坊っちゃん劇場公演「幕末ガール」

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老人クラブの一日研修にドタキャン補充で連れて行っていただきました。

坊っちゃん劇場のミュージカル「幕末ガール」。

実は観劇、とくにミュージカルはどちらかといえば苦手で、
これまで一度しか見に行ったことがありませんでした。

シーボルトの娘で、日本初の女医として活躍した楠本イネを題材にした劇、
ということで勉強がてら程度の気持ちで見に行ったのですが...


めっちゃ良かった!
感動した!
涙腺が何度も緩みそうになった。

昔は劇中で歌いだすことにすごく違和感を感じたものだけど、
今回はそうでもなかった。
ミュージカルとはそういうものだ、という意識があれば、
まあ、あれはあれで良いものだと思えるようになっていた。

年をとった、ということなのだろうか。
はたまた人間的に成長してものごとへの許容度が増したのだろうか。

...自分的には後者だと信じたいものです。


坊っちゃん劇場は愛媛や四国を舞台とした物語のミュージカルを上映している劇場。
過去にも「坊ちゃん」「正岡子規」「吾輩は猫である」などの作品が上映されています。

今回その坊っちゃん劇場にはじめて足を踏み入れました。

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劇場に到着すると、たくさんの子どもたちが先生に引率されて劇場に入ってゆきます。
ん?子どももミュージカルを見るのか?
...と思っていたけれど、実際フタを開けてみると大人も子どもも楽しめる内容でしたね。


楠本イネの父、シーボルトはアジサイを日本に紹介した人だそうで、
玄関にはアジサイが飾ってありました。

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シーボルトと出島に出入りしていた花魁とのあいだに生まれた楠本イネ(通称おイネさん)。
私生児であることに加えて当時は珍しかった混血児ということで、
辛い差別を受けながらも日本初の女医(産科医)として活躍していく。
混血ならではの苦難は、イサム・ノグチにも通ずるものがあるのかな、と。
混血云々、差別云々だけではなく、自分の起源がはっきりしない、というのは辛いものですよね。


おイネさんの西予市(卯之町)との縁は、
シーボルトの弟子である卯之町の町医者・二宮敬作に師事し、医学の基礎を学んだことにあります。
その縁で今年、坊っちゃん劇場は西予市の観光大使に市長から委嘱されました

幾多の苦難を乗り越えて、大事を成し遂げていく物語は、
いつの時代も心打つものですね。


最後に出演者の方々と一緒に記念写真!

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...ピントがボケボケでした。
フォトショでシャープ補正してなんとか誤魔化すw


おイネさんはもちろん、演じていた女優さんもパワフルかつチャーミングでした!
あの華奢な体のどこから声が出るんだ!ってなくらい。


『幕末ガール』、ぜひぜひご覧ください。