東京にいた最後の4年間、ひたすら美術館巡りをした。
それまで美術館なんて、ほとんど足を運ぶことなんてなかったのに、
憑かれたように都内近辺の美術館を訪れた。
他に娯楽らしい娯楽をすることもなく、美術館や建築巡りをすることが
学びでもあり、娯楽でもありました。
そこでは人間の「感情力」とでもいうものを磨いたような気がします。
豊かな感情がいかに人間にエネルギーを与えるか。
これらが美大での最大の発見だったように思う。
美術は一部の才能ある人や特権階級の人たちだけのものでなく、
豊かな人生を望むすべての人へのものであることを知った。
愛媛に来ることになったとき、美術館巡りはしばらく無理かな、
と半ばあきらめかけてました。
しかしあるじゃないですか。
意外と近くに。
城川町役場(西予市役所支所)のそばに「ギャラリーしろかわ」なるものがあります。
民家を改修した程度のものかと勝手に想像してたのですが、
市立美術館で、けっこう立派な建物。
佐川美術館ほどではないですが、立派な切り妻屋根が美しい。
城川町は毎年全国規模でかまぼこ板に絵を描く「かまぼこ板の絵」コンテストを実施しているのですが、
現在はその入賞作品が展示されているみたいです。
入館料400円が必要なのですが、あまりそそられなかったので、今回はパス。
ギャラリーしろかわの隣に城川町歴史民俗資料館なるものがあります。
観覧希望者は隣の役場に声をかけて鍵を開けてもらいます。
...そんなに見に来る人がいない、ってことなんでしょうね。
今回はあまり時間もなくて、外回りだけ軽く見学させてもらいました。
土居家ほどではないですが、古式ゆかしい藁葺き民家。
立派な蔵。
こちらが資料館のようです。
玄関前の立派な鏝絵(...なのかな)。
この辺はこのような左官による鏝絵が盛んなようです。
同じく玄関前にあった木彫りの仏像。
これは円空仏なのか?
本物?それともレプリカ?あるいは全くの別物?
今度はじっくり内部を見学したいと思います。
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