earth 【アース】

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映画「アース」を観てきました。
制作は「ディープ・ブルー」「プラネット・アース」のBBC。

ディープ・ブルーは海洋ドキュメントですが、
この映画ではその舞台をタイトルどおり「地球」として
北極から赤道をとおり南極まで動植物や自然の姿を追いながら
地球の素顔を追うドキュメンタリー映画。

ナレーションが渡辺謙の日本語吹き替え版もいいかなあと思ったけど
やはりまずはオリジナルの日本語字幕版を見ることに。

映画公開日の前日に前売り券を渋谷の渋東シネタワーで購入。

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狙いはエコバッグ。
そう、前売り券を買うと先着順でエコバッグがもらえるのです。
ブルーとピンクの二種類あって、僕はブルーをチョイス。

そして映画の鑑賞は設備の良い六本木ヴァージンシネマへ。
シアター7でしたがここはデカくてイイです。
平日最終回(21:45~)で観たのですが、
席はガラガラで真ん中へんの一番良い席で観ることができました。


制作年数5年、撮影日数4500日、撮影地世界200箇所以上。
やっぱりこの映画は映画館で観るに限る。
そのスケールのでかさに、地球のでかさに圧倒される。

まさに圧巻。
地球の偉大さに心が震わされ、自然の美しさ、厳しさに涙する。

earth_wallpaper.jpg
オフィシャルサイトでダウンロードできる壁紙カレンダー]


巨大な滝を空撮で上空から眺めた光景、
チーターが獲物を捕獲する瞬間、
ホオジロザメがアシカを海面をジャンプして捕獲する瞬間...

一瞬一瞬がまさに圧巻。


自然界は食うか食われるかの弱肉強食の世界。
食われるほうはもちろん、食うほうも食い損ねると待っているのは死。
越冬のためにモンゴル平原から世界最高峰のヒマラヤ山脈を越えて
インドに渡る鶴の群れ。
エサを求めて赤道から南極まで泳ぐザトウクジラの親子。
彼らは飛行機も船も持たないのに自力で数千キロという道のりを旅する。
ただ生きるために。

この映画を観てると人間の「傲慢さ」を感じずにはいられない。
最低限の衣食住のために彼らを捕獲し、殺生するのはまだ仕方ないにしても、
人間が人間のために作った「社会」という枠の中で、
己の我欲のためにどれだけ彼らを振り回し、彼らの自由を奪ってきたか。
産業の発展のためだと言って彼らの住処を奪い取り、
檻に閉じ込めて見世物にしたり、愛玩だといってペット化したり。

必死に生きている彼らの姿をショーとして観ている自分も傲慢。
それでも今、僕等はこのような映画を観ることが必要なのだと思う。


地球温暖化の影響で年々北極の氷は減少しているといいます。
そしてそのために岸に上がる氷がないことで泳ぎ疲れて溺れ死ぬホッキョクグマが
増えており、このまま行けば2030年ごろには絶滅してしまうと言われています。

そして一方で野生のトラより動物園のトラのほうが多くなっている事実。
...何かおかしいとは思いませんか?

人間が培ってきた文明や科学、芸術を捨て去れとは言いません。
それは言いたくない。
それらはまぎれもなく叡智であり、人間が人間であるために必要なものだから。
でも僕らはその叡智の使い方を今一度見直さなければならない時期に
きているのかもしれない。


コンクリートに囲まれた世界でそれを感じるのは難しいかもしれない。
...それが最近東京に住むことに違和感を感じさせている原因の1つなのかもしれない。

人間であることを感じると同時に地球に生きるメンバーの一人であることを感じる。
これからの人間はそんな感覚が必要なのではないでしょうか。
そしてこの映画はそんな感覚を磨くために観るべきものの1つだと思うのです。