベンチとテーブル。
木造のベンチとテーブル。
収納付きの広々ベンチ。
四方のコンクリートにアクセントをつける木の天井。
ちょっと温かみを感じます。
続いてエレベーターで一気に屋上へ。
屋上から突き出るセンターコア。
周囲は日よけがめぐらされています。
V字の石テーブル。
ディテールまで丁寧に作りこまれています。
センターコア内に設置されている階段。
ここにも猪熊色が漂ってるなあ。
低層棟の県民ホール。
桂離宮のグラフィックが取り入れられています。
1時間ちょっとでツアーは終了。
本館の展望台へ上がってみました。
本館ロビー。
展望台。
高松市内が一望できます。
東館の屋上も見えます。
いかに本館が高いかが分かります。
しかし存在感という点ではやはり東感には及ばない。
存在感はハイテクで具現化されるものではない、ということですね。
コンクリートミキサーもない時代に作られたにもかかわらず、
東館の保存状態は大変よいそうで、もう半世紀くらい持つと言われているそうです。
逆に後に作られた香川県立体育館の方が、
老朽化による耐震問題で閉館に追い込まれることになってしまった。
有機的な造形というのはやはりメンテナンスが難しいものなんでしょうか。
続いて香川県立ミュージアムでの丹下健三展へ。
訪問日:2013年9月18日午前AM
【information】
アクセス:JR高松駅より徒歩16分