消防団入団

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今年度より仰せつかった大役として、
地元自治会の会計の他に、消防団への入団があります。
本日、その消防団の入団式に出席してきました。
これで自分も本当に消防団の一員になるんだな、という実感がフツフツと。


消防団へは着任当初よりお誘いがありましたが、
入団を決意するまでにはかなり迷いました。

僕の仕事はいわば地域の未来を作る仕事だと思っています。
もちろん、地域の現在(いま)を守れなければ未来もないわけで。

過疎化の進む限界集落においては消防団の果たす役割は大きい。
火事が起こった際、消火活動に当たるのは本来消防士なわけですが、
すべての地域に消防署を配置するのも限界があるわけで、
とくに田舎においては消防車が到着するまでに時間がかかり、
それまでに少しでも消火活動できる人材が地元に居れば、
被害を最小限に食い止めることができるわけです。
その人材が消防団員、というわけです。

とくに遊子川においては昼間は地域外に働きに出ている人が多く、
普段地域内にいる人間が消防団員となることは大いに強みになるわけで。


それは分かる。分かるのだけども。
それでもこれまでの人生でまったく経験のないことを引き受けるのには勇気がいるわけで。


入団を迷っていた理由は、未経験であること以外にも他にもいろいろあります。


まずは現在の仕事の妨げにならないか、という心配。
普段は地域内に常駐しているとはいえ、地域外に出ることも多く、
また、土日や平日夜の仕事も多く、仕事のリズムも実に不規則。
現在の仕事をやりながら消防団の活動を全うすることができるのか、
という心配がまずありました。

さらには、消防団は男社会。
今以上に飲酒の機会が多くなることは必須。
お酒が苦手な自分としては躊躇する一因になりました。

また、消防団特有の体育会系・軍隊規律に対する苦手感。
どちらかといえば団体行動よりも単独行動を好む自分としては、
やはり苦手意識を持ってしまう。


それでも最終的に入団を決意したのは、
半分は押しの一手もありますが、半分は冷静に判断してのこと。
いろいろ懸案はあるけれど、トータルとして、自分と地域のためになる、と思えたから。

自分が暮らす地域は誰かが守ってくれる。
そういう意識の集まりが都心部における有事の際の「弱さ」といえる。
自分が暮らす地域は自分たちで守る。
それは人間が生きていく上で最低限持ち合わせていなければならない危機意識だと思う。

この歳にしてまったく未経験のことに挑戦できるのは本当に幸せなことだから。


入団式は宇和体育館で西予市の新入団員が集められて行われました。
入団式開始の30分前に「気をつけ」「休め」「敬礼」などの基本動作の訓練があった後、
式典自体は20分ほどで終わりました。
が、やはり軍隊みたいな雰囲気にはまだ慣れないなあ。

やはり新入団員は若者ばかりで、自分のような中年は少ない。
しかも自分のいる城川分団は一番人数が少なかった。
あらためて過疎地域の危うさを感じました。


わからないことだらけでまだ混乱していますが、
地域を信じて、同じ仲間を信じて、前向きに取り組んでいきたいと思います。

これも貴重な地域おこしなのだから。