木工ノハジメ

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  「あなたはどのような方法で地域おこしをしようと思っていますか?」


面接の時、当然されるであろうこの質問に対し、
僕は「木工で」と答えました。


日本の国土のおよそ7割は森林である。
しかし現代社会は主に鉄とコンクリートで構成されている。
住宅はまだ木造のものが多いけれど、
都市部ではマンションが多く、それらはだいたい鉄筋コンクリート造である。

さらに。
森林国でありながら、なんと材木をわざわざ輸入している、という事実。
なんと、日本の木材自給率は3割を切っているのだとか。
素人ながら地熱資源同様、国の資源を活用しきれていない感を抱き、
木工で何かできないか、というのが僕の地域おこし活動の原点になっています。

しかし、「良さ」を発掘し、それを他人に分かりやすい形にして伝える、
というデザインの基礎を学んだばかりで木に関しては素人である自分が、
木工で地域おこしをしていくのは簡単なことではない。


しかし、それでもはじめなくてはならない。
自分がそう望んだのだから。


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[工房となるガレージ]


木工をはじめるにあたりまず必要なことは二つ。
道具をそろえることと、材木をそろえること。

集落応援隊を終えた後も木工は続けていくつもりなので、
この際道具一式は自前でそろえようと思っています。

バンドソー、テーブルソー、グラインダー、カンナ、卓上ボール盤...

懐の厳しい現状では、一気にそろえるのはさすがに厳しいけれど、
大洲に行けば、手頃な値段でこれらの道具が買えることが分かったし、
今後少ない給料の中から買い揃えていく予定。


材木の方は二通りの方法で調達を考えています。
住民の方から要らなくなった端材を分けてもらう方法と、
もうひとつはホームセンターで買う方法。

地域おこし、という観点からすれば、
前者の方法で調達するのがいいのですが、
コネの薄い現状ではなかなか。

それを補うのが後者なのですが、
値段はまあ、思ったよりも安価に買えそうなのですが、
地産以外、下手すれば海外産の木も置いてあるので、
下手すると本末転倒になりかねない。

そんな中、着任挨拶のビラを見て、住民の方が連絡をくれて、
材木をいただくことができました。
こうやって一歩づつ、歩みを重ねてゆけば、きっとなにかできる。


というわけで、道具の方も最初の第一歩として、
ノミと木槌を買いました。
まだ木の外皮を削った程度ですが、なかなか良い感じ。

あとは作業場となる工房ですが、
市営住宅階下のガレージが車一台置くぶんには広いので、
ここを使おうと思っています。
倉庫もあるし、ここに作業台を置いて、機械を置いて。

ガレージが工房ってなかなかオシャレじゃないですか。


どんなに歩みがゆっくりでも、前を向いて歩いていれば何かしらあしあとは残る。
思いを伝え続ければ、相手に届く。
有言実行。
為せば成る。