はじめに

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このブログは、地域おこし協力隊としての活動を個人的に記録するものです。
ブログを開始するにあたり、このブログの趣旨や目的、
ブログを開始するに至った経緯などをまずは述べます。

Tadaoh! Designやそのほかの僕のブログをすでにご覧の方々には、
美大卒業後のその後の活動記録として、引き続きご愛読いただければ幸いです。

デザインを専攻していた自分がなぜ、地域おこしの仕事をするに至ったか、
についてはこのブログの中でも追々語っていきたいと思いますが、
さしあたっては、下記を参照していただければと思います。


  Tadaoh! Design: これからの道


地域おこし要員としてこの地域に来る前は、東京でおよそ20年間過ごしました。
別に都会が嫌になって、田舎に逃げてきたわけではありません。
東京での最後の4年間、僕は社会人学生として、美大でデザインを学びました。
そこで空間や建築の魅力と出会い、
人々の暮らす「地域」というものについて考える機会に出会えました。

生まれてから最初の二十年間、都会でも田舎でもない、どこにでもあるような「町」で過ごしました。
そして二十歳で上京して、東京という大都会でおよそ20年間過ごしました。
じゃあ次の二十年間は...当然田舎でしょ、
...というような半ばノリできたようなところも正直あります。


都会には都会の良さがあります。
同時に都会にもいろいろな問題があります。
そこに都市開発者の存在意義があると思いますが、
一方でこれからのニッポンの未来を考えたとき、
もっと考えていかなければならないのは、末端の「田舎」だと僕は感じています。


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[遊子川全域案内図(辰ノ口にある案内板)]


地域おこし協力隊は、総務省のてこ入れのもと、
過疎化に悩む全国の各市町村地方自治体主導で地域おこし活動を行っていくものです。
基本的には各市町村長から直接委嘱を受ける形で採用されます。
一応、地方公務員になります。

地域おこし協力隊のオフィシャルページで、
全国の隊員の活動レポートや各市町村からの募集情報などが掲載されています。

自分の場合、最初は大学の就職資料室に来ていた募集情報から地域おこし協力隊の存在を知り、
オフィシャルサイトから今回赴任することになった地域も含めて三件応募しました。
採用方法は各市町村ごとによってさまざまですが、
概ね一次が書類審査、二次が面接となっています。

採用条件も市町村ごとでさまざまですが、
概ね都会で暮らしていること、自動車免許を有していること、が基本条件で、
あとは田舎で何をやりたいか、をどれだけアピールするか。

待遇もやはり市町村ごとでさまざま。
会社勤めほど給料はもらえませんが、住宅を無償で貸与してくれたりと、
生活面での優遇措置があるところが多いです。

自分は北海道2件、愛媛県1件応募しました。
うち条件が良くて、実家も近い愛媛県西予市に行かせていただくことになりました。
西予市は愛媛県南部に位置し、平成16年に5つの町が合併して誕生しました。
自分はこのうち、城川町の遊子川地区の集落応援隊員として赴任することになりました。


経済の大半が都市部に集中しているとはいっても、
土地の大半は田舎で占められている。
そこに今のニッポンの矛盾がにじみ出ており、昨今の不景気につながっているのではないか、と。

とはいっても、過疎の問題はなかなか根の深い問題でもあります。
田舎を知らない、農業も知らない、近所づきあいもできない都会暮らしの一個人が、
いきなり田舎に行ってなにができるか。
...たぶん何もできないでしょう、最初は。


今の自分にできることは、
長い間この地域で暮らしてこられた住民の皆さんとは異なる「視点」で町の生活を眺め、
地域の「魅力」を見つけ出すことだと思うのです。
そのために日々の生活、活動を記録したいと思いました。
どうせ記録するなら、その内容をみんなで共有できるほうがいい。
ブログを6年間続けてきたことが、今の自分の特技なのだから、
ブログという形でまずは魅力探しをしていきたいと思います。

地域おこし協力隊のオフィシャルサイトにも、隊員のレポートがブログとして発信されていますが、
正直、地域おこし協力隊に興味のある人間が参考にできるほど充実しているとは思えませんでした。
このことも自分でブログを起こして情報発信していきたいと思った動機となっています。


以上のような経緯で、この度、このブログを開設することにいたしました。
ご愛読のほど、よろしくお願いします。